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星空ナイス・ネイチャのギャンブル漫才 第7回「ピカピカの西田騎手」

覆面漫才師の星空ナイス&ネイチャが、競馬を盛り上げたりふざけ倒したりする当コラム。
前回、「2023年ゆく年くる年」で1年を総括し2024年を迎えたわけですが、いきなり2019年に戻ってしまう今回です。西田“騎手”って……。出てくる馬たちもいつの話やら……。まあ、“こまけえこたぁいいんだよ!”てことで。


ナイス 「ねえママ、サンタフェってなに?」
ネイチャ 「新年いきなり何を言い出すんや」
ナイス 「ママもあなたくらいのときに初めてサンタフェしたのよ」
ネイチャ 「それは、三井のリハウスやろ!」
ナイス 「篠山紀信さんをしのんで、そんな話題からはじめてみました。まあ、新年といえば初日の出」
ネイチャ 「ん? 初日の出といえば?」
ナイス 「まばゆく輝く朝日です。ピカピカーーッ。2019年の夏、西田騎手がピカピカという馬に乗って大穴を開けました」
ネイチャ 「いきなり時空ゆがんだな。14番人気で3着。1着馬は1番人気だったのに、2着も10番人気で3連単は17万8600円」
ナイス 「ピカピカの西田騎手、あやしいとは思ったんですけどねー」
ネイチャ 「ピカピカの西田騎手! 言いかたがあやしいわ!」
ナイス 「超……薄ですから」
ネイチャ 「超ナニ薄なんや!」
ナイス 「超……薄です」
ネイチャ 「はっきり言えや! 超人気薄やろ!」
ナイス 「ボクの馬券もヌケでした」
ネイチャ 「なんの話や」
ナイス 「ヌケガミの人も多かったかもしれません」
ネイチャ 「それを言うならトリガミや!」
ナイス 「西田騎手は勝ったときに、ウイナーズサークルでヘルメットを脱いだ頭の上にピカピカのゼッケンを掲げていました。まぶしいほどの姿でした」
ネイチャ 「ええ人や」 (※「西田 ピカピカ」で画像検索を。)
ナイス 「ふと思ったんですけど、騎手の人ってあんまりいませんよね、そういう人が」
ネイチャ 「そういう人言うな。まあ、外国人騎手は別にすると、少ないわな」
ナイス 「いわゆるゲーハーが」
ネイチャ 「言ってるわ」
ナイス 「中舘騎手も引退してしまいましたし。西田騎手か藤岡佑介騎手だけですね、期待の星は」
ネイチャ 「期待の星って、ピカピカ光ってんのか! 西田騎手は今は調教師になって活躍してるし!」
ナイス 「昔『岡部クロカミが抜け出す』なんてスポーツ紙の見出しもありましたけど、岡部さんは抜け出してなかったし、今も現役の武さんなんかも……」
ネイチャ 「50歳過ぎてるのに、フサフサやな」
ナイス 「ファンにも『ユタカ〜!』なんて呼ばれていますし」
ネイチャ 「それ、髪の毛のことちゃうやろ」
ナイス 「今日は本当は馬名の話をしたかったんです」
ネイチャ 「ピカピカは、お父さんがトーセンホマレボシ、お母さんはダンゼロゴールド。そこからつけられた名前のようやな」
ナイス 「キタノコマンドールも話題でしたね」
ネイチャ 「ビートたけしさんが名づけ親になったんやろ」
ナイス 「てっきり東京スポーツ映画大賞に向かうのかと思ったら、凱旋門賞を目指していました」
ネイチャ 「当たり前や」
ナイス 「しかし突然、森厩舎から転厩ということに」
ネイチャ 「それはキタノコマンドールじゃなくて、たけしさんや! キタノコマンドールは池江泰寿厩舎で、森厩舎ちゃうし」
ナイス 「軍団も、昔はレガシーワールドとかフジヤマケンザンとかスキーキャプテンとか、そうそうたるメンバーでしたけど、今や、やくみつゆとかマック赤坂見附とか……」
ネイチャ 「時空がゆがみすぎてて、なに言うてるかわからんわ」
ナイス 「では、一般の人向けの話を。……キタサンブラックは、種牡馬になっても大活躍」
ネイチャ 「北島三郎さんの馬やね」
ナイス 「今度デビューするのが、キタサンヤジサン」
ネイチャ 「嘘やろ!」
ナイス 「毛色がまたいいんです」
ネイチャ 「なんや」
ナイス 「……膝栗毛」
ネイチャ 「あるか!」
ナイス 「ちょっと心配なのがね……」
ネイチャ 「なんや」
ナイス 「……関西までの輸送に、ものすごい時間がかかる」
ネイチャ 「まあまあ、東海道中、愉快な旅になってまうからな」
ナイス 「あと、有名人馬主の馬なら、大魔神・佐々木投手の」
ネイチャ 「ヴィルシーナとかヴィブロスとか『ヴ』が入っているのが多いんやろ」
ナイス 「シュヴァルグランにテシュヴァッテイイ」
ネイチャ 「なんや、その2番目のは! 福田事務次官か! 『手、縛っていい?』って、そんなセクハラ覚えてるのきみだけやろ!」
ナイス 「麻生太郎がスタート台に向かっています」
ネイチャ 「またそれか。ま、スタート台に向かいそうな格好はしてるけど」
ナイス 「『福田のバケンはナシってわけですか?』」
ネイチャ 「それ、バケンじゃなくてジンケン、人権や!」
ナイス 「……じゃ、そろそろATMにお金下ろしに行きましょうか」
ネイチャ 「また有り金全部使ってもうたんか。そもそも、競馬場の銀行ATMは全部撤去されてもうたわ!」
ナイス 「政府の方針らしいですね。まあ、お金を下ろせないのはいいとして、儲かったときに預けられないのが不便ですよね」
ネイチャ 「見たことないわ、きみが儲かりすぎて預けてる姿」
ナイス 「しょうがないからバッグに5000万円入れようとしたんですけど、チャックが閉まらなくて……」
ネイチャ 「それ、某・元都知事の話や。きみとナイツと爆笑問題くらいやで、そんなんいつまでもネタにすんのは」
ナイス 「政府の方針といっても、べつにギャンブル依存症を防ぐためじゃなくて、現金のやり取りを少なくして、金の出入りを管理しようとしてるだけなんじゃないのかなあ」
ネイチャ 「なんや、最後に珍しくまともなこと言うたな」


書籍『ウマの穴』(ザ・マサダ刊)より。

タイトル画/ゴローちゃん

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