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やはり、信頼している存在でなければダメなんだなぁ、私(^^;

先週の土曜日、つまり、7月1日の夕方、ほぼ1か月半ぶりに、コンサートに出かけました。

会場は、7年ぶりになるかつしかシンフォニーヒルズモーツァルトホール。最寄り駅は、京成線の青砥駅です。

最愛のマエストロ・山下一史さんが、NHK交響楽団に客演されたんですね。ソリストは、ヴァイオリニストの金川真弓さん。

プログラムは、オール・チャイコフスキー。ヴァイオリン協奏曲と、交響曲第4番の2曲でした。ぴあでチケットを取るとき、私はメインが「チャイコフスキーの5番」だと思っていたので、ワクワクしたのですが、会場でパンフレットを観て、「あれ? 私の勘違いだった???」状態でした。パンフレットの何処にも変更のお断りがなかったですから、何故か私は観間違えたようです。

さて。

チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲の演奏が始まりました。その時「え?」と、私びっくりしたんですね。私が知っているN響の冷たい音じゃなかったからです。熱さを秘めた、強い音の連なりがそこに在りました。

しかも、そこにソリストの金川さんの音が入ると、これまた「え?」でした。実は、私、以前ラジオのある番組に彼女が出て演奏した時、「うまいけれど、私は好きじゃないなぁ」と感じたのです。それが、このコンサートの時の彼女の音は、そうではなかったんですね。「こんなに、熱い音、持ってたんだ」と、びっくりしたものです。

好き嫌いは、理屈ではないので、説明のしようがありません。技術的にハイレヴェルでも、好きになれない演奏というのが、私には割にあったりします。N響もそうなんですよね。

私が、山下さん以外には、好感を持っていなかったので、千葉響や仙台フィルとの共演の時ほど、期待をしていなかった、ということもあるのかもしれません。けれど、その分、指揮者・ソリスト・オーケストラの緊張感あふれる、情熱的なチャイコフスキーに出会えて、望外の喜びに包まれていました。

チャイコフスキーのこのヴァイオリンのコンチェルトは、私が大好きな作品の一つです。それだけに、どうしても要求のレヴェルが上がってしまいます。しかも、指揮が山下さんですしね(^^;

N響や金川さんへのマイナスのイメージが、演奏が進むにつれて、どんどん消えていきます。オーケストラとソリストのレヴェルの高さをうまく融合させて、流麗で情熱的なチャイコフスキーの世界を展開させているマエストロがいました。

チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲と、ピアノ協奏曲第1番は、作曲された当時、ロシアの音楽界では不評だったのだそうです。その理由が「演奏不可能」。当時のロシアの演奏家たちのレヴェルでは演奏できなかったようです。けれど、チャイコフスキーは、あきらめることなく国外の演奏家たちに楽譜を送り、評価を求めたのだそうです。その結果、それぞれ外国での初演は大成功だったとか。そうした話を聴くたび、本物の音楽家は、未来の音楽家のために作品を作るんだなぁ、なんて、思ったりします。いまや、どちらも大人気作品ですからね。

そして。

メインの交響曲第4番。

山下一史の指揮でチャイコフスキーのシンフォニーと聴けば、私には5番だったりするので、ちょっと心配していました。以前、アマチュアのオーケストラとではありますが、この作品の演奏をなさったのを聴いたことがあり、それが私にはいい演奏には聴こえなかったからなのです。

結果から申し上げれば、私の心配は杞憂でしたし、気迫のこもったいい演奏だったと思います。山下さんは、指揮台からオーケストラに向かって、首を横に振ったこともなかったし、オーケストラを鼓舞することもありませんでした。

ただ、千葉響との息の合い方を見過ぎているからかもしれませんが、客演の遠慮のようなもの、オーケストラとの距離のような印象もありました。私は2階席でしたし、眼が悪いので、山下さんの表情をちゃんと読み取れたわけではありません。けれど、背中から指揮ぶりを観ていて、マエストロらしくない固さを感じたんですよね。

今3つのオーケストラのシェフをやってらして、なおかつ、全国各地で客演してらっしゃる山下さんが、いくら相手がN響だからって、遠慮するようなこともあるまいに、と、いささかクールさも感じる演奏に、ちと首を傾げたりもしました。実際、ガッツポーズもなかったしなぁ。

もっとも、以前何かのコンサートの時(多分、千葉響の定期演奏会だったと思いますが)、「いやぁ、やっぱり、千葉でのコンサートはほっとしますね!」とおっしゃっていたこともあるので、山下さんにとっても千葉がホームのような感じがあるのかもしれません。

こうして、演奏を聴きながら、あれこれ気を揉んだり妄想にふけっていたりもしたのですが、そういう自分が生き生きしていることに気づきました。5月までは、実は山下&千葉響の定期の時も、妙に心身が重く感じていたのです。うじうじ悩んで、落ち込んでいる時期もあったし、心身の不調に沈んだりもしたのですが、漸く出口が見えてきたようです。

やはり、私には山下一史が最高! の存在のようですな!(^^)!

今日もわりに過ごしやすかった千葉県松戸市でした。でも、明日から暑いとか(>_<)皆様、くれぐれもご自愛くださいませm(__)m💕💛

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