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daily🌱当世ただひとりのためにある名詞。御製。

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御製(ぎょせい)とは、天皇の和歌を指す。
勅使、密勅などとともに、当世ただひとりのためにある名詞である。
個性を消そうとしても、みそひと文字に凝集されると、どうしても顔を出してしまう。
性格が。
削って選んだすえに、にじむ個性が。
当世の御製には、「願ふ」「祈る」のようなランディングのやさしさが並ぶ。
ひるがえって、時代をさかのぼるほど、世を反映して歌も巧みになる。
2代前、1946年。
降り積もる 深雪に耐えて 色変えぬ 松ぞ雄々しき 人もかくあれ
迷うことなく、単一のことがらを、直球で撃ち抜く、「かくあれ」の力強さ。
「願ふ」「祈る」と字義は同じなのに、おそらく当世では使わないだろうチョイス。
と思うと、どこかで使ってみたくなる「かくあれ」。感謝。
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さっき鏡見たら、雪のように白かった。
かっこいい言い方すると、雪をあざむく白さだった。顔色悪すぎ。
今日もよくがんばった。感謝。
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黒い雨に、車両が吸いこまれていく。
降りた電車は、ぬれて黒光りしながら、身をしならせて滑って消えた。
ことばなく見守っているうちに、音もなく闇に消えた。
電車はどうしてこうも、闇にぬれると輝くんだろう。
日常に散っている美しさに感謝。

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