どうしたDC!ヒーロー映画の新たな伝説を刻む傑作『ザ・フラッシュ』
みなさんこんにちは!フロシキです!
先日、DC映画最新作『ザ・フラッシュ』を見てきました!
ここのところゴタゴタが続いていたDCでしたが、今作をもってDCエクステンデッド・ユニバース(DCEU)は幕を閉じ、新たなDCユニバースが生まれます。
そんな大作だった今作について、
あらすじ
ストーリー性
メッセージ性
ヒーロー映画としての楽しさ
の3つに分けて紹介していきますのでぜひ最後まで読んでみてください。
あらすじ
バリー・アレン/フラッシュは、子どもの頃に空き巣に母親を殺され、父はその殺害の嫌疑をかけられて服役していました。
両親を救い出すためにフラッシュはその能力で過去に戻り、母親死亡の歴史を変えようとします。
これによって時空がゆがめられ、別時間軸のフラッシュ、バットマン、スーパーガールと出会います。
自らの失敗で滅亡しかける世界を救うため、フラッシュとその仲間たちが戦いに挑みます。
バリー・アレン/フラッシュの悲しみと成長
映画の本軸となる、主人公バリー・アレン/フラッシュの負の感情と成長譚が一番の魅力。
父の無罪を証明し、亡くなった母と再会するために奔走するバリーですが、彼の悲しみや後悔が本当によく伝わってくる作品です。
今作はタイムトラベルとマルチバースという、複雑な設定を2つ取り入れた作品でしたが、先述のような主人公の問題を軸にしながら非常にわかりやすくまとめていました。
だいたいこういう作品はどれも解説パートがあり、ちゃんと聞いてないと分からなくなっちゃう!みたいなことがあるんですが、この『ザ・フラッシュ』はストーリーの中に自然に説明が入れてあるので、混乱することなく楽しめます。
時空を超えた戦いに挑むフラッシュですが、その中で様々なことを学んでいきます。
ネタバレになるので詳しくは言いませんが、大事なのはフラッシュが別の時間軸の自分との対話を通して成長していくという点。
出会うはずのないもう一人の自分を通して今の自分を見つめることで、その生き方を見直すのです。
メッセージ性
今作はヒーロー映画でありながら、観客へのメッセージ性があるところも魅力の1つ。
私が感じた今作の主なメッセージは、
この瞬間を後悔なく生きろ!
です。
今回、フラッシュは過去に戻って歴史を変えようとするわけですが、この描写から伝わってくるのは、「過去は変えられないけれど、小さな行動1つで世界は変わる」というメッセージ。
劇中でも、トマト缶1つの影響で運命が変わるという描き方がされていました。
一見壮大で、ファンタジーな世界の話のようですが、その物語の本質にあるのは様々な選択の連続である私たちの生活にも置き換えられるようなことなんです。
(今日の夜のカップ麺は我慢するか…
きっとこの選択1つで俺の人生が大きく変わってしまうんだろう…)
ヒーロー映画としての楽しさ
フラッシュは、文字通り光速で走ることのできるヒーロー。
なんといってもその「速さ」の描写が素晴らしかったです。
フラッシュが早すぎて周りがゆっくりになったり、回りの光がついて来れなくなるなどのVFX描写がてんこ盛りで、心の底から胸が熱くなりました。
フラッシュは、アメコミ映画好きであれば知っている人も多いヒーローですが、一般的には知名度の低いヒーロー。それに、競合のMARVELと比較すると人気度の低いDCのキャラクターでもあります。
そんな自分たちの状況を把握してなのか、フラッシュというキャラクターについての説明が非常に分かりやすく、自然に描かれていたと思います。
実際、私も過去作の知識はほとんどない状態で見に行きましたが、フラッシュのオリジンやキャラクター設定をすぐに知ることができました。
しかも素晴らしいのが、説明っぽくないところ。
私が思うに、映画で大事なのは観客がキャラクターに感情移入できるかどうか。そのためには、そのキャラクターがどんな出自を持っていて、どんな能力があって、衣食住はどうなのかという風により詳細に描くことが必要になります。
ヒーロー映画においては、そのヒーローが如何にして力を得たのか、どんな能力や弱点があるのかという説明が重要です。
しかし、その説明があまりにも淡々とした説明では興ざめしてしまいますので、そこのバランスも大切になってきます。
今作は、そういった問題点を感じさせない描き方。具体的に言うと、はっきり説明することは無いけれど、様々なシーンの中で隠喩的に描くことができていました。
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