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2021.9.2 MONOEYES Between the Black and Gray Tour 2021 USEN STUDIO COAST公演 感想レポ

まえがき

念願が叶った日だった。

COLD REACTION TOURのBDもDim The Lights TourのBDもSTUDIO COASTで収録したライブ映像となっており、ファンが童心に帰って楽しく遊び回る姿がとても印象的だった。

さらに言えばELLEGARDENの当時、休止前ラストライブもSTUDIO COASTで行われていた。

要するに自分の中で聖地的な存在であり、ここでMONOEYESが観られるというのはこの上ない喜びだった。

ツアーに応募しては落選しまくるという繰り返しだったのでここにきて当選という文字を目にしたときは目玉が飛び出た。

もしかしたら、STUDIO COASTでMONOEYESを観るのはこれが最初で最後かもしれない。そもそもMONOEYESのワンマンライブに参加すること自体が初めてだ。

せっかくの体験。感想をここに記していこうと思う。


※本記事はツアー中の公演のセットリスト、演出のネタバレを含んでいるため、このツアーにこれから参加する予定の方にはおすすめしません。



本編

会場に入ると、丸いパイプ椅子が一定の間隔で用意されていた。

私の座席はというと、いわゆる1.5階と言われる場所で、フロアの階段を登ったところの座席になるのだが、演出や周りの様子を見て楽しむには絶好の場所だった。

開演10分前、ステージにフロントマンの細美武士さんが現れ、注意事項を説明してくれた。

細美さんがステージに登場するのを観るや否や、フロアの外にいた人が急いでステージに向かってこようとしても「まだ開演まで時間があるからそんなに慌てなくていいよ。密にならないようにお願いします。」と声をかけつつ、話を続ける。

MONOEYESって結構盛り上がる曲が多いけど、モッシュ、ダイブ、声援は禁止です。無事に開催できた。それで今日は良しとしてくれ。

厳しいことを言うようだけど、俺とお前たちの約束事です。
もし演奏中にモッシュやダイブが起きるような事態になったらその時点でライブは中止します。

その代わり、演奏がすごいと思ったら遠慮せず目一杯拍手してOKです。
例えば、スコットがいつもよりもカッコいいと思ったら目一杯拍手してあげてください。
あとは本っ当に申し訳ないけど、俺がMCですっごく面白いこと言っちゃったときに思わず笑っちゃうのは仕方ないかもな。

なんて開演前に一発かまして更にライブの期待値を高めてくれる。

細美さんがステージに出てきて、MONOEYESのギターボーカルの細美武士です。って挨拶した時に本当にライブにきてしまったんだなぁと既に感激していた。


開演時間になり、会場が暗くなると絶え間ない拍手が。
ステージ上ではどうしても観たくてたまらなかったMONOEYESのメンバーの姿が。

入場のSEに被せて、去年聞いたアルバムの中で最も好きなアルバム「Between the Black and Gray」 の一曲目のイントロが徐々にフェードインしていよいよライブが始まる。


Bygone

暗転した状態からステージ上部のライトは使われず、緑がかったライトがステージ側面から照らし出される。

時にメンバーがライトの影でシルエットのみになったと思えば、サビで途端に赤く照らされていて、静かに湧き上がってくるボルテージが可視化したような感覚。

アルバムを通しで聴きまくっていたこともあってライブ本編もこの曲で始まってくれることが無性に嬉しかったりして。


Run Run

いこうぜ、新木場ぁ!と気合が入るや否やビームライトが上下左右と激しく動き出す。

Bygone→Run Runの流れは去年の配信ライブでも見せてもらえたが、生であることとライブハウスのスケールであること。照明の配置等全く異なる。
(そもそもセットリストをあらためて見るまで去年の配信と同じなんて気づいていない)

ともあれ早速2曲目で一気に助走をつけてきた感覚


Free Throw

続け様に東京!!と叫び、Aメロからフロアはクラップの波に。
何回かやっていたのだけど、演奏後にフロントメンバーが一斉にジャンプする仕草がめちゃくちゃにカッコいい。

~ gun of Jennyの部分からメロが切り替わるタイミングでライティングもピタッっと切り替わる感じがとても爽快だった。


Interstate 46

ギターの持ち替えから、フレーズを仄めかしInterstate 46へ。
暖色のライトがステージを包む光景がめちゃくちゃ綺麗だった。

アルバムツアーだからやってくれるとは思っていたのだけれど、思いのほか序盤に来たのはちょっとびっくり。

そも、めちゃくちゃ好きな曲なのでやっと生聴けたー!って感じ。
Interstate 46ツアー落選した時にはもしかして出禁にされているのかと疑い始めるほどには落ち込んでたから本当に聞けて良かった。

歌詞めっちゃいいよなぁ...。

Don't tell me l'm the only one to feel this way now
こんな気持ちになってるのが僕だけだなんて言うなよな

和訳も含めてほんと素敵なん。

MC

MONOEYESでーす!と挨拶を始めると。

とある漫画のキャラのセリフを引用して「あいつのことならなんでも知ってる。」このライブハウスはまさしくそんな感じです。

agehaじゃフロアのそこあたり(フロア1階の入り口側を指差して)で踊ってました。女子トイレに小部屋があったり。今はもう塞がってるけど。

コーストといえば楽屋に鹿の剥製があるんだけど、記念にあれくれよって言ったら上に持ち帰りで相談しますって言われました。

無くなるって言っても1月いっぱいまではやるらしいしさ、またブッキングされたりするかもしれないし。そしたらしんみりするの損じゃん。やめとこうぜ。

俺もこれから1時間、最高の音楽を演奏することだけを考えます。



Fall Out

Hello, again. から始まりライトも確か赤と青でバチバチだった気がする。
アルバムのリード曲にもなっており、アルバムを買って聞いたときに1曲目のBygoneからのアルバムの期待感からいきなりクッソかっこいいイントロで即座にハマった記憶があった曲だったこともあり、やっぱり痺れた。

ビバラで聞けたときもめちゃくちゃ嬉しくて興奮していたけれども今回は単純に距離が近い。そう、距離が近い。

韻の応酬からサビに入る気持ちよさが本当にたまらないのとあと歌いながら細美さんがジェスチャーしてるのめっちゃいい。かっこいい。


Like We've Never Lost

Fall Outの余韻まで残す演奏をしつつも更に攻めるラインアップ。
この曲のイントロ聞くとめっちゃ強気になる現象。

フロアで拳が上がりまくってたのもあって最高かよ...!と負けじと東北ライブ大作戦のリストバンドを引っ提げて思いっきり腕を掲げまくった。

Let’s cry again like we’ve never lost before
もう一度 負けたことがなかったみたいに泣いて
Let’s try again like we’ve never given up
諦めたことがなかったみたいに挑んで
Let’s fly again like we’ve never fallen down
落ちたことがなかったみたいに飛ぼうぜ
Let’s dance to any song
どんな曲でも踊れるさ

ここの歌詞激アツじゃないですか?マジで好き。


Castle in the Sand

お待たせぃ!スコットが決めるぜ!

お待ちかねの一言も飛び出したところでCastle in the Sand

これも制作時期が〜ってこともあって歌詞を見たときに暗に示している部分もあるのかな?とか考えながら聞いていた曲だったこともあっていい曲だなとしみじみ思う。

曲調も歌詞と相まって突き進むような疾走感だったりして。
スコットが非常にカッコ良く魅せてくれたので拍手が止まらなかった。


Get Up

冗談抜きにこのご時世において聞いた方が良いソングだと思ってる。
さっきのCastle in the sandの立ちはだかる障害物は導く光にもなる。
計画が変わっても築き直せばいい。からの起き上がれって天才的で最高の繋ぎだと思ったのだ。

のちのMCで「こんな時にお前らみたいな馬鹿どもが元気なくてどうするんだよ」っていって元気づけてくれる場面があったんだけどもうGet Upのこれだーーーー!!!!!って思った。

But without your smile
でも君が笑ってないと
Can’t make it out loud tonight
今夜のばか騒ぎも虚しい
Without the moon
月がないと
The sun won’t rise
太陽も昇らない

続くサビも信じられないほど染みるのだ。
何回も同じフレーズのサビでGet Up, Get Upと。
細美さんだけでなく、フロア中の人間が拳を突き上げて応えていて泣きそうになった。

If you are sore from yesterday
傷を負ってても
The sunrise means that you are still alive
朝日が昇るなら生きてるってことだ
Get up, get up
起き上がれ 起き上がれ
If you hear me roar today
俺が吠えるのが聞こえるなら
It certainly means that you are not alone
君は一人じゃないってことだ
Get up, get up
起き上がれ 起き上がれ
Just come around
顔を出しに来てくれよ



 MC

噛み締めてやりたいんだけどなー。早えなー。
もう8曲です。

そういえば、今回のツアーから短パンを解禁しました。
と話す細美さん。

エルレも復活してそこらにあるような活動しているバンドになったし、義理を立てる必要もねぇかなって。

軍パンだろうが短パンだろうがどうでもいいんだけどでもどうなんだろうね、おじさんが短パン履いてるのって笑

そんなことを言って挨拶がてら
スコットさんに話すよう英語で振る。

みーちゃんが前説でスコットがいつもよりかっこいいと思ったらって言ってたけど間違い。いっつも安定してかっこいい。

なんて一言かましてから

スタジオコーストがなくなるのは寂しい

なんて気持ちも語る。

戸高さんはかっこいいギター弾けるように練習してきた!期待してて!なんて笑顔を振り撒きながら挨拶する。

一瀬さんはMONOEYESの映像作品がどちらもSTUDIO COASTで撮影されていたものであることに触れつつも盛り上げるのがものすごく上手かった。
ちょっとばかし、拍手足りねぇかな!というと会場中でめちゃくちゃ大きい拍手が巻き起こる。

その様子を見て調子出てきたなと細美さん。

ただでさえこんなご時世なのにお前らみたいな馬鹿どもが元気なくてどうすんだよ。
今日お前らにできることは3つ。
曲聞いて、拍手して、楽しむこと。

なんて感じで観客を奮い立たせる場面も。

本当は鹿の剥製じゃなくて天井に下がってる赤いスピーカーが欲しい。
でもデカすぎて扉通らねぇ。デカすぎて家に置く場所ない。音がデカすぎて近所迷惑になる。

ミラーボール。あんなにでけぇのここくらいじゃないかな。でも持って帰れない。回るたびに目がチカチカしちゃう。

次やる曲は去年出したアルバムの中で俺が一番好きな曲。
スコットが書いた「Iridescent Light」って曲なんだけどここで一発あのミラーボールに活躍してもらいましょう。



Iridescent Light

ライティングが本当に綺麗で印象的だった。
ストライプのようなサークルライトでメンバーを演奏順に照らしたかと思うと、サビでステージ後方の6本のビームライトがミラーボールめがけて光の筋を飛ばすとミラーボールがフロア中に光の粒を飛ばしていてものすごく幻想的だった。

1.5階席から見たらその様子がくっきりと見えて本当にこのライブハウス最高だなと思いながらしみじみと。今回の講演で一番くっきりと覚えている景色かも。


明日公園で

"聞いたこともないような嘘をつこうぜ〜"から始まった瞬間に崩れ落ちてしまいそうなくらいに震えた足をなんとか支えて喜びの限りに腕を振るった。

すっかりテンションの上がったフロアでは横ノリが絶えない。
ここはもう楽しすぎて嬉しすぎてそれ以外のことは一切合切記憶から飛んだ。

スコットさんが戸高さんと立ち位置入れ替わり様に撃ち抜いたのはここらへんだっけ?このあとだっけ?


Somewhere On Fullerton

始まった瞬間にまたしても驚いたこいつ。
え?Somewhere On Fullertonやってねえか?これSomewhere On Fullertonだよね!?といまいち場を把握できずにキョロキョロしだす。

BDでは2本ともやっているしワンマンだといつもやってるよねーくらいなのかもしれないが、こちとらワンマン初参加なのでバカほど目玉飛び出て猿のように喜んだ。Allistarだ!Allistarだって感じで。



 MC

うちの家系では悪いことをしたら反省するまで押し入れに閉じ込める。

そんな話をしていた細美さん。

大抵はごめんなさい〜と聞こえてきたら、もうしちゃだめよ。と押し入れから出してあげるやりとりが発生するところ、細美さんの場合は6時間、12時間と何も言わずにいたようで逆に親に心配されたんだとか。

しかも親が心配して押し入れを開けようとするとむしろ内側から開けられないように抑えていたらしい。

欲しいものは全部手に入れる。そんな爆弾野郎、「Thermite」


Thermite

MCの最後から入る最初のフレーズズルじゃん〜〜〜〜!!

Hate me in no time
すぐに嫌われる
Just can't help it
それはしょうがない
I am 'thermite'
僕はサーマイト
I want what's mine
欲しいものは手に入れる


Nothing

続け様にニューアルバムからの披露だけど、不思議なことにThermite演奏後に雰囲気なのかなんなのか、ふっと会場全体があからさまに暗くなって「あ、これNothingくるな」と思っていたところに予想当たった時にニヤリと。

アルバムのタイトルにもなっているフレーズが込められた曲でもある。前曲の勢いから一変して闇を覗き込むような歌詞と雰囲気でしかしながらこの状況だからこそ生まれ出た曲なのかなと考えたり。

終始、ステージのライティングは暗かった気はするのだけど、演奏の芯の太さからは静かな怒りみたいなものも感じつつ。

ラスサビ前の戸高さんの演奏がえぐかったのもこの曲。
(他にもトディ!って声かけられてぶちかますシーンはあった)


Satellite

スコットさんがめっちゃかましてくれる本公演。
既にCastle in the Sand、Iridescent Light、Somewhere on Fullertonとメインボーカルを務めた上での4曲目。

はっとしたが、今回Roxetteがセトリに入ってないのだけど、歌の配分とか関係あるんだろうか。

Satellite〜とサビに入るシーンの急にステージの開けたような感じのライトが印象にあるのだが、うまく説明できず。

CDで聞いたときからSatelliteの気持ちいいハモリから入るサビ、落ちサビからのエグいフレーズが入ってラスサビ、声が出せるならばシンガロングできそうなシーンといや、3分間の情報量どうなってんだと思うような曲なのだけど生で目の前で演奏しているのだから本当に恐ろしい。


グラニート

MONOEYESもthe HIATUSもだけど日本語詩の曲、例外なく好きな気がする。表現の仕方が好きなのか噛み砕けてはいないけど、いい曲だなーってジーンと来ちゃう。

2番サビ前でほらっ!ってオーディエンスに向かって言い放つの好きだしその喜びを体全体で表現するオーディエンスがまた素晴らしい。

ラスサビに入る前のCメロ部分で誰もが変わっていくことや〜と忘れる前に変わってしまったことに歌いながら気づいたのか、演奏しながら間違えた笑と途中でお茶目を発揮するシーンもあり自然と笑顔になる。



MC

な?来てよかっただろ?

そう問われて首がもげるほど頷きたくなった。

でもこの状況でライブに来て、いかに良かったか周りの人に話してもきっと無駄。ここにいる人にしか絶対わからないものがあると俺は思ってるから配信はやりたくない。やらない。

周りに気持ちよく思わない人間がいてもさ、引っ張られないでさ。
晴れた青空のようなお前らにさ、コロナが明けた頃にまた会えるのが今から楽しみでしょうがねぇよ。

今日、こんなマスクしてさ。まぁブスは多少隠れるからいいかもしんねぇけど。あれもこれもやっちゃダメって言われても楽しかったろ?

だからどんなに苦しかったとしても俺たちの未来にはまだまだ楽しいことがいっぱい待ってっからさ。

今日も周りを説得するの大変だったろ?今日は本当に来てくれてありがとうございました。MONOEYESでした。



3, 2, 1 Go

話している間、密かに裏で戸高さんがこの曲のフレーズを静かにゆっくり弾いてたような気がしておいおいマジか!と内心喜びが湧き上がりつつ、でもMCで相当やられてた。

最近のHedgehog Diariesでフジロックで歌った際にめっちゃうまく歌えた!みたいなことを仰っていた記憶があってそのときに是非ともツアーでも披露を!と思っていたので感激。(だいたい全部に感激しているのだけど)

(Fall Outだっけ?)音を上げ忘れて蚊の鳴くような音になってしまったって話も面白かった。

3, 2, 1 Goの仕草を指でカウントして拳を上げている人が多くてああーきもちいー!ってなった。


Outer Rim

ぶっちゃけC落ちサビラスサビの歌詞全部好き。

You're making it sound like you're not even worth it 
君はまるで自分に価値がないみたいに話すんだね。
You sound really down and you can be crushed out
すごく落ち込んでいて破裂しそうだ
Don't know how to keep from falling
どうすれば落ち込まないんだ
I don't know what to say 
なんて言えばいいのかわからないけど

ラスサビに入って

Hey, just let go
どうってことないよ
You are my greatest hero of all time
君は僕にとってのヒーロー

マジでなんだこのいい曲は。
混沌とした状況で他人を見ては貶めたり、うんざりした空気感が続いている昨今に一つのでっけぇ清涼剤を体全体に吸収している気分だ。

アルバムだとこれに並んでラスト彼は誰の夢なんていうバカでっけぇ名曲もくるし本当にニューアルバムの曲全部生で聞けちゃっていいんかって感じで自我が崩壊を始めていた。


My Instant Song

My Instant Song!と勢いよく演奏が始まり、Everybody Jump!!と掛け声がかかるや否や、思い思いにその場で飛び跳ねる。

印象的だったのはやっぱりラスサビで細美さんがIt's you!!!とマイクを客席に向けて(声が返ってくることはなかったが)笑顔で楽しげに飛ぶ様子をひとしきり眺めた後、コーラスを歌ったところ。

声出せるようになったらあのコーラスに声乗せて会場全体で盛り上がりたいよなぁ。としみじみ。もちろん声出せなくても楽しいしとても素敵な空間だけど、この場で目標を見つけたようなそんな感じ


リザードマン

本編最後。

ライティングの色遣いが最初の曲と似ていたような気がして、違うのはフロア全体が暗いか明るいか。

足掻け
ひきずれ
僕の抜け殻
ここには帰る場所はない

思いっきり天井に向かって叫んだ様子が印象的。
一貫して進む力というか意志の強さみたいなものを楽曲を通して感じてそれから力ももらう。みたいな不思議な感覚だった。


演奏が終わるや否や、マイクも使わずにMONOEYESでした。ありがとうございました!と告げてステージから去る。

ただ、鳴り止まない拍手の中でメンバーはまた戻ってきてくれた。


いい箱だったよなぁ。

20代の頃からの遊び場だったからな。コーストにこれ以上俺の最高の歌を聞かせてやれねぇのが残念でならねぇよ。...今そうでもないぞって帰ってきた気がする。笑

本当は床にキスして抱きしめたいぐらいだけど無理だね。このデカさじゃ。

アンコールまでコーストの係員の人見てくれてると思わねぇけどさ。くれよ。鹿。

高校生ぐらいの時かな。不思議に思って考えたことがあって、どうしてボウルに入ったサラダよりも土で捏ねて作った器に入ったサラダの方が美味く感じるんだろうって。いや、別にサラダじゃなくても別のでもいいんだよ。

それでふと思ったんだよ。土で作った器は落としたら割れちゃうけど、プラスチックのボウルなんかは落としても割れない。だからこそ大事に思うんじゃないかって。

俺はちょっと触ったら傷ついて、グッと力を入れたら割れちまう。
そういうものだからこそ大好きになるし大切にしたいと思うんだ。

だからさ、ここがいつか壊れる場所でよかったと思うよ。

本当は来てくれたみんなに感謝するべきなんだけど、わりぃ。
今日は俺にとってはこっちの方が大事なんだ。

20年間ありがとうございました。スタジオコースト。

もしかしたらコーストは天国に行っても俺は地獄に行くかもしれないからもう会わないかもだけどまた会えたら朝までパーッとやりたい。

お前らはさ、どうせまた会うからよ。
それまで無事に生き延びて元気でいろよな。


彼は誰の夢

このMCからこの曲のイントロが流れ始めて、コースト愛に溢れたMCを聞いてから本気で感情が抑えきれなくなってしまって。

僕らの過ごした
当たり前の日々も
遠くなるけど きっと
蜃気楼みたいに
朝焼けに染まって
笑っているのさ


まぶたの裏には
笑った顔だけ
思い出すけど きっと
ここには静かな
雲が流れてるって
笑っているのさ

もう、この時ばっかりはコーストに向けて歌っているように見えて。こちらも自然に感謝の念とこのライブでここに来たとかブワッと思い返されるような感覚で。

当たり前の日々も遠くなるけどって詩にものすごく重みを感じてしまった。

何回ここで喜んで驚いてはしゃいだかわからないし、全然日も浅いんだけどマジでいい箱だったよなーと思いつつ、ここでこうしてMONOEYESを見てしかもこの曲を聞けるってだけでもう感無量だ。


新木場ありがとー!!!ってマイクも使わず言い残してまた舞台を去っていった。


でも会場では拍手はずっと鳴り止まない。
名残惜しさもあるんだろうけど、コーストにもう少しだけ歌ってあげてくれねぇかって思って目一杯拍手した。
あとまだ細美さん脱いでないっすよね。


そしたら、拍手に堪えるようにもう一度だけ戻ってきてくれた。
上裸で。(背筋のベッコリ具合がすごかった)


ギター背負って天井を見上げて少しため息をつく。

最後かー...

お前らは頼むからこのあと、無事に家まで帰ってくれよなー...



Two Little Fishes

もうダメだ。
完全になんでも歌詞とコーストの思い出で結びつけようとしてしまう。

何があったか話して全部は覚えてないけどさっていう流れがもうコーストで何があったかって考える脳みそになってしまってる。

体を揺らして手を揺らして、純粋に音楽に乗っていたいのになぜか楽しさと嬉しさと喜びの片隅に悲しさと寂しさもあって頭がごっちゃになってしまって。

なんかもう終わってほしくなくてずっとやってて欲しかった。


演奏が終わると今度こそメンバーはいなくなり、アンコールをせがむ拍手も鳴ることはなかった。



あとがき

およそ2時間の公演だったと思うけど、史上最高に時間が早く流れたように感じた。大好きで待ち焦がれてた歌が次から次へと流れていった。

いつもだったら嬉しくて嬉しくて終わってもまた来るぞっていう感情が100%みたいな感じなんだけど今回は時間が経つのがすごくもったいなく感じてしまった。

しんみりするのは勿体無いとわかっていても特に最後のアンコール2曲はあんな素敵なMCの後だから尚更だけど込み上げてくるものがあった。

私がMONOEYESを新木場で見るのは人生初でこれが人生最後(じゃないかもしれないけど)

1分1秒でも長く浸っていたい音楽、環境、景色が全て揃っていた。
この経験は何にも変え難いなぁと思いつつ、少しでも多くの人にこんな素敵なMCと公演だったんだぜって1%でも伝わればいいなぁって思って書いた。

書きながら思い出してやっぱりグッときてしまう。
コーストにはまだ1回、行く予定が残っている。
その先はわからないけどいっぱい目に焼き付けてこんな素敵な場所があったんだぜって言いまくりたいすね。

何はともあれ、コーストでMONOEYES見れて本当に幸せでした。
BDの画面の中にやっと入れた気分。


セットリスト

MONOEYES
2021/9/2
Between the Black and Gray Tour 2021
USEN STUDIO COAST

01. Bygone
02. Run Run
03. Free Throw
04. Interstate 46
05. Fall Out
06. Like We've Never Lost
07. Castle in the Sand
08. Get Up
09. Iridescent Light
10. 明日公園で
11. Somewhere On Fullerton
12. Thermite
13. Nothing
14. Satellite
15. グラニート
16. 3,2,1 Go
17. Outer Rim
18. My Instant Song
19. リザードマン
——— encore ———
20. 彼は誰の夢
——— double encore ———
21. Two Little Fishes




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