今年触れたよかったもの(1~3月)

年の瀬ですね。死地を潜っています。こんにちは。

夏休みを費やした資格試験も10月末に終わってようやくわりといろいろ時間を気にせず本を読む時間を取れたり、TSUTAYAプレミアムで1年で5年分くらいの元を取ったり、初めて定額音楽聴き放題サービスに加入したりと精力的に受動的活動を行い今年も面白おかしく幕を閉じようとしています。

良かったものをできるだけ時系列順にまとめてみようと思います

1月

「キングスマン;ゴールデンサークル」で推しが死ぬ
正月早々に踏んだネタバレ、至極暗いニュースで三が日を死んだような目つきで乗り切る。

推しのおじさん

マジR.I.P.。一年近くたって最近ようやく現実を受け止められるようになってきた。ちなみに推しの死の穴埋めをするかのように俳優マーク・ストロング自体を推すようになり、夏は第一回つよし祭りを開催。盛況のうちに終わる。(ファン間での通称ストロング→強い→つよし)


Kain Riversくん、歌手デビューする

ウクライナの子ども歌うま選手権的な番組でひそかに応援していた子供が歌手デビュー。まだ14歳なのにめちゃくちゃ歌がうまくて、高いパフォーマンス性で聴衆を魅了。最近は世界にも飛び出すようになってきて、国内外を問わずファンを徐々に増やしつつあることがユーチューブのコメントの国籍多様性からわかってきている。月2くらいのありえないスパンで新曲を出していて心配になった

オメデトウ。早くもっと有名になって日本に来てほしいので今日もユーチューブやインスタに無茶苦茶なウクライナ語でコメントを送りまくろうと思います。


バナナマンのコント「Puke」にウケる

バナナマンのコントってすごく演劇性が高くて役への入り込み方がえげつないので、なかなかテレビでは放映されない長尺モノだが見ごたえがある。

日村さんがゲロを吐いたことを隠すだけの話なんですが、いろいろバージョン違いを見るたびにコントがブラッシュアップされていて面白い。


VKを始める

ロシアのフェイスブック。いっちょロシア語極めてみるか~と思い立ち始める。セクハラしてくるロシア人の大工や、ウクライナの森林警察の人や、一円玉を集めているアルジェリア人や、改宗させようとしてくるパキスタン人のTVディレクターたちと仲良くなった。みんな日本人とアニメの話をしたがっている。アニメに詳しくないので困る。


深夜に輝夜月にハマる

5日くらいハマる。基本的に夜中しかユーチューブを見ないので、多分夜のツボに合ってたんだと思う。可愛いよね。Vチューバーは黎明期のキズナアイをちょっと応援していた時期以外あんまり見てないので他の人はあまりよく知らないんですが。


一月はあと街に学生証を落として警察署にお呼ばれしたり、京都を半一人旅したり、N響に2回行ってショスタコーヴィチの「革命」とホルストの「惑星」を聴いたりした。
異常なまでの昼夜逆転で退廃的な生活を送る。病的に日記をつけていたので一月の食事のメニューや触れたコンテンツなどあらゆることがわかる。毎日朝ご飯と昼ご飯を取らなかったことがわかる。
弟の志望校が決定し、スカイプを通じて勉強を教える授業がここから始まる。
皿を二枚割る。
生まれて初めて少女漫画をちゃんと読むが、ハマらずに飽きる。


2月

SUITSを観始める

本家の方。アメリカの弁護士モノの洋ドラ。
ベテラン無敵弁護士と記憶力ぶっちぎりの後ろ暗い新米弁護士青年バディの距離感がすごく良くて、1シーズンを一気見する。
最近の刑事モノに多いただの男女のそりが合わない(けど肝心な時はなぜか息ぴったり)ようなご都合主義的コンビより、お互いに仕事で失敗したり価値観をたがえてしまったらちゃんと怒ってぶつかり合っていくようなバディがすごくいいなあと思う。ゲキアツですよ。

おかげで日本版の方はちょ~解釈違いでポスターを観るだけで蕁麻疹って感じです。悪いグローバリゼーションって感じで、全部そのまま設定ごと輸入して真似しているから日本の地質とあってなくて気持ち悪いな~って感じ~お金をかけたコスプレって感じですね。


レ・ミゼラブルに初めて触れる

一か月語学留学する前に、何か話題になるものを履修しておかねばと思って急いで借りてきた映画。まあまあ面白かった。高校の時に合唱部仲間や後輩がよくハマっていたので、なるほどこれがあの子の推しか……などと思って見ていた。

ラッセルクロウはわんちゃんみたいで可愛いよね。サントラも一時期好きな曲だけ聞いてた。「一日の終わり」とか好き。
ただ、ヒュージャックマンが「ちゃんと捕まるから」と言っておいて逃げ出すのがよくないだろ!!と思って結構集中できなかった。人徳のおかげで街の治安をよくした市長をなお捕まえようとするラッセルクロウもちょっと固執しすぎだろうとおもったけど、嘘をつくのは良くないよね……
ミュージカル的文脈には寛容な方だけど、死の淵で歌うのか?とも思ってしまった。
イギリスでは付け焼刃のレミゼラブルの知識が役に立ち、ステイ先のおじいちゃんとちょっと仲良くできた。最初のデカい船をひっぱるヒュージャックマンのシーンウケるよねって言ってた。


プラダを着た悪魔を観る

アンハサウェイつながりで。私スイーツ映画大好き。
あと眼鏡ハゲが出てくるのでいい映画ですね。眼鏡のハゲが出てくる映画はいい映画であるという公式がある。眼鏡ハゲの俳優がいたら教えてください。

音楽に合わせて着ている服が変わって昇進や生活の上向きを表す演出が好きなんですよね。「セレブ・ウォーズ~ニューヨークの恋に勝つルール~」という敬愛するしょうもなすぎるB級映画にも出てくる。

好きでやってるものなら嫌ならやめちまえと思えるのであんまり彼女の奮闘に元気づけられるとかはなかったけど、画面が華やかならそれだけで見ていて楽しいですよね。


裏切りのサーカス(Tinker Tailor Soldier Spy)はいいぞ

2月に初めて見た映画ではないが、なぜか季節ごとに見返す慣習があるのでここで。

裏切りのサーカスはねぇ……いいですよ……

ゲイリーオールドマン、コリンファース、つよし、カンバーバッチ、トムハなど名だたるイギリス俳優たちがそろって冷戦下の英国スパイ組織を演じる、組織の裏切り者を見つける話。私の知る中で一番洗練されている映画といっても過言ではない。わけわかんなくて笑っちゃうぐらい難解なんですけど、その小難しさすらも物語を研ぎ澄ますのに一役買っている。

冷徹な音楽があまりに美しい。洒落ているというチープな言葉を使うのがもったいないぐらい、とても気位が高くてうつくしい映画なんです。サントラを聴きながら満員電車に乗ったりすると混雑のイライラすらも舞台装置に感じられてよい。

ハラハラサスペンスというよりは、雰囲気と香りを嗅いで楽しむ映画。ドンパチのない地味なストーリー進行なんだけど、全員の隙のないおじさんどもが均衡が破れた瞬間に一瞬の崩れを見せる瞬間がエモです。も~~~エモなんです

この解説サイトを片手に観るとわかりやすいですよ。よろしくお願いします。

今年は2月と5月と9月に見たし、ついにDVDを買った。



2月、なぜかロシア語のタイピング練習に勤しんだり、三越デパートのチョコレートフェスタに行ったり、なぜか防衛大学校の卒業ダンスパーティに迷い込んだり、ゲームオブスローンズを観て過ごしたりする。荷造りをして、24日にイギリスに出発する。


3月

グレイテスト・ショーマン

旅先で時間つぶしに観た。ストーリーがめっちゃ単純でわかりやすかったので字幕なしにも言語不自由なく観られてちょうどよかった。
音楽がめっちゃいいですね!!コレ。おかげで渡英中はずっとサントラ聴いていました。Rewrite the Starsを聴いていていつも思うんですが、女声が高く男声が低いというこの世の理は面白いですね。ゼンデイヤが舞ってザックエフロンが支えてる感じがしていいよね~

最近Reimaginedというサントラのカバーアルバムが出たのでそっちも結構聞いています。パニックアットザディスコとかアンマリーとかペンタトニックスとかケリークラークソンとかなだたる歌手たちがカバーしていてよい。


Call me by your nameにおどろく

さんざん語ったわこれは。帰りの飛行機で見た。エモかったので帰ってきてからももう一回見た。あんまり同じ映画を映画館で何度も見ることはないのですが、先月また見た。上半期ベストムービーでしたね……




エド・シーランをちゃんと知る

イギリスの道は舗装がクソ悪いので毎日車酔いの嘔吐に耐えながら通学していたのですが、そんな中唯一支えになったのが音楽。イヤホン挿しているとだいぶ吐き気が軽減されて助かった。日本的なものを、と思ってポルカドットスティングレイとか聴いてたのを覚えている。

カーステレオからかかっていたのがエドシーラン。2曲に1曲はエドシーランといっても過言ではない。お陰で語学留学とエドシーランは記憶の深いところで結びついている。

最初に聞いたのがこのアルバムなんですが、これが一番いいですね。アイリッシュとかスペインとかの音楽を取り入れていて、いままでより広さと深さがあって聴いていて楽しい。Barcelonaとか聴くとも~わくわくしちゃう。いつかスペインに行ってみたいです。


Dingus Khanというヤバいバンド

イギリスの地下のライブに誘われていったときにやっていたグループ。マジで意味が分からんくて怖かった。白鳥のうきわを観客にのせてダイビングしていて、全員狂ったように踊っていた。終始シャウトしていたので何を言っていたのかよくわからなかった。

ユーチューブのチャンネル登録数は71人。すごくパンクで、PVも髪の毛を食べていたり頭にスプーンを刺していたりする。

帰国してからじわじわハマってなんとなく思い出の残滓に聞いてたんですが、公式ツイッターもなくどうやって推せばいいかわからずに困っている。そろそろ4thアルバムを出すらしい。楽しみだな~

正直もう一回彼等のライブに行きたい。謎の中毒性とはこのことか、という感じで、すごく強烈に思い出に残っている。地下のライブで仲良くなっためっちゃ美人のお姉さんに帰り際に頬にキスされたこととかを鮮明に覚えている。

ファンタビのクィニーに似てた

救急車を呼んで、呼んで、呼んでくれ
病気なんだ、ベイビー、気分が悪いんだ
救急車を呼んで、呼んで、呼んでくれ
病気なんだ、ベイビー、地獄みたいだ

この曲にわけのわからない振付がついていて最高だ。



舞台「ハリーポッターと呪いの子」を観て感動する

ハリーポッターのオタクとして課金していい席に座ったら、一幕の終わりで目の前にディメンターが現れて腰を抜かした。

2年前に出た脚本を読んだときは意味わからん話だと思って悲しかったが、目の前で見ると全然違って超よかった。ハリーポッター、原作は本がイデアなんだけど舞台は舞台そのものがイデアなので脚本はしょせん解釈の一つにしかなりえないのではないかという結論に達し、落ち着く。

日本のドメインが取得されたらしいので、いつか日本に来ると思う。楽しみですね。めっちゃ良かったのでみんな行きましょう。



聖典に触れる

道端で仲良くなったパキスタン人に英訳されたコーランを貰った。結構読みごたえがあってチマチマ読んだりした。


サー・ジョン・ソーンズ博物館に連れて行ってもらう

一年留学している先輩に連れて行ってもらったロンドンの一角にある博物館。貴族がコレクションをお屋敷に所狭しと並べて無料で公開していた。

洗練された芸術と美しいお屋敷と貴族が生きる上で持て余した莫大なお金の匂いが混じり合ったとても妙な空間で、個人的には大英博物館より楽しかった。

先輩の寮に一泊して、夜遅くまで一つのバケツアイスを交互に突っつきながら好きな音楽をユーチューブでお互い紹介しあう遊びをしたのが超楽しくて、楽しすぎて他のいくつかの思い出のエモーションを取りこぼしてしまったような気がするくらいだった。大学生、全部こういうのでいいんだよな~



三月は初めての海外生活。過重なエモーションに心身のバランスを崩す。ホストファミリーが優しかったので逆に「しかし、この人は本当の家族ではない」という思いが強まりしんどくなる。車酔いで連日ゲロの連続。

雪がめっちゃ降る。5年ぶりの豪雪とかで大学がメッチャ休みになる。通学バスが雪で立ち往生して30分間大学まで雪道を歩き続けたりする羽目になる。

強迫観念的に一日三ページの日記を書き続ける。行った場所、言われたこと、聴いた音楽、食べたもの、受けた授業、瞬間に思ったこと、生活のすべてを取りこぼしてはならないという強迫症にかられてひたすら日本語を綴り、自己防衛に変える。

ふと町なかで好きなバンド、the killersのMr.Brightsideがかかっていてすごくうれしくなった。ゲームオブスローンズは会う人会う人ほとんど全員が見ていたのですごく話のタネになって良かった。文化や生活をほんとうに自分のものにするには、自分の中のものと新しいものを整合するように結び付けることが大事なんじゃないかな。

帰国してから反動で日記に飽きる。3か月坊主だった。

つづくたぶん

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