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映画 | フェイブルマンズ※魔法をかけられたのか

映画「フェイブルマンズ」を観てきました。
スティーブン・スピルバーグ監督の自伝的作品、ということでぜひ観たかった一作。

お父さん、お母さんがもう…とてもいい人たちで、冒頭から「ぐわぁしっ」っと心鷲掴みされてしまいました。お父さん役は"あの"、ポール・ダノさん。バットマンではリドラー、あの、滅茶苦茶怖い、どこかへ逝ってしまっているリドラーが!知性溢れ、やっさしくて、もうもう善良な方で…。どうみても良きパパさんなのです。コンピューター関連の技師さんなので何かと理路整然と考え、行動もよく熟考した結果で、でも未知なる技術への探求心は極めて旺盛で突っ走ってしまうところがわたしの好み(好き)。

お母さんはミシェル・ウィリアムズさん。
可愛い、キュート、やっさしいママさんなのです。父バートさんとは正反対な方で"感性"感じることをとても大切にしてくれます。息子ちゃんサミーくんが映画の虜となっていることを知り、そっと応援してくれるとこなどがもう…たまりません。サミーくんが初めて撮った映像を二人でこっそり…ウォークイン・クローゼットの中で一緒に観てうれしそうに、楽しそうに目を輝かせて観ているシーンは"ぎゅ、ぎゅ、ぎゅ~"とされたかのような気持ちになりました(好き)。

あと強烈な心象を残してくれたのはベニーおじさん!
あまり出番はないけど強烈、言えないけど、強烈でした。実際に体現してきたひとだからこそ言える、伝えられるその"重み"。わたしはその凄みに畏れましたし、強い憧れも同時に感じて…めちゃ好み(好き)。

楽しいだけではないです、背が低いことへの劣等感。運動できないことへの劣等感。他の方々と異なるルーツに対して謂れのない差別。時にそれは暴言、暴力によって自身の尊厳を踏みにじられ…抵抗する術はなくて、だから寂寥感や強い憤りを覚えるシーンが続いたとき。ここにはもう、参りました。

"できごとには意味がある"

という言葉は要所要所に出てくるのですが、起こっていることでもうどうしようもない"できごと"。どうにも解決できないできごとが起きている時に"できごとには意味がある"なんて、とても信じられません。意味なんてないんだよ、意味があるなんてきれいごと、って強く感じていましたが、しっかり回収、爽やかにもっていっていかれてしまいました。。。

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