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ベルリン・ブランデンブルク国際空港 深夜のビックリ事情

2006年着工以来、2020年の開港まで、欠陥工事でやり直しに次ぐやり直し、開港することは未来永劫ないだろうと言われた「幻の空港」が、ベルリン・ブランデンブルク国際空港である。

今では、ナーンも無かったかのように皆んな普通に使用しているが、夜中近くなると、とんでもないことが起こるのだ。
と言うか、起こるべきことが起こらないのだ、と言った方が正確か。

家人が最近イタリアに旅行した。
ベルリンに戻る際、天候不順で真夜中0:00近い到着になってしまった。

さてどうなるか?
地上作業スタッフが帰ってしまうのである!
つまり、到着便にタラップ車を付けたり荷物を下ろしたりするスタッフが居ない。

その日は南ドイツが暴風雨圏で、各地からベルリンに向かう航空機が何便も飛び立てない状態だった。
23:00くらいまでに到着予定の便が全て遅れてそれぞれの都市を離陸し、0:00近くにダンゴ状にベルリンに着く。

天候のせいで遅れる便が何便あるか分かってたよね?
何で空港職員が帰っちゃうわけ?

家人の乗った機の乗客は、タラップ車が来ないので、その場しのぎでかけられたハシゴで降りたそうだ。
そして、荷物が出てこない。
十分なスタッフが居ないから、降ろせないらしい。
荷物受け取りレーンに、荷物が出てくる大体の時間が表示されるが、それがどんどん遅くなっていく。
家人の話では、状況確認したり文句ぶつける職員も見当たらないらしい。これはストレスである。
クレーマーにもなれないのだ。

私は遅延の連絡を受け、0:00前後を目処に迎えに行ったが、時間が全く読めない。
空港前の無料停車場は、10分しか停まれない。普段は、入って人と荷物を積んで10分以内に出る。
今回のような場合は空港外に待つ場所を探さねばならない。

結局、家人の荷物が出て来たのは着陸後2時間半経った時だった。
そして、荷物を受け取れたのは三便の乗客のみ。
残りの便の荷物は、その日降ろされずロストバゲージ扱いになったそうな。
そのアナウンスがあったのも2時間も待ってから。

そのとき思ったのは、「日本だったら、コレは絶対起こり得ないよね。」ということ。
でも、どちらが良いのか?
乗客目線では、速やかに良いサービスが受けたい。
労働する側の目線では?
「お天気に合わせて時間の測れない残業なんてゴメンだ。」かな?

因みに、これはその日だけの出来事ではない。
やはり遅延で夜中近くに到着した知人は、荷物が出てくるのを2時間待ち、公共交通機関も使えず空港タクシーも出払っていて立ち往生したそうだ。




#エッセイ部門

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