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要介護認定の流れを知り、介護の初動をスムーズにしよう

親に介護が必要になったとき、その日からすぐに介護サービスを受けられるわけではありません。

介護サービスを受けるためには「要介護認定」が必要です。

要介護認定の申請方法や流れをなんとなくでも知っておくと、いざ介護が必要になったときの初動がぐっとスムーズになります。
そこで今日は、要介護認定がどんなものかご紹介します。


1. 要介護認定とは


一言でいうと「あなたは日常生活を送るのに介助が必要です」というお墨付きをもらうことです。
この認定を受けないと、介護サービスを受けることができません。
つまり、要介護認定とは、介護サービスを利用するための「権利」を獲得する手続きです。

2. 要介護度とは


要介護認定では、介護を受ける人の状態に合わせて「要介護度」が認定されます。

要介護度は、要支援1・2、要介護1~5の7段階です。
要支援1がいちばん軽く、要介護5がいちばん重くなります。

要介護度によって介護サービスの内容や受けられるサービスの量が決まります。

・要支援1:予防として支援が必要
要支援2:支援が必要だが、要介護ではない

要介護1:部分的な介助が必要
要介護2:一部または全介助が必要
要介護3:全面的な介助が必要
要介護4:介助なしでは生活困難
要介護5:介助なしでは生活不可能

3. 要介護認定の流れ


要介護認定を受けるためには、まずは申請が必要になります。
基本的な流れは以下のとおりです。

① 認定の申請 <要対応>
② 訪問調査 <要対応>

③ 主治医の意見書
④ 介護認定審査会
⑤ 認定結果の通知
⑥ ケアプランの作成
⑦ サービスの利用

4. あなたが対応すべきこと


この中であなたの対応が必要になるのは①認定の申請と②訪問調査です。

① 認定の申請

認定の申請は、地域包括支援センターが代行してくれます。
まずは包括に連絡して、「要介護認定の申請をしたい」と伝えましょう。
そのときに、日々の生活の中での不安や困りごとを伝えると効果的です。

② 訪問調査

訪問調査では、役所から認定審査員が家にやってきます。
本人の心身の状態や生活の様子、居住環境、家族の状況などについての聞き取り調査をするためです。

訪問調査には、あなたも仕事を休んで同席することを強くおすすめします。

②訪問調査の結果と③主治医の意見書をもとに、④介護認定審査会で要介護度が決まります。
訪問調査で親が無理をして普段よりも元気そうに見せたりすると、要介護度が低く判定されてしまいます。
そのため、親が自身の状況を正しく伝えられるか、しっかりと見守る必要があります。

訪問調査が終わったら、あとは⑤認定結果の通知を待つのみです。
でも、通知が来るのには訪問調査から1か月~1か月半くらいかかるので要注意です。
ちなみに私の父は2か月近くかかってしまいました。

おわりに


今日のまとめです。

  • 介護サービスを受けるには、要介護認定の申請が必要

  • 申請は地域包括支援センターが代行してくれる

  • 訪問調査には会社を休んででも立ち会おう

ご両親がどのようなサービスを受けられるか、どれくらいの量のサービスを受けられるかが、要介護認定によって決まります。
つまり、要介護認定はご両親のあなたの今後生活を左右する、とても重要なものということです。

要介護認定の流れを頭に入れておき、いざというときにスムーズに対応できるといいですね。

(参考文献)

どれも介護の基本を知るのにおすすめの本です。
もしよかったら本屋や図書館で探してみてください。

『知っトク介護 弱った親と自分を守る お金とおトクなサービス超入門』

『親不孝介護 距離を取るからうまくいく』

『仕事は辞めない!働く×介護 両立の教科書』


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