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藤井空「夏空の音色」ライブレポート

 2021年7月23~25日、横浜市長津田「音楽館セレレム」にて収録された藤井空有料配信ライブ「夏空の音色」3日間聴き放題。楽しかったのでシェアさせてください。

 真ん中に大きくグランドピアノが光るホール。階段からスーツ姿の空くんが降りてきた。静かに腰を下ろしそのまま演奏開始。


青い珊瑚礁 / 松田聖子

 イントロで、いや、最初の音ですぐ分かる夏の名曲。青い海、白い砂、聖子ちゃんカットのぶりっ子聖子ちゃんが見える。何も見なくても歌える。私にはドンピシャの1曲目。


Summer Time / George Gershwin

 ジャズのスタンダード(らしい)。聞き覚えのある曲。ミニトランペットとピアノで一人アンサンブル。ちょっと気だるい夏の夜が浮かぶ。おしゃれでアダルティな夏。


The girl from Ipanema(イパネマの娘) /  Antonio Carlos Jobin

 ボサノバの定番曲(らしい)。演歌でいう「津軽海峡冬景色」…たとえが秀逸。私のための説明ですか。音楽の知識が皆無なのでありがたい。この歳になるとだれも教えてくれないから何だか若い娘になったみたいで嬉しい。イパネマはブラジルのリオデジャネイロにあるイパネマビーチからとったそうで、この音色はブラジル産なのか。耳が喜ぶ響き。


映画「ティファニーで朝食を」メインテーマ&ムーン・リバー / Henry Mancini

 60年前の作品だそうで、私も生まれてないけど、オードリー・ヘプバーンの美しさは知っている。曲も美しい。定番のムーン・リバーはともかくメインテーマを弾いてみたかったという空くんは相変わらず音楽年齢不詳の37歳。


ピアノソナタ「悲愴」 / Beethoven

 前半最後は挑戦の一曲。なんと約16分!常にチャレンジ 精神を持ち続けられることに感動する。語りは淡々としているが内に秘めた思いの強さを感じる。少し緊張感漂うキリリとしたカッコいい演奏。

特典映像その1  空さんぽ

 平塚市を案内してくれた。まずは鯛焼屋さん。平塚なのに鳴門鯛焼本舗?! 鯛焼屋さんでアイス最中?! …さすが。ふれあい動物園で鳥たちを見て無邪気に喜ぶ自称おじさんがかわいい。空くんはすでに3羽の鳥を飼ってるけど、もっと増やしたい?! ハツカネズミと戯れたり、ヤギに餌をあげたり、普通に話しかけてるのが印象的。家でもぶんちゃん(文鳥)たちに話しかけてるんだろうな。ハプニングも穏やかに受け流すところジワる。

 老舗喫茶店「シャポー」にて質問コーナー。押すと鳥さんがくわえてくれるつまようじ入れ登場。くわえたつまようじに番号が書いてあり、その番号の質問に答えるという癒しのシステム発動。自分の好きなところは、昭和のアナウンサー風口調。私も好きです。好きな芸人はハリウッド・ザ・コシショウ。オトンさまはUFOに遭遇経験あり。私はUFOよりもオトンさまに遭遇したい。好きな花は蓮。フリージアとおじいちゃんとの思い出ステキ。冷蔵庫には小松菜とネギとしめじ常備、牛乳とか期限切れがち。何作るか気になる。10代のころ、ビビアン・スーとジャズが好き。デートは海か山なら山派(ヤマハだけに?!)。などいろんな質問に答えてくれた。最後、将来に悩む娘さんのお母さんより、音楽を志すようになったいきさつを尋ねられた。オトンさまの影響大。空くん自身は「ジャズトランペッターになること」が一番の夢で、いつかかなえたいとのこと。やはり、静かな中に秘めた闘志を持つ人だ。悩んでる娘さんには、あんまり一つに決めてしまわなくていいのでは、「なんとかなります」と頼もしい一言。努力し続けているからこその説得力。

 (小芝居ってこれかぁと笑わせてもらってからの)事前アンケートの結果発表。「空くんを動物にたとえると何?」
1位  犬
2位  鳥
3位  カピバラ…
え?私、1位間違いないやろと自信を持って「くまのプーさん」と答えたのに入ってなかった。ちょっと驚いた。まぁそういうこともある。(そらそうやろと突っ込まれることもよくあるので気にしない。)

 特典映像最後は相模川沿いを歩きながら「漕げよマイケル」を英語で口ずさむ。 “Sagami river“って入れるあたりさすが。歌、もっと聴きたい。


ウインド・サーフィン  / 桐ヶ谷仁

 後半1曲目はシティポップ。爽やか~な海風に吹かれてます。



前奏曲「雨だれ」 / Chopin 
雨だれ✕きらきら星

幻想即興曲 / Chopin

 無知な私にも分かるクラシックの名曲。雨だれはポロンポロンと雨の粒を感じるような丁寧な演奏。幻想即興曲は今回非常に楽しみにしていた曲。滑らかで力強い指さばきに見惚れる。小指が伸びてて薬指がちょっと曲がったときの手の形が好き。二曲を混ぜるのは私にはもう異次元の神業です。ちゃんと両方聴こえて一つになってる。


Summer Samba / Walter Wanderley

 これまた一人アンサンブル。一人リゾート地にやってきたような非日常感を味わえる。これから時にはトランペットメインの演奏も聴いてみたい。


Surfin'USA & Kokomo / The Beach Boys

 これまた無知な私にも分かる夏の定番曲。サーフィンしたことないけどこの曲聴くとビーチでサーフィンしてる人の姿が浮かぶ。Kokomoもムーディで大人の夏を感じさせる。カクテル飲みたい。しかし、日本で夏といえば「サザン」「TUBE」と言われると、やっぱり空くんは同世代と勘違いしてしまう。


ザ・ランゲルハンス・アイランド / 藤井空

 この曲をYouTubeで聴いた時「ランゲルハンス島の午後」という本を思い出した。村上春樹のエッセイ集で安西水丸がイラストを描いている。爽やかな風が吹くちょっとゆったりした夏の午後を思い出させる曲で、本とも合ういい曲。


Spain / Chick Corea

 最後は配信ライブでも演奏してくれたことのあるカッコいい名曲。本当にバラエティに富んだ選曲で、あっという間の贅沢なひととき。



特典映像その2 小林淳一さんと「そらのソロ」について

 YouTube配信を時々してくれる「基地」にて。初のオリジナルソロアルバム制作に協力してくださる小林淳一さんとの対談。「基地」は小林さんの部屋とのこと。心強い方がバックアップしてくださるようで、CD発売がますます楽しみ。トランペットやピアニカも別撮り予定で、ソロだけに一人でどこまでできるか、挑戦の一枚になりそう。作曲はコード進行からが多く、へそまがりな進行が好き。うん。空くんらしい。私も普通が嫌いなところだけは似てて嬉しい。空くんには絶対音感があり、作曲も楽器なしですることが多いそうだ。頭の中でどんな風に音が鳴ってるのか一度体験してみたい。

 3日間何度も楽しませてもらったけど、残りの質問にもまたいつか答えてほしい。ものすごい数のリクエストもきたそうなのでこれも聴きたい。くださいばっかですみません。オリジナルCD「そらのソロ」も楽しみ。納得のいく一枚になりますように。

※7/30 追記   過去に演奏してくれていた動画を貼りつけさせていただきました。
※9/5 追記 「イパネマの娘」動画貼りつけさせていただきました。
※11/4 追記「幻想即興曲」動画貼りつけさせていただきました。
※2023/7/14 追記「青い珊瑚礁」動画貼りつけさせていただきました。
※2023/8/21 追記「悲愴」(第1楽章のみ)動画貼りつけさせていただきました。

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