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読んだ観た聴いたもの感想ざっくり書く 2021年7月12日~7月18日

▼マンガ
・『数字であそぼ。 6』(絹田村子/小学館/フラワーズコミックス)
ゼミに進み、さらに院に進む選択をする巻。数学要素があっさりめで読みやすかった。学部卒業で完結になるのかな。

・『ワンオペJOKER 1』(宮川サトシ、後藤慶介/講談社/モーニング KC)
出オチ感、と思いつつコミックDAYSでちょいちょい読んでいたやつ、やっぱりまとめて読みたくなり買ってしまった。育児あるあるの小ネタの細やかさ。共感できたいなあ~こういうのに…。

・『ここは今から倫理です。 6』(雨瀬シオリ/集英社/ヤングジャンプコミックス)
寝かしてた新刊をようやく。ルッキズムとそれへの疑問のまなざし、「女らしさ」を強要されることへの反発心、生き物を殺したいと自然に考えてしまうこと、性的なことへの関心が強いことに悩む女子、部活で横行する暴力への対処。相変わらず達者な話運びとキャラクター。萱島先生という魅力的な新キャラも良かった。そして、これのほかにもいろいろ連載こなしながらカウンセラーの資格を取る雨瀬先生のバイタリティーに脱帽…。

・『黒猫ろんと暮らしたら 3』(AKR/KADOKAWA)
これ系で続刊ずっと買ってるのはこの作品だけだなあ。ろんちゃんのキャラクター、そこに注がれるAKRさんの視線のあたたかさ、それらのユーモラスな描写がとても好き。

・『賊軍 土方歳三 4』(赤名修/講談社/イブニングKC)
東北諸藩の巻。示現流って時現流とも書くのね。

▼映画
・『あのこは貴族』
公開時にまわりで評判がよかったので観たい観たいと思いつつ行けずウムムと思っていたら新文芸坐に来てくれた。松濤育ちの開業医の三女・華子と、その婚約者で政治家の家系に育つ弁護士・幸一郎、彼と大学時代からの友人で、富山から上京して慶應に入ってがんばっていたが親の失業のために大学を辞めざるを得なかった苦労人・美紀の物語。華子の友人で美紀と偶然知り合うバイオリニスト・逸子がストーリーを動かす役回りとして活躍。
華子が大衆居酒屋で戸惑い逃げ出したシーンで、私は、人のホームパーティーに初めて招かれた時のいたたまれなさを思い出した。上でも下でも、自分と異なる階層の文化って本当に居心地が悪くて不安になるよね。
あえて数値化すると、それぞれの「階層」は幸一郎=A+、華子=A、逸子=A-、美紀=B-って感じかなと思う。そして自分を当てはめるならたぶんBあたり。苦労をせず大学まで出してもらったありがたみは社会人になってから実感した。
華子と美紀の間の立場で、努めてしなやかに、自由に生きようとする逸子はニュートラルな存在のように見えるけど、「バイオリニストになる」という選択肢が許されている時点で彼女も「上」の階層にいることは間違いないわけで、そのへんのズレ感もちゃんと伝わるのが絶妙だった。
「豊かな環境に育てば幸福とは限らない」だけならありがちなメッセージ。でも、その上に「どの階層にいても、その立場なりに人生をデザインしていくことはできる」「異なる階層同士で何もかも理解し合う必要はなく、ただ互いの在り方を尊重できればよい」という、ある種温度の低いメッセージが載っているのが心地よかった。
「女性同士でいがみ合い、自尊心をすり減らし合うようなことをする必要はないし、本当はみんなそんなことはしたくないはずだ」というのも。
でも、現実には、エンタテインメントの世界では、そういう物語が、いまだに多くの人に好まれている。少なくとも、40代以上の世代には。

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この休みにやろうとしてたことができなかった…。

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