daily🌱生命維持活動を阻害させるおそろしい魔物。人を廃人にする本と、家鳴りが激しい話。

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木造の実家でよくラップ音を聞く。冬はほんとうによく鳴る。
やっぱり木造は軋む。乾燥する。いたしかたない。
だからほらみて、鉄筋コンクリートのマイマンションは鳴らない。
ラップ音しない。
静かで快適。でも、木造家屋はしかたない。
ピシ、パシ、パン。
あんまりうるさくて気が散るから、思わず「うるさい」と口に出したことがある。
止まった。１０分くらい。
クレームをお受けしてくれる体制だったとは。感謝。
できればもっと静かにお願いしたい。
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チーン、チーン。
マイマンションでよく聞く音である。
ダウンライトから垂れ下がっているひもが、スチールシェイドに、かすかにあたる音がする。
あれ、ライトつけたっけ。
あごをあげて、ライトを見た。
ひもは、ぴくりとも動いていない。
固まったままライトを見つめるわたしの上に、隠すことなく音がする。
チーン、チーン。
シンバルを爪でつつくような音である。
チーン、チーン。
ライトを見上げなければ、ずっとひもの音だと信じていられたのに。
イソップ童話にでてきそうな示唆的な話である。感謝。
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ひとを廃人にする本がたまにある。
トイレ以外のすべての生命維持活動を阻害させるおそろしい魔物である。
ひさびさに出会った。
かろうじて仕事には行った。
一瞬で読了した。
しばらくは延々とたんねんに読み返す。
奪われた魂は、お帰りにならない。
目を閉じても、歩いていても、いつも脳内でリプレイしている。
どのシーンも、どの会話も、刻み込まれて耳から離れない。
深呼吸しないと、彼我のさかいがわからない。
瞠目する。
ここにある。
ここに、まぎれもなくここに。
感謝。