見出し画像

私のお店の作り方~地方店~

10月START.朝お店に降りて真っ先にレジの動作確認。正常に変更され新税率へと変わっていた。私は軽減税率は関係ないのでそこまでややこしくない。とりあえず一安心。でもなんだかんだこれから色々なトラブルが各所で起きそうで不安な気もする。

今日は自分がこのお店を作るときに考えていた事をここに記していこうと思う。

まずは物件探し。
なるべく何も無いところが第一条件。通りがかりで入ってくることの無いような立地。そこを目指して行く事。が大前提で物件を探した。商売をやるには人が多い方が良いのはわかっているがそういったところで成功することに興味がないのと時代の流れとして個人的に感じていたのはその人にとって特別な店になる事がこれから生き残る一つの大きな店舗としての課題。人が多く集まったりいつも賑わっているところには特別感はないからである。大げさにいうと私だけが知っているとか見つけた!というような初期衝動が一つプラスされるような立地。これはこれで自分の首を締めるが絶対に特別な方が強いと踏んだ。

そこに更にプラスした要素は何屋かわからない事。看板を出さない事。これは非常に入りにくい。私がお客様でも入りにくいと思う。しかし大きな窓で店内が見える事。これで一つ少し緩和させている。あっ洋服が見えるな。エプロンが見えるな。程度の視認性である。そこに狙いを込めた意味は口コミである。あそこに何か出来たけど何屋さんなんだろうね。となる事。ほとんどの人が入ろうとは思わないだろうがその中の一人は確実に来店する。すると2回目の口コミが回る。今の時代に反したやり方は逆に気になる存在でいれると考える。

三つ目。大きな窓から見える店内は高いものを売っていないのに高く見える作りにする。という事。所詮古着をメインとしたお店なので一部のVintageや取扱ブランド様の一部の単価の高い商品もあるが基本普通の古着屋さんの価格。でも普通の古着屋さんのようにラックギュウギュウに商品は置かない。服と服の間の空間を作り一つ一つの服を厳選した品揃えで提案している。思い込みを利用しそういう店は大体高い。高そうだな。と思って入店し思ったより安かったら嬉しい。ただそれだけの事。坪単価無視である。

4つ目。ラックギュウギュウに置かないのには隠れた意味もあってもちろん自分が古着を仕入れてメンテナンスして思い入れのある商品なので一つ一つを輝かせたいというのはあるけど大きな要素として選択肢を減らしている。というのがある。古着はワサァーっと店内に溢れんばかりの商品量でそこから自分のお気に位入りを探す楽しさがある。いわゆる掘るという作業。
それは体験出来るお店はたくさんある。というのと私は何を買っていいかわからなくなって結局買わないという人種であった事。これは選択回避の法則という理論があって例えばAというスーパーではジャムが24種類置いてあるのに対してBというスーパーは3種類しか置いていない。前者は3%の消費率で後者は30%の消費率を誇るという有名な話。いっぱいあると何買っていいかわからないよねという原理。それを古着でやってみた。
これは効果が出ていてかなり大手の古着屋さんが隣県に出来て、言ってしまえばそこで買い物をしたという事をInstagramにあげたいが為に全国からお客様が出向くそんなお店。もちろん商品も一級品だし物量も半端ない。そこで何も買わなかった方がうちで買ってくれる。そんな現象が起きている。本当にありがたい限りです。
商品でいったら多分敵わないし到底及ばない私のお店。でもここを選んでくれる人がいるという事。

当然そんなお店なので自分で仕入れてくる商品は他で買えなそうなものとか今流行っているものは置かないとか売り上げより独自性を大事にしている。でなければここでやる意味もないし自分がお店をやる意味がないからである。

来ていただくお客様はもう自分が仕組みを作っているのでここに行こうと思った人しか来ないので買い上げ率は異様に高い。洋服屋としては多分トップクラスであろう。7~8割を維持している。すごいなぁと思ったかもしれませんが当店の来店数は1日に一人か二人。誰も来ない日もザラにあります。なので月の売り上げでいったら全然食っていけません。毎月ハラハラのギリギリなんとかってやつです。

商品点数は多い時でも150点程でほとんどがハンガーにかかっているので普通にみたら5分で見終わる店内。そこに1時間、2時間と居てくれるそんなお店をやっています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?