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NPOのreputation risk

先週末に参加してきたファンドレイジングジャパンでの学びを振り返ります。

初日に参加した「ファンドレイジングにおける倫理的課題とその対処法」で弁護士の樽本さんが仰っていた、この言葉が印象的でした。

NPOは信用が資本、reputation riskを肝に命じる

私も以前からファンドレイザーの倫理観については思うところがあったので、今回のセッションは正に関心がありました。

このセッションでは、副題の「医療・福祉の事例から考えるファンドレイザーのジレンマ」と冠する通り、実際の事例をふんだんに踏まえて解説していただきました。

たとえば、こちらの事例。
吉本興業のお笑い芸人からの寄付を、公益社団法人全国被害者支援ネットワークが辞退したのは、まだ記憶に新しいですね。

他にも認定NPO法人国境なき医師団日本は、寄付を受け取る方針を明確に開示しています。

国境なき医師団の医療・人道援助活動と利益相反する可能性のある業種の企業・団体からは、ご寄付をお断りさせていただく場合がございます。
世界各地の国境なき医師団すべての事務局に共通して、兵器製造販売業、たばこ製造販売業、製薬業、採掘・精錬業(特に石油、ダイヤモンド、金)からの寄付はお受けしておりません。また、これらの業種以外でも、同様の理由から寄付をお断りする場合がございます。
(出典:寄付・募金に関するよくあるご質問

このような”グレーゾーン”に対する寄付は、最終的には団体が個別に判断を下していくことになりますが、グレーゾーンに気付いてケアできるのと、全く気付かずに素通りするのとでは大違いです。

ミッションや活動状況とも照らし合わせて、有事の時に落ち着いて対応できるよう、日頃からriskを頭に入れておくことは非常に大切だと感じました。

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