138 夕方のジャムトースト
休日に夢中で本を読んでいると、なんとなく活字が見えにくくなったな、と思い顔をあげたら夕方でした。秋の夕方はほんの一瞬。あ、と思ったら、すぐに夜になっています。
窓から見える夕方の空はとてもきれいで、顔をあげてよかった、と思いました。
早足で過ぎる雲。オレンジ色の空気。
今日一日にさよならを告げる太陽の光は、心底あたたかくて贈りもののようです。
そんな風に夕方に見惚れていると、ほら、もう夜です。
この夕暮れを目にとどめたい、と思いました。
冷蔵庫を開けると、ジャムがふたつ