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たぶん6月の日記

6/1

昼休み、「いつかたこぶねになる日」(著:小津夜景)を読む。
冷麦を食べることについて讃えられた漢詩?が紹介されていて面白い。そろそろ、冷麦の季節。そうめんと冷麦の違いは麺の太さだけらしいのだが、字面が違いすぎてもっとこう、違いを探したくなる感覚。
徐々に体力がなくなっていて、体調がまたわるくなったのかわからないけれど体から力が抜けていく感覚。帰る頃には干からびそうで、「おつかれさまです」とまだ残っていた同僚に言ったら全然声が出ていなくてウケた。


6/3

窓を開けて換気していたら風が思いの外吹いていて、カーテンが揺れる、カーテンを押しのけた風が部屋に入ってくるたびに息ができるような感覚があって救われる。

生きていくことを続けると傷がどんどん増えていって、新しい傷ができるたびに忘れていた傷がまた痛み出して、どんどんと際限のない痛みが思い出されるような、そんなループに入っていた。

そこから逃げるようにヨルシカの「月光」のライブDVDを見ていて、モノローグで泣いた。
俺が走馬灯で見るのはどんな景色なんだろうか。


6/4

遠くに見える雲が大きい。夏は雲がでかいので気持ちがよい。
本屋で「読書の日記 InDesign 入籍山口くん」(著:阿久津隆)と「傷を愛せるか」(著:宮地尚子)の2冊を買う。読書の日記は最新のものを読み終えてしまったどうしようかと悩んでいたら過去作が見つかって読みたくなった。日記が読める日々が楽しいので我慢できず。「傷を愛せるか」は元々気になってはいたけど、気分が乗らずで買わなかったが、買うなら今だと思って購入。

自分の傷に対しての向き合い方もそうだけど、他者の抱える傷を見せてもらった時の振る舞いというか言動についての適切なことについても考えたくて。
その傷が自分のものではない限り、言葉として表される事象や感情はあくまでも自分の尺度の中でしか捉えられず、本当の意味で理解することはできないと思っている。相対的なものではなく、絶対的なその人にとっての傷。


6/7

横断歩道の手前、走れば間に合う距離で青信号に変わるのがとても居心地が悪い。
急いでいる場合は迷いもなく走って渡るのだけど、そうでない時に無理に行くのは疲れるし、かといって渡らないとなんだか損した気分になるので居心地が悪い。急かされている感じがする。被害妄想が激しい朝だった。

夜に友達とマダミスをやって、シナリオのクオリティ高すぎてすごかった。楽しい。役になりきりながら推理していくの楽しい。


6/11

お昼ご飯食べて、行きたいところがあったので向かう。
向かいつつ、超相対性理論のポッドキャストを聞いて、ドミニク・チェンさんがゲストで出演されていて、驚き。発酵、デザイン、面白いテーマでたのしい。
それから目的地に着き、ずっと言いたかったお礼をある人に言って、置かれていた商品をいくつか買って帰る。


6/14

本を読まないといけないみたいな意識になんとなくなっていて、そういうところからくる読書への億劫さがあり、それを自覚したらだいぶ気が楽になった。僕は読みたい時に本を読むし、その時読みたい本を読むだけ。それがたのしい読書。だと思う。
友達に余計なことをLINEで言ってしまった。言わなくてもいいことがあることを何回も思い知ったはずなのに、エゴだった、利他でもケアでもない。言いたいから言ってしまった。申し訳がない。
自己嫌悪に包まれて寝る。


6/17

何人かとシェアハウスをしていて、その中に昔お世話になった人がおり、しかも明日が誕生日だということでケーキを買いに走ったり、料理を手配したりとてんやわんやしている夢を見て朝から楽しい気分だった。

諸々、いろいろ、それぞれに連絡を返しながらやっていたらついに目が限界で、日記を書いている今も昨日と同じように眠気がピークだった。
窓の外から雨の匂いがしている。今日はあんまりいい匂いじゃなくて困る。

6/21

6月、ずっと不調な気がする。しいたけ占いでは良い月だよと言われた気がするんだが、これは僕が良い月にできなかっただけなんだろうか、それとも振り返って、ああ、あの6月はしんどかったけど良かったみたいな振り返ると良い月だったみたいな感じになるんだろうか。


6/25

それから昼寝をして、起きたらすっかり夕方だったのでシャワー浴び、夕飯。買ったきた柿ピーを食べる。この前読書日記で読んだところによるとAbemaでヨーロッパのサッカー?が無料で観れるとかなんとか、だったのでPCで観る。
観ながらというか、音声を聞きながらティーチャーズ、ハイボールを作って、飲む。飲み食いしながら見て、全く味方のほうを見ていなかったはずなのに走ってきた味方にパスを出して、それがコーナーからゴール前にまたパスにつながってヘディング、ゴールキーパーが弾く、コーナーキックにと怒涛の展開で思った以上に集中して観ていた。面白い。


6/27
帰ってメールを見ていたら嬉しい返事がきており、楽しい、こういうやりとりができて僕は楽しいと思いながら返信しようとするも途中まで入力して力尽きて眠気が来て、明日送りますと心の中で返事して眠ることにする。

「読書の日記 InDesign 入籍山口くん」を眠る前に読み終えた。入籍の話が印象に残っている。夫婦という形に限らず、お互いをかけがえのないものとして扱い、関係性を育んでいくのを見るのがとても好きなので、いいなと思って読んでいた。絶賛読んでいるメルマガの誕生裏話というか、裏側を読めてよかった。


6/30

もやもやとした意識の中で雨音が聞こえて来る、地面を打つ音、屋根に落ちる音が聞こえて、それが最近聞いているピアノの音と重なって、そういえば鍵盤を打つ、雨が地面を打つとかって同じ打つ音だから似てるのかとか意味のわからないことを考えて目が覚めていく。

belkさんの「雨の日のための音楽集」のプレイリストで知ったYuka Akatsuさんの「improv.ame」がとても良い。本当に雨の音みたいにピアノの音があって、朝がたのしい。

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