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窓辺で本を

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これまで読んだ素敵な本たちをふむもく視点でご紹介します。
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2019年9月の記事一覧

034 窓辺で本を-夢十夜-

高校生のころに仲の良かった友人が夢に出てきました。 とても楽しい夢でしたが、目がさめたときに「これはまずい」と思いました。 私は身近な人と夢で会う頻度が高くなればなるほど、その人と疎遠になる傾向があるからです。でも、なにかにつけて気づくのが遅いの私は、はっと思ったときには、すでにその人とは会えなくなっていることがほとんどです。 -------------------- 「こんな夢を見た」という出だしが有名な夏目漱石の『夢十夜』は、1908年の夏に朝日新聞で連載されていた短