バルセロナの竹下通り化
スペインは今、ヨーロッパでも最も人気のある観光国の一つである。
バルセロナはその中でも、マドリード、バレンシア、スペイン領の島々と並んで人を惹きつけてやまない魅力がある。
そのバルセロナであるが、観光客の多さに住民が音をあげ、3千人近くが抗議デモを行った。
スローガンは、
「もう沢山!観光客を規制しろ!」
問題は、住居、騒音、環境破壊。
サクラダファミリアを擁するバルセロナの去年の観光客総数は1200万人を超え、家賃は68%上昇。
アパートは民泊に提供され、一般住民が普通の家賃で住める物件が減っている。
市は、2028年から民泊を禁止して、長期賃貸に回す、と発表した。
私が初めてバルセロナを訪れたのは今年の2月。
すべてのガウディ建築入り口にとぐろを巻くような行列ができ、遠目にも「あそこにナンカ良いものがある。」のが分かる。
「え?2月って観光シーズンだっけ?」
人混みの苦手な私。
せっかく2月に休暇なんだから、ヴェネツィアのカーニバルが見たい!と思っていたのを、サンマルコ広場のすし詰め写真を見て断念し、バルセロナにしたのに⁉️
バルセロナは素敵な街です。
街自体がゴージャスで食事も美味しい。
見る場所もいっぱいあるし、広い公園もある。
でも、住んでいる人の気持ちも分かるなあ。
ちょっと買い物に行こう、と広い中央分離帯のある目抜通りに出たら、人、人、人で身動きがとれない。
土地の人が行くような、海辺の小さな朝ごはん屋にさえ観光客(私ね)が入り込む…
最近、日本も円安のせいかインバウンドがすごいということだけど、「見どころ多し」「行ってみたい」日本を喜ぶべきか憂うべきか。
附記
7月21日のニュース
バルセロナ市は、観光施設の入場料を値上げし、さらに、豪華客船船客の短時間の滞在に課される観光税を大きく引き上げることにした。
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