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【一条工務店口コミ②】平屋を建てた上野様へのロングインタビュー

かえるけんちく相談所のコンサルティングサービスを利用された施主の方に、家づくりの経験をシェアしていただくシリーズ第2弾。今回は、一条工務店のi-smartで家を建てた(仮)上野様に、代表の船渡がお話を聞きました。

※外観写真は、イメージです。

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夏は灼熱地獄だった社宅

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船渡 家づくりのきっかけを教えてください

上野 注文住宅を建てる前は、階段のない4階建て社宅の最上階に家族3人(娘はまだ生まれていません)で暮らしていました。社宅は駅から徒歩で15分位の閑静な住宅街にあり立地も良く、周囲に高い建物がないため窓からの見晴がとてもよかったのですが、夏は屋根からの熱が伝わるため灼熱地獄のようになり、冬は朝起きると素足では歩けないくらい床が冷たくなる、そんな自然の厳しさを肌で感じる光熱費のかかる家でした。ガス代を含めないで、電気代のみで2万5千円を超える月もありました。

また、エレベーターがなかったので、4階の自宅まで階段を上り下りしなければならず、特に子供用オムツや買い物袋、時には寝てしまった息子を抱っこしながら登る階段は、苦行といっても過言ではありませんでした。

このような住宅環境で暮らす中、
・夏を涼しく、冬を暖かく快適に暮らせる一戸建ての家に住みたい
・息子が小学校に上がるまでには、家を建てたい
・共働きを続けるためには両親の支援が必要
と夫婦で思うようになり、息子が2歳になり育児に余裕が出てきたこともあり家づくりを考えはじめました。

船渡 土地探しはどうされましたか?

上野 妻が都内まで電車通勤するのに乗換が少なく、妻方の両親の家に近い方が、何かと頼りにしやすいという理由から、初めは妻方の両親の家の近くに土地を探そうと考えていました。ただ土地購入には大きな資金が必要で、しかも両親の土地を相続する時に土地が余ってしいます。

であるならば、敷地も広く、駅近で利便性もよく、通りに面した南東角で日あたり良好、ご近所の状況も分かる安心して暮らせる両親の家を建て替えた方が良い、ということになり二世帯住宅を建てることになりました。


船渡 住宅ローンはどうされましたか?

上野 住宅ローンは、まったく知識がなく、本当にどう考えたらいいのかわかりませんでしたが、住宅メーカーの話を鵜呑みにするのは危険だと思って、何冊か本を購入して勉強しました。その中で一番勉強になったのは、中川優也著書の「夫婦で読む家を建てて金持ちになる家族、貧乏になる家族」で、住宅メーカー側ではなく、施主目線で書かれた、施主のための本です。

この本に書いてある通りに、ネットで一番金利の低い住宅ローンを調べたところ、一条工務店がかかえる住宅ローン金利が一番安かったので、そこに決めました。
変動金利なら安くて済むのですが、住宅ローンの利率の変化を気にしながら暮らすのは嫌だったので、固定金利のフラット35Sを選ぶことにしました。住宅ローンを決める際は、

・できるだけたくさん借りる(低金利、自己資金を確保のため)
・できるだけ長く借りる(月の返済額を抑えるため)
・繰り上げ返済しない(手元に現金を残しておくため)

を意識しました。


1週間あっても、時間が足りません

船渡 ハウスメーカー選びは、どのようにされましたか?

上野 夫婦とも、夏を涼しく、冬を暖かく快適に暮らせる一戸建てのお家に住みたいという希望はありましたが、住宅に関する知識はほとんどありませんでした。私の同僚がちょうど家を建てて、「県民共済の家なら、会社も大きいし、性能が良い家でありながら低コストで家ができるよ」と教えてもらい、予約をして最寄りの支店に行きました。ただ営業担当者の対応が事務的で、必要書類をそろえたり、住宅設備はショールームを回って決めなくてはならない等、自分で動くことが多いとわかり、諦めました。担当者の対応も事務的で、私には合いませんでした。

県民共済の後、二世帯住宅ならばへーベルハウスと思い、へーベルハウスを見学しました。へーベルハウスの担当は、私と同い年くらいの男性で、勢いのある営業マンでした。少し気の弱い方であれば、そのまま契約してまうのではないかと思うほどです。初回の聞き取りが終わって直ぐに現地調査し、間取りと予算額の提示があり、情熱を感じました。ただ、すぐに店長立会いのもと値引き交渉やキャンペーン等のクロージングトークが始まったので、信頼できないと思い、担当に「いろいろ住宅メーカーを回って、それから、必要があればまた来ます」と言って打ち切ることにしました。
 
次に見学にしたのが一条工務店でした。一条工務店には、ふらっと入ったのですが、営業担当がとても好印象でした。県民共済やへーベルハウスでの一連の話をしたあと、担当に対して一条工務店の特徴を教えてほしいとお願いしたところ、

「1週間あっても、時間が足りません。説明する時間があればいくらでも説明いたします。一条工務店に値引きはありませんので、クロージングトークに値引きやキャンペーンはありません。一条工務店の家を気に入ってくれたら契約してください。当然ですが、しっかり説明させていただきます。」

と言うので、かなり強気な営業だなと思った反面、嘘のない人だと思いました。

船渡 その他はどんな会社を見られましたか?

上野 積水ハウス、セキスイハイム、桧家住宅、アキュラホーム、住友林業など大手ハウスメーカーはだいたい見ました。この中で一条工務店、へーベルハウス、セキスイハイムに間取りと見積もり提案をしてもらいました。

船渡 3社で一条工務店に決めた理由はなんですか?

上野 大容量ソーラーパネル、全面床暖、トリプル樹脂サッシ、業界ナンバーワンのQ値といった高スペックなところも気に入りましたが、信頼できる担当者との出会いが決め手だと思います。


自社で自宅を建てた営業が担当に

上野 着工前に、担当者は神奈川県内の住宅展示場に転勤となったことから、担当者が変わってしまったのですが、新しい営業担当の方は自宅を一条工務店で建てたばかりでしたので、必要ない物や、設置して良かった物等のアドバイスが的確で、このタイミングでの営業担当者交代は絶妙なタイミングでした。

船渡 自宅を建てた方が営業というのは心強いですね。設計担当者はどんな方でしたか?

上野 契約すると打ち合わせのメインが営業担当から設計担当に代わりましたが、ほとんど営業担当も同席し、和気あいあいとした雰囲気で打ち合わせが進みました。丁寧な対応で2階建ての間取りの他に、平屋の間取りもお願いしたのですが、快く受けていただきました。最終的に平屋の間取り決まるまでは2パターンの間取りを打ち合わせの都度、作成してもらいましたが、特に嫌な顔をせずに対応して下さいました。


セキスイハイムから提案された間取りはベースに

船渡 間取りはどのように決まりましたか?

上野 へーベルハウスで作ってくれた間取りをたたき台にしましたが、はっきり言うと、イマイチで、それは一条工務店も同じでした。そのため、間取りについては自分で勉強しなければいけない思い、間取りの本を何冊も読みました。

間取りについては、自分に知識がないと最終的に納得のいく間取りにならないのではと思い、住宅メーカーの提案はあくまでもサポートといったスタンスで間取り検討しました。
 
一条工務店で間取り検討を進めている最中、本当に一条工務店に決めてしまっていいのかとの思い、並行してセキスイハイムで打ち合わせをはじめ、担当者に一条工務店の間取りと見積を見せて、セキスイハイムの間取りと見積を作っていただきました。一条工務店にもセキスイハイムを視野に入れていることを話し、セキスイハイムが作成した間取りと見積りを見せ、間取りを検討していきました。

結局、セキスイハイムで契約することはありませんでしたが、担当者の対応はすごく良く、間取り提案力が高いと感じました。

セキスイハイムの間取りは、動線が意識されており、家屋南側の日当たりを生かすリビングの配置、来客があった時の動線や、子供が家の中を回遊できるような間取り、壁と収納を複合することによって空間を節約するなど、今の家の間取りのベースとなりました。


地盤改良工法を変えてコストダウン

上野 セキスイハイムからの提案で少し面白かったのは、セキスイハイムでも一条工務店と同様に地盤調査を行ったのですが、一条工務店とは違いセキスイハイムでは地盤改良の必要がないとの結果が出たことです。一条工務店に問い合わせすると、一条工務店の設定する基準が高いため土地改良が必要となるとの回答で、住宅メーカーによって違うものなのだと思いました。

一条工務店から提案のあった地盤改良は、当初、ソイルセメントというセメントの支柱を地中に作るものだったのですが、小口径パイプの値段も教えてほしいとお願いしたところ、小口径パイプの値段のほうが安いことがわかり変更になりました。

船渡 地盤改良は工法によって金額が変わりますから、私もいくつか見積もりをとることをお勧めしています。安くなって良かったですね。工事はいかがでしたか?

上野 旧家屋を取り壊し、現在の家に引っ越すまでの間、妻方の両親は、裏のアパートに引っ越して暮らしていたので、毎週土日は家族で妻方の両親のアパートへ遊びに行き、工事現場の様子を窓からみたり、実際に現場に入ったりしました。

解体工事から始まり、小口径パイルによる土地改良、基礎工事、数日間と短い棟上げ、内部の大工工事と徐々に家が完成していくのをみて、自分の家が建つのだという実感が少しずつ出てきました。息子は、大きな重機が動いているのが楽しかったみたいです。

家の外観ができるのはクレーン車を使ったブロック遊びみたいでとても早く、家というのは簡単に建つものなんだと思いましたが、その後の内装に時間がずいぶんかかりました。そのため、カーテンやテーブルなどのインテリアをじっくり考えることができました。

船渡 特に問題がなかったようで良かったですね。監督はどんな方でしたか?

上野 工事監督は地鎮祭で一度お会いしただけで、部下の工事担当の方が現場に来てくれていました。気密測定の際、本当に正しい値を計測できているのかと不安に思い、窓をあけて計測したら、その分だけ値が大きくなるのか実験してみてほしいとお願いしたところ、初めてのことだったらしいのですが、快く承諾してくれました。結果は開けた分の面積分が、ちょうどQ値に反映するかたちで大きくなり、お互いに合点がいったという感じで、にっこりしたのを覚えています。

船渡 引き渡しはいかがでしたか?

上野 家族みんなで参加しました。引き渡しには、神奈川県に異動した前の営業担当も駆けつけてくれて、初めて一条工務店を訪れた日の事を思い出し、あれが出会いだったのだと懐かしく思いました。設備関係について、半日以上かけて丁寧に説明していただきました。


冬でも、半袖短パンで過ごしています

船渡 暮らしてみていかがですか?

上野 冬は床暖のみで家が暖かく、一緒に暮らす両親も、とても気に入ってくれてくれ、本当に一条工務店にしてよかったと満足しています。当初、全面床暖ということもあて、冬の光熱費がどのくらいかかるか心配していましたが、オール電化の二世帯分で最大5万円強でした。私達世帯の光熱費を半分より少し多い3万円とすれば、前に住んでいた社宅の電気代とガス代を足した金額と同じくらいになります。

金額は同じですが、お風呂から上がっても震える必要もなく、朝、冷たい床を歩く必要もなく半袖短パンで過ごせるので、快適度が全然違うのかなと思います。
 
11月から3月まで、ずっと床暖のスイッチを入れておくのですが、昼と夜の温度設定が決まるまで苦労しました。一定温度にしておくと、昼間が熱くなってしまい、温度を下げると、夜が寒くなってしまうので、タイマーで調節する必要があって定まるまで試行錯誤しました。

ちなみに、床暖を使用しない月は平均して2万円強といった感じで、夏にエアコンを使っていても気密がいい為か、直ぐに利くので、電気代はあまりかかりません。また、ドアを全て解放すれば、お掃除ロボットが全室回ってくれるので、いつも床がきれいで気持ちがいい生活を送っています。
 
当初、洗濯物を干すのにどういう動線にするかいろいろと考え、南側の部屋の外に物干しを付けたり、その部屋の内側に雨天時の緊急退避用にホスクリーンを付けたりしましたが、結局、全館空調のためか、北側の部屋に部屋干ししていても半日で乾いてしまうので、布団などを天日干しする時くらいしか使っていません。

洗濯のために窓を開ける必要がなくなったので、虫が苦手な妻はとても満足しています。重度の花粉アレルギーの私にとっても、花粉の飛散する季節は、家がクリーンルームになるので気に入っています。

収納は、かえるけんちく相談所で勉強したかいがあって、少し余裕があるくらいで丁度いい感じです。まだ、パントリーやシューズクローゼットを上手く使いこなせていないので、どうしようかと考えているところです。
 
船渡 平屋での暮らしはいかがですか?

上野 階段の上り下りの必要がなく、子どもが階段から転落する心配性がありません。子どもが家の中を回遊しながら走り回っているのを見るときや、以前住んでいた社宅の4階の部屋を思い出すたびに、平屋にして本当によかったと思います。

いい意味で「うるさい客」

船渡  かえるけんちく相談所について何かあれば。

上野 間取りを、住宅メーカー側ではなく、住宅を購入する側の立場に立って診断、アドバイスをしてくれるところはないかとネット上で探していたところ、かえるけんちく相談所にであいました。いくつか配信されていた動画(バケツに水を入れる話)などをみて、とても参考になるなと思い、値段もそれほど高くなかったので、かえる家づくりスクールに参加する事を決めました。

間取り診断は、一条工務店の間取り検討がほぼほぼ完成したあたりで、最終確認のためと思い依頼しました。診断内容については、生活動線で買い物から帰ってきた際に冷蔵庫までの距離が長いという指摘をいただき、結局、間取りを変更することはなかったのですが、その様な考えがあるのだと住む前の懸念事項の確認をすることができました。また、家の中に鉄棒を付けたいと思い相談させていただいたところ、直ぐに取り扱っている会社を紹介していただきました。

船渡 他に意見を聞いた方はいらっしゃいますか?

上野 妻の友人の建築士の方に簡単なアドバイスをいただきました。また、ホームインスペクターの市川博さんという方にホームインスペクションを依頼しようと思っていましたが、一条工務店が住宅メーカー大手であり、インスペクション代金を他に回す方がよいのではないかとの考え、結局のところ依頼はしなかったものの、住宅メーカーにインスペクションを外部に依頼したい旨を伝えたところ、かなり警戒されていたように感じました。

いい意味で「うるさい客」というイメージを与えるのに効果があったのではないかと思います。もし、住宅メーカーが一条工務店のように大手でなければ、インスペクションを依頼していたと思います。

船渡 最後に、一条工務店で家づくりを検討されている方へのアドバイスをお願いします。

上野 一条工務店は、高品質でコストパフォーマンスが高い反面、デザインが類似したり、間取りに一定の制限(一条ルール)があります。当初、リビング南面を全面窓にしたいと考えたのですが、一条工務店の家は、壁で家を支えるモノコック構造のため、ある程度の壁量を必要とするなど制限がありました。「家は性能」を売りにしているので、快適な生活を送ることが大切だと考えている人で、見ためや個性をあまり追及しない合理的な方に向いていると思います。

また、家づくり全般に言えることですが、最初から住宅の知識がある方というのは少ないと思います。まず、いろいろな住宅メーカーに見学に行って、それぞれの特徴を聞いて知識をつけるのが良いですね。また一度、見学に行った住宅メーカーの事を忘れない為にも、ノートを1冊持って行くことをお勧めです。

実際、私も1冊のノートを持って住宅展示場を回りました。ある住宅メーカーで力をいれているところ(例えば、耐震について)は、他の住宅メーカーではどうなのかを聞くのにノートが役に立ちました。それ以外にも、住宅メーカーが質問してくる事などは大体決まっている(どのくらいの資力があるのかなど)ので、回答するしないにかかわらず、ある程度、ノートに整理しておいた方がよいと思います。

船渡 上野さん、ありがとうございました!


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