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上を向いたって苦しい

最近、健康のために瞑想をしています。

特に、義務にしているわけではないのだけれど、朝とか、寝る感じじゃないけれど目を閉じて休みたいなというときに、やっています。

スマホに「OK Google、瞑想」とつぶやくと、瞑想用のルーティンが自動で開始されます。まだ無音だと難しいので、波の音を聞きます。5分間のタイマーも同時に開始されるように設定しています。

あとは5分間、呼吸に集中します。

呼吸に集中し始めて、気づいたことがいくつかあります。

まず、呼吸に集中するのはむずかしい。「今日、郵便局に絶対行かないとな」「腰が痛いな」「換気扇の音が、イヤホン越しから聞こえてくるな」と。いけない、呼吸、と、再び呼吸に戻ります。

それから、腹式呼吸を、ただ腹を膨らませるだけの呼吸と考えると、かなり不自然で辛いということ。中学校の時、震災直後に中学1年生だった私たちは、吹奏楽部で、ほぼ全壊した旧校舎に楽器が取り残されていて、楽器が与えられなかった。だから、ずっと壁に向かってティッシュを吹き付けたり、腹筋をやったりしていた。その楽器なしメニューの中にも、もちろん腹式呼吸の練習があって、おなかが膨らんだらよしとされていた。私はすごくおなかを膨らませるのがうまかった。でも、呼吸って前提として肺が膨らむものなので、まずはシンプルに肺が膨らまないとダメなんですよね。だから、おなかじゃなくて、しかし肺でもなくて、からだが膨らむに任せて膨らませるのが、一番気持ちがいいです。

あと、上を向くと辛いということ。なんとなく、空気って上の方が澄んでいるような気がして、ふと、いつもより意識して上を向いて呼吸をしてみたのだけれど、気管が折れ曲がるような感覚(例えば、ホースを長くして水やりをしているときに、水の出が悪いなと思ったら、途中でホースが折れ曲がっていたときの感覚)があって、苦しかった。

道徳のように、人生はできるだけ視線を高くし、胸を張って歩くことが美しいと思っていたけれど、上を向くのは、体に負担がかかる。体に負担がかかるということは、心にも負担がかかる。

人生にはきっと適切な「うつむき方」があるぞ、と、瞑想を通して思いました。


外でコーヒーを飲むのが好き!

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