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2024年7月12日 13:12
「お客さん、着きましたよ」私達とは対照的に落ち着いた運転手は、早く降りろと言わんばかりに黙って置いたクレジットカードを素早く機械に差し込んだ。窓の外を見ると見慣れた池田公園のイルミネーションがいつもより暗く見えた。「ミカ、行くよ」ミカは黙って下を向いたまま動かない、太ももに置かれた手はさっきの掴んでた力を失ってだらんとしていた。「行こっか」優しくミカの手をつないで無理やりタクシーからお
2023年9月27日 19:35
第1話 Hzミカの叫び声が止んだ。落ちてきた「それ」はアイナだった半年前まで系列店にいたアイナ、上から降ってきて落ちたのは同じ職場に居たホス狂だった。左を向くとミカの普段キラキラしている目が見たことの無い位光を失って、めいっぱいに開かれていて怖かった「友達、なの?」ミカのビー玉みたいな声は叫んだせいかいつもより震えながら低かった私の腕を掴む力が強まる、スカルプで長い爪が二の腕に突
2023年9月27日 19:15
目の前に、降ってきたセンター街の光の海を一瞬遮ったそれは、初めて聞く音で目の前に落ちてきた。周囲の視線が、一斉にその一点に集まる。ざわめき、足音、全てがわずか数秒で、私達の数メートル先の「それ」興味を寄せているのが分かった。私はビクッと肩をすくませた、私の腕を掴んだミカが金切り声で叫んでいた。白い上着に黒いハイヒール、GUCCIの赤いバッグに綺麗なブロンド。白い上着が少しずつ赤色になっ