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リーグ戦入場者数と営業収入の関係

Jリーグから「2023年度予算について」というプレスリリースが発表されました。同日行われた社員総会(ここでいう社員とは、野々村チェアマンおよび全Jクラブの実行委員です。私も含まれます。)が行われ、承認され、発表されたものです。この中をよく見ると、「クラブへの配分金」という項目が、3,747百万円減額となっています。2023年のJクラブは60ですので、平均すると6,245万円が減額されることになります。詳細は発表されていませんのでここでは触れませんが、中間のカテゴリであるJ2クラブについては、おおよそこの平均値が影響すると考えて遠からずだと思います。

2021年に事業収入が10.1億円のレノファ山口FCにとっては、売上の6.2%にあたる数字です。原価のかからなかった収入がまるまる6,245万円減るというのはなかなか大きな影響で、この状況下で強力な補強を進められているクラブというのは、ただただすごいとしか言えません。経営力があるなと。この影響を解消するには、スポンサー収入の原価率が20%だとすると7,800万円の売上増、入場料収入の原価率が50%だとすると1億2000万円の売上増(@2,000円で6.2万人増)、グッズ収入の原価率が80%だとすると3億1200万円の売上増(≒ブチでかいレノ丸5,673体)、スタジアムグルメの原価率が90%だとすると6.3億円の売上増(≒ビール100万杯)のいずれかが必要となります。

とはいえ、なくなったものを願っても始まらないので、レノファ山口FCの新しい重要KPIである入場者数について、営業収入との相関を調べてみました。数学はあまり詳しくないので、Google SheetsのCORREL関数を使うと、2021年シーズンで 0.79 というわりと強い正の相関があることがわかりました。2022年シーズンについては入場者数は判明していますが、各Jクラブの営業収入はまだ締まっていませんので、コロナ禍の影響がより強い2021年シーズンのデータから推測していくことにします。

Google Sheetsでトレンドラインの引き方がわからなかったのですが、目を凝らすとなんとなく見えてくると思います。そして、京都、山形、長崎、福岡あたりの塊が、J1を目指すクラブの第一関門なのかなと思いました。2021年シーズンで平均5,000人入場、おそらく2023年シーズンだと7,000人入場くらいに相当すると思われます。このとき、クラブの営業収入が20億円を超えてくるのだろうと。ちなみにトレンドラインよりも上方にあるクラブは、責任企業が持ち上げていたり、歴史があってファンやサポーターの層が厚いことなどが理由でしょう。

リーグ戦入場者数と営業収入 : 2021

いつかリーグ戦平均入場者数が7,000人となるのを夢見て、2023年シーズンもスタッフ一丸となって、いろんな努力をしたいと考えています。2022年シーズン最終戦の人出が、毎試合にわたって続くなんて最高に楽しそうです。2022年シーズン実績の倍ですから、そう簡単には実現できないとも思いますが、若干他力本願に観客が集まるからチームが強くなったという世界線も期待する今日この頃です。

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