見出し画像

あれからも、二行で書いていた

最近良く書いている二行の何か。詩なのか散文なのか。敢えて言えば詩なのかなと感じている。いずれにしても二行で書くということが面白く感じていた。

前回の記事以降、X(Twitter)で書いていたものをここにまとめておく。


枯葉には枯葉の衝動があって
どれだけの後悔を描けるだろう
(2023年11月18日)

どんなに笑顔で終えたとしても
流れ星のその先を正視できない
(2023年11月19日)

海の色がかなしくなってきた
こんなにもやり残したことが

ぼくは背中で冬を待っている
ためいきを丁寧に剥くように
(2023年11月22日)

月光に照らされ透きとおってゆく
あの夜がきみと震えていたように
(2023年11月23日)

夜はことばで満ちてしまうし
見えないものに振り回される

ぼくだけの朝焼けをかかえて
坂道にも下心とかあるのかな
(2023年11月24日)

隠しきれないとわかっているから
冬の必然をもう一度読みたいんだ
(2023年11月25日)

捻れた夢が醒めてしまえば
わずかな色も奪われそうで
(2023年11月28日)

鶺鴒の跡を消さないように
ぼくはひとりじゃなかった
(2023年11月29日)

どうしたって朝が来る法則に
格言めいたことばはいらない
(2023年11月30日)

凍える夜を溶かしながら
きみの軌道のままでいい
(2023年12月1日)

痛みのないことばだけ生き残る
氷点下八度の空の向こう側にも
(2023年12月2日)

奇妙な夢の余韻がざわめいて
きみが歌わないまま冬を追う
(2023年12月4日)

冬の迷い。あなたは余白を愛している
好きなだけことばを鳴らせられるんだ
(2023年12月5日)

午前五時が音を渇望するから
あらゆる夜を拾い集めている
(2023年12月7日)

あたたかい手の鳴るほうから
冬はしずかに歩き出している
(2023年12月10日)

雪が隠そうとしているものを
ぼくはまだあきらめていない
(2023年12月11日)

一年前と変わらないことばが
行き場のないままに凍りつく
(2023年12月12日)

雪の朝にはまだ慣れなくて
代わりに毛布を抱きしめる
(2023年12月13日)


これからも、書き続けられたらいいなと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?