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2024年5月 月報

【報告・雑感】

5月は何といっても自作のZINE「群像一年分の一年」の販売があったため、特に中旬はバタバタしていた。

5月18日は神保町ブックフリマ、19日は文学フリマ東京で販売し、これを書いている時点では機械書房さん(水道橋)、双子のライオン堂さん(赤坂)で取り扱っていただいている。
なにせ、純粋に自分の文章だけしか載っていない本、というものを初めて作ったので、どれくらい売れるのか全く予想が付かなかったが、イベント2日間だけで60冊も売れた。通りがかりのお客さんへ、ZINEの説明をするうちに分かってきたのだが、「群像一年分のプレゼントキャンペーンに当選した」という話は、掴みとして想像以上に強力だったらしい。表紙の評判も上々でこれはデザインしてくれたもりたのおかげ。また、柿内さんの零貨店アカミミ、岸波さんの機械書房という、各イベントにおいてそれぞれの文脈が既にあり、注目の新刊も販売されるブースに置かせてもらったのもありがたかった。僕個人のブースなら、こんなには売れなかっただろう。
実際に読んだ人の感想を読むのは嬉しい。もちろん元から知り合いの方々からの感想もありがたいが、通りがかりで買って読んでくれた人からの感想は新鮮で面白い。
自分の文章がどのように読まれるのか不安、というか、見当がついていなかったが、「読みやすい文章」という点についてはどの感想も一致していて、少なくとも自分の文章のリーダビリティについては自信を持っていいらしい。

ZINE関連で慌ただしかったとはいえ、他にもいろいろ出かけたり観にいったりした。
5月3日は山本さんに誘われてピクニック。工藤さんはじめ山本さんのお友達とも合流し、天気のいい午前中、浅草の公園であれこれ喋ったりパンを食べたりしながらのんびりする。ちぎりパンがめちゃくちゃデカくて笑う。ちぎる前提のデカさ。工藤さんのカバンから次々とピクニックお役立ちアイテムが登場してすごい。
その後、浅草周辺をお散歩したり、待乳山聖天の短いケーブルカーに乗ったりとみんなでウロウロしてから昼に解散。その後僕は上野鈴本演芸場へ。久しぶりの喬太郎師匠、権太楼師匠が観れて嬉しかった。

落語は他にも渋谷らくごに行ったり、立川志ら乃師匠の回に行ったり。寝起き寄席で漫才も観にいった。
映画は『鬼平犯科帳 血闘』がきっちり鬼平ワールドを実写化していて満足度高く、特に序盤から中盤にかけて活躍する柄本明が良い。あやのさんとスペースをして感想をワイワイ喋ったら、映画関係者の方からも反応があり、そこで鬼平シーズン2撮影中と知り、大盛り上がりする。
映画『ミッシング』は同じ吉田監督の『空白』と似た構造ながら、視点の置き所が異なってまた違う見応えが生まれていた。キャストが素晴らしく、石原さとみの演技は鬼気迫るものがあったが、青木崇高や森優作もよかった。

今月はあれこれ忙しく、出費もかさんだので(ブックフリマでも文学フリマでも本を買ったし)、6月以降はしばらくのんびりゆっくりやりたいと思う。

【今月の読了本リスト】

・リディア・パイン(著)、菅野楽章(訳)『ホンモノの偽物 模造と真作をめぐる8つの奇妙な物語』
・岡本真帆『あかるい花束』
・ヴァージニア・ウルフ(著)、西崎憲(編訳)『ヴァージニア・ウルフ短篇集 青と緑』
・上篠翔『エモーショナルきりん大全』
・『病と障害と、傍らにあった本。』
・『VACANCES バカンス 3 おばけ・リミックス』
・ジョージ、石岡良治『無職が聞く、日本最強の(元)自宅警備員による「TSUTAYA時代の映画語り」』
・青木真兵、柿内正午『二人のデカメロン』
・岸波龍、武塙麻衣子『往復書簡 今夜、緞帳が上がる』
・困ってる人文編集者の会『おてあげ 第3号』
・阿部和重『アメリカの夜』
・『VACANCES バカンス 4 待ちびらき』
・佐々木敦『佐々木敦による阿部和重(仮)』

【今月の一曲】

Y2K新書聴いてます。新アルバム楽しみ。

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