漫才「多趣味」

A「あのー、実は俺、昔から結構多趣味でさ」

B「へぇー」

A「人から勧められた物なのに、最終的にその人より熱中しちゃったりするんだよね」

B「あー、そうなんだ」

A「例えばゲームとかも最初は興味なかったんだけど、友達の影響で一気にハマっちゃってさィ」

B「…ん？」

A「今はもう新作が出るたびについつい買っちゃうんだよねィ」

B「あれ…？」

A「一人で黙々と遊ぶのも楽しいしィ」

B「何だ…？」

A「友達と遊ぶのも最高なんだよねィ」

B「語尾の発音おかしくない…？」

A「あと他には映画とかも結構好きでィ」

B「好きでィ…？」

A「毎日のように見てた時期もあるんだよねィー」

B「なんかちょっと腹立つな…」

A「あと最近はアニメとかにもハマっててィ」

B「うーん…」

A「今放送されてるやつは大体チェックしてるんだヴィ」

B「ヴィ？！」

A「オススメとかあったら是非教えてほしいヴィ」

B「ごめん今それどころじゃないわ」

A「あと他にはスポーツも結構好きだョヴィ」

B「ョヴィ！また進化した！」

A「野球とかサッカー、ラクロスなんかをよくやるョヴィ」

B「これはもう発音とかじゃないな、方言か何かか…？」

A「青い空の下、仲間と体を動かすのは最高に気持ちがいいジョヴィ」

B「ジョヴィ！」

A「またみんなで集まってやりたいジョヴィねー」

B「ジョヴィまで行くとちょっと可愛いな」

A「クロスでボールをゴールに入れる快感を味わいたいジョヴィ」

B「ってか語尾に夢中で触れてなかったけどお前ラクロスやってんのかよ」

A「すぐにでも始めたいジョヴィねー」

B「社会人の男が頻繁にラクロスしてんの珍しいな」

A「まあでも結局、俺が昔から一番好きなのは音楽だジョヴィ」

B「いいよ音楽の話は」

A「色んなジャンルを聞くジョヴィよ」

B「入ってこないって」

A「もちろん洋楽も大好きジョヴィ」

B「語尾とラクロスの話しろよ」

A「特に昔のバンドとかよく聞くジョヴィ」

B「もういいって音楽は…」

A「名曲は国境を越えるンジョヴィねー」

B「…ん？」

A「音楽に言葉の壁はないンジョヴィ」

B「ンジョヴィ…？」

A「やっぱり音楽は最高だボンジョヴィ」

B「ボン・ジョヴィだ！こいつ語尾がボン・ジョヴィだ！」

A「あー、早く帰って聞きたいボンジョヴィねー」

B「音楽好きすぎて語尾がボン・ジョヴィになってる！」

A「お前、俺が一番好きなバンド分かるボンジョヴィか？」

B「いやもう言っちゃってるから」

A「80年代にデビューして、瞬く間に人気になったロックバンドボンジョビよ」

B「もうロックバンド・ボン・ジョヴィよ、って言っちゃってるから」

A「そう、俺が一番好きなのは、ドイツの人気ロックバンド『ネーナ』ボンジョヴィよ！」

B「いやボン・ジョヴィじゃなかったのかよ、正解のほう知らねえけどめちゃくちゃ語尾みたいな名前だな」