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真実に踊らされて事実を見逃している

毎月1回お伺いしてコンサル会議(マーケティング会議)をしているわけですが、会議の中で「経過報告、進捗状況」を聞く時間になると人によって事実と真実をごちゃまぜにして報告をする人がいます。


そもそも【事実】と【真実】の違いについて簡単に説明すると

事実は、客観的な事象
→「誰から見ても変わらない、実際に起きた出来事」

真実は、主観的な事象
→「事実に対して、人それぞれの解釈や考え」


という大きな違いがあります。


事実は1つですが、真実は見る人によって変化するものだ。ということです。



で、話を戻すと

たとえば先日の会議であったのが

「え?チラシが届かない?どうして?」

というチラシ納品が予定通りに進んでいない出来事がありました。


この場合経営者なら担当者に対して

「どうしてなの?」って聞きますよね?

「どうしてそうなったのか?理由がわかれば今後対処できるんだけど」

という場面です。


チラシが届かないとは何事じゃ!打首じゃー!みたいなことは無いです。

シンプルに原因が知りたい。


そういう場面です。


公開裁判をしているわけでもないので純粋に「遅れた理由」が知りたい。

経営者はただ知りたいんです(グスン)


で、

経営者がこうした場面で知りたい(聞きたい)報告は、真実ではなく客観的な事実の方です。


先程の例の客観的な事実は

『発注日がチラシ業者のGW休業日と重なったため受け付け日がGW明けになってしまって納品が5日遅くなった』

ということです。


これは誰から見ても変わらない事実です。


経営者は本来こっちの報告を知りたいわけですが、この報告をスンナリと出来る担当者ってあまりいないです。

レアキャラです。
ほとんどいません。


じゃ一般的にはどんな報告が多いのかと言うと

その人独自の主観的な真実で混ぜて報告をします。


これNGです。
人によって解釈変わるから。


たとえばこんな感じです。

『シフト変更や病欠があってその対応に時間がかかっていたら、チラシを頼むのが遅れてうまく発注ができていなかった』


のような感じで報告が出てきます。

あたかも自分は悪くないんです、と心で言ってる感じがします。


もともとの会社の風土としてミスが受け入れられずにすぐに責任を取らされるような空気が蔓延しているなら、保身に走る気持ちもわからなくもないですが、そういった責任の追求の仕方を一切してこなかった会社でも『真実の報告』は多く見られます。


要するに、この手の報告を受けたことのある経営者の方多いと思います。

僕も会議に参加していて何度も何度もあります。


でも僕の会議でそれをやっちゃうと。
事実と真実はね・・・違うのよ。
という講習が始まっちゃうことですw


これ(チラシ納品の遅れ)とシフト変更や病欠対応の遅れって因果関係ってある?

勤務システムの欠陥があるならそこはまた別の会議で考えるべきじゃない?

今ってその話じゃないよね、違うよね?

で、事実は何があったの?

え?

チラシ業者のGW休業メールに気付かなくて、申込みはしたけど受領日が遅れたの?

なーーんだ。

それ!

そこが知りたいんだわ。

早く言ってよー。

・・・


って感じです。

文字にするとキツイ感じかもしれないけど、現場は和やかにやり取りしてますのでご安心を。


というかですね、、その時も言ったんだけど。

報告者が自分の主観的な感情を交えて報告に色を付けるから、いろんな人の真実で溢れかえって本当に大事な事実を引き出すまでのやり取りに時間かかるわけじゃないですか。

だから会議が長引くわけじゃないですか。

もっとシンプルに事実をきちんと報告し合うことができれば会議は1/3くらい短く出来るし、事実を並べてより戦略的な議論が出来るはずなんですよね。


シフト変更や病欠があったことなどどうでもいい!と言ってるわけではなく、どうして予定通りに納品されるような発注ができなかったのか?が経営者が知りたいところなのよね。

そこに人為的なミスや見落としがあるなら次に同じミスを防ぐことが出来るから。


ちょっとついでに言っちゃうとさ

会議に出てくる担当者さんって自分の都合の良い解釈を加えて主観的に真実を語りすぎだよ。途中からあきらかに「言い訳」が混じってたりするしww


ちなみに、主観的な報告で取り繕えていると思ってるの自分だけだよ。

経営者って見抜いてるよ。

それを口に出さず飲み込んでくれているんだよ。

おそらく世の中の経営者の多くは(管理者の中にも)そうした事実を掴み取るまでにものすごく時間がかかって疲弊している人って多いと思うな。


会議に出席する立場のスタッフの皆さん!


会議が始まりました。

報告が始まりました。

となったら、

すぐに『事実を』共有しましょう(^^)

ここまで読んでくださってありがとうございます!