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「ブレない子育て」を考える読書会

はじめまして!

バイリンガル子育てを応援するサイトを運営している、もん(もん吉)こと藻谷容子です。

来月11月7日(日)の朝(アメリカ西部時間)、Zoomで第1回日米子育てサロンBook Club(読書会)を開催します。

一緒に読みたいのは、「Whole-Brain Child」(「幸せ育児の脳科学」)。

アメリカで子育て世代の参考書の定番となったといえる育児本です。アメリカのAmazon.comでは、20年前に発行されたこの本が現在も一般向け児童心理学や子育て部門で上位にランキングされています。

Book Clubについて

Book Clubとは、ご承知の方も多いと思いますが、ある本をみんなで読んで、それについて話をするという集まりです。

日本でも最近はオンラインの「読書会」がたくさんあるようですが、アメリカでは本当に地域に根付いた活動です。

例えば私の住むデービスという都市では、毎年必ず、ある本をテーマに住民が参加するBook Clubが開催されています。

といっても、今回開催するBook Clubは、この本を何ページまで読んでいなければ参加しても意味がない、というものではありません。

特に初回は、本の準備ができていなくても、参加したい方がいらっしゃれば、気おくれなく参加できるようにしたいと思います。

「Whole-Brain Child」について

この本は、アメリカの脳科学者と社会福祉士が子育て中の親向けに書いたもので、脳科学の知見を実際の子育ての過程でどのように使ったらよいかを示したもの。

親が子供に対し、どのように脳のことについて説明したら分かりやすいか、ということも考えて書かれているので、子供に説明する際に使うことができるイラスト入りのページや、子育てあるあるの場面などが、割と読みやすい英語で入っています。

つまり、英語でも、2ページぐらいにまとめられたところを読んでみたり、段落の最初の文だけを読んでいっても、結構内容が分かる本なのです。

日本語版もあるのですが、現在品薄なのか、少なくともAmazon.co.jpでは妙に高額ですので、購入するなら安い英語版がおすすめです。アメリカならきっと、近所の図書館にもあるはずなので、無料でも読めます。

ちょっとだけ、英語のブラッシュ・アップもしながら、アメリカの子育てや、日米の子育ての違いについて、仲間と考えてみたい人におススメです。

この本を選んだきっかけ 

私自身は、はっきり言って「ダメ親」です。

この本が出版された年、2001年にカナダ・トロントで長女を出産。

当時は、カナダなどでも新聞で「産後鬱」という問題がやっと取り上げられ始めたころでした。

私もそれっぽいなと思いつつも、若さ(高齢出産でしたが)と引っ越し続きの忙しさなどで紛らわされた感じで、なんとか自分のキャリアと子育てを両立させようと、初めての育児で奮闘する日々でした。

その後も仕事を継続していましたが、第二子が今度はアメリカで生まれ、その後思いがけず第三子を授かるに至って、ほぼ子育てに専念。それでも細々と仕事を続けつつ、人生にはつきもののチャレンジの波に次々ともまれ、かなり精神的に参ってしまいました。

そんな中、やっと落ち着いたカリフォルニア州デービスで、子供がDPNS(Davis Parent Nursery School)というプリスクールにお世話になりました。

ここはいわゆるco-opの学校で、親が成人教育の生徒となって、保育に参加するというところでした。これがきっかけとなり、アメリカのParent Educationについて、一から学ぶ機会を得ました。

初めてアメリカ人のママ友といえる友人ができたのもこの時です。

そして少しずつ、自分の心と子どもの心を通わせることがいかに大事かを、お腹の底から納得することができました。

それでも、毎日の声がけなどは失敗ばかりだったと思います。

我が家の子どもたちは大会で優勝したり、表彰されたりなどのきらびやかな経験はほとんどありません。でも今大学生、高校生の上の子供たちは、自分の道をなんとか見つけ、行きたい方向へと踏み出すことができているように思います。

そんな経験をしてきた後、最近、アメリカの子育て本には、こちらでは広く読まれていて、自分にも割と読みやすいものが多いのに、日本では翻訳されていなかったり、されていてもあまり評価が高くないことに気づきました。

アメリカの子育て本は、内容だけ取り入れて、納得のいく部分だけ使ったほうが効率的なのではないか、

また翻訳されると日本人にはあまり響かない、アメリカ的な文脈が無駄な説明に思われるのではないか、

と思いました。

DPNSで紹介された本の一冊、「Whole-Brain Child」を参考に、子育ての悩みについて、安心して共有できるような場ができたらいいなという思いからこのような会を考えました。

「この方法なら必ずうまくいく」「この言葉がけさえすればうまくいく」という子育ての法則はないと思います。

そもそも、子供の人生は子供のもので、親ができることはそれほど多くないとも思います。

人間ですから一人ひとり違います。

脳科学者が言うように、子供の脳が発達するには、以前考えられていたよりずっと長い時間、だいたい20代半ばまでかかるとすれば、子育ては思ったよりも長い旅です。

でもきっと、ブレない、自分の、自分だけの子育ての軸を作ることはできると思います。

そうすることで、この長い子育て期間に「不安」を感じる人が少しでも減ることを願っています。

一緒に子育ての世界を探検してみませんか。

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