好きなラストシーン10個
お疲れさまです。
映画を見つつ、
なんとなしに、
印象的なラストシーンや、
いいなと思ったラストシーンなど、
ちまちまと、
そうしたものをストックしたのですが、
あんまりたまらなかったこともあり、
内容のネタバレ含みつつ、
ここらで放出します。
◎お洒落なジョークで終わる映画
「セルラー」は、
ある日男(主人公)のケータイに、
見知らぬ女から電話がかかってきたことで、
事件に巻き込まれる話です。
ラストシーンでは、
女を無事救出した男が、
女と対面を果たすのですが、
そのさいに交わされる、
次のやりとりが印象的でした。
女「お礼がしたい。何でもいって」
男「それじゃひとつ。もう二度と電話してこないでくれ」
二人、笑顔になって、
そのままエンドロールです。
「ボーンアイデンティティ」は、
記憶を失い、
自分の身分がわからない男が、
何者かに命を狙われ、
出会った女とともに逃避行する話です。
ラストシーンでは、
離れ離れになっていた男と女が、
再会を果たします。
貸しスクーター屋をやっている女のもとへ、
男がやってきて、
女の背中越しに声をかけます。
男「一台貸してほしい」
女「身分証は?」
男「ない」
その一言で女は振り返り、
二人、抱き合って、
エンドロールです。
◎メリーバッドエンドの映画
「バタフライエフェクト」は、
タイムリープできる男が過去を変えたことで、
恋人や友人の人生に悪影響が出てしまい、
全員幸せルートを目指す話です。
自分と出会わないことが、
恋人にとっての幸せになると悟った男が、
恋人と出会わないルートを選択をした後、
ラストシーンでは、
街中で二人がすれ違い、
そのまま歩き去っていきます。
最高に切なく、
いわゆるメリーバッドエンドです。
(見方によってはバッドエンドだが、
ハッピーエンドでもある)
本作は、
別エンドがいくつか用意されており、
DVDで見られますが、
個人的には、
今紹介した、
正規エンディングがいちばん好きです。
◎オープンエンドの映画
「ゆれる」は、
モテる弟と非モテの兄の、
兄弟格差を描いた話です。
女を殺した容疑で兄が捕まってしまい、
いったんは兄弟仲が裂かれますが、
その後、
兄への愛情を取り戻した弟が、
出所しバスに乗ろうとする兄を追いかけ、
ラストシーンでは、
「お家に帰ろう!」と叫ぶ弟の声に、
兄が気づき、
笑顔になったところで、
エンドロールです。
バスに乗ったのか、
その場に残ったのか、
どちらとも解釈できる終わり方は、
オープンエンドと呼ばれます。
「アポカリプト」は、
部族の男が野蛮な敵に捕まり、
隙をついて逃げる話です。
無事逃げ切った男は、
身を隠していた家族と再会を果たし、
ラストシーンで、
船でやってくるスペイン人たちを目撃し、
エンドロールです。
うたまるのおかげで、
かなり有名なラストですが、
スペイン人たちは救いなのか、
新たな厄災なのか、
どちらとも解釈がとれるエンディングで、
個人的には、
野蛮な敵よりタチの悪い、
コンキスタドール(侵略者)だと思うので、
ドラゴンボールでたとえると、
やっとの思いでメタルクウラを倒したら、
崖の上にメタルクウラが何百体も現れた、
そんな感じのシーンでした。
◎回想シーンで終わる映画
「ゴッドファーザー2」は、
ゴッドファーザーになった弟と、
弟に嫉妬した兄の、
兄弟の確執を描いた話です。
兄の裏切りを知った弟は、
兄を手にかけますが、
ラストシーンは、
兄弟仲がよかった頃の、
在りし日の回想です。
ファミリーで食卓を囲みますが、
ひとり、
またひとりと、
弟の前から人が消えていき、
ついには兄も消え、
最後に弟ひとり取り残される、
自分、
回想フェチなので、
ストーリーのまとめ的な感じで、
回想が使われていたのが印象的でした。
「ヒメアノ~ル」は、
岡田君がサイコパスと化した森田君に命を狙われる話です。
ラストシーンは、
二人がまだ仲良しで、
森田君がまだ幸せだった頃の、
学生時代の回想です。
幸せだった、
あの頃に戻りたい、
的な提示がされたラストは、
好みのパターンです。
◎ラストが盛り上がる映画
「地下室のメロディー」は、
若者と老人がタッグを組んで、
カジノから大金を強奪する話です。
正直、
ストーリーは覚えていませんが、
ラストシーンだけ、
脳裏に焼きついています。
警官に追われた男たちは、
奪った金の入ったカバンをプールの底に隠すのですが、
ラストシーンでは、
カバンが開いてしまいことで、
プールに浮かび上がってくる大金を、
なすすべなく見つめる男二人の姿が映し出されます。
なんとも哀愁漂う、
ラストシーンだと思います。
「幕が上がる」は、
演劇部員たちが全国大会を目指して、
練習に励む話です。
こちらも「地下室のメロディー」と同様、
ストーリーよりも、
ラストシーンの魅力です。
作中で描かれるのは本番前までで、
ラストシーンで大会本番を迎え、
幕があがった瞬間、
重なるようにタイトルが表示されて、
エンドロールです。
ラストシーンがいちばん盛り上がるので、
そのための二時間だった、
そんなふうにも思いました。
「素晴らしき哉、人生」は、
不幸のどん底にいた男が、
もし自分がこの世に存在しなかったら?
のif体験をしたことで、
人生の大切さに気づく話です。
正直なところ、
終盤まで退屈なストーリーなのですが、
周囲の人たちに対する男の親切心が、
最高の形で報われる、
ラストシーンの盛り上がり方は、
伝説です。
考察記事など読むと、
言及されている方もいますが、
終盤まで退屈だったからこそ、
よりラストで感動してしまう、
つまり、
退屈なストーリーが、
吊り橋効果になっていて、
これまでの二時間は、
むだじゃなかったんだ、
というメタ的な感動も加わっている、
そんなことも思いました。
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