「デザインは反復である」ということをメンバーに理解してもらっておこう - 具体と抽象 -
こんにちは、株式会社スペースマーケットでデザイナーをやっている中原です。
いろいろ世の中が落ち着いたら温泉に行きたいです。
全身ふやけるまで浸かり続けたいです。
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先日、ラクスさんが運営するイベント「UI/UXデザイナーLT会 - vol.2 #uiuxdesignerslt 」にてLTをさせていただきました。
運営&参加者の皆さんありがとうございました〜
せっかくなので発表した内容をこちらでも紹介させていただきます。
デザインは「抽象から具体への絞り込み」ではなく「具体と抽象の反復」だということ
デザインプロセス(ワークフロー)のイメージが、デザイナー(自分)とそれ以外の方で違っているなと感じることがあります。
A. 一般的なデザインワークフローのイメージ
B. 自分が考えるデザインワークフローのイメージ
Aは大まかな要件から細かい要件を決めていくというステップを踏んで仕様を固めていくというイメージなのですが、実際デザインを決めていく段階ではそういった「抽象から具体」という一方通行だけでなく、Bのようにの具体的な話から抽象的な仕様を展開していくというプロセスも同じように発生します。
何もこれはデザインのワークフローに限った話ではなく、デザインプロセスのあらゆるところでベースとなっている考えだと思っています。
参考:
オブジェクト指向UIデザイン──使いやすいソフトウェアの原理
参考:
インサイトをつむぐ強力なコンパス 「具体と抽象」思考をつかいこなそう
なぜ「デザインが反復である」ことをわかってもらう必要があるのか
この反復しながらデザインの精度を高めていくという取り組み方をなぜ理解しておいてもらう必要があるかというと、「なんかしょっちゅう手戻り発生してない?」「決まった仕様がまた変わるの?」のように協業するメンバーを不安にさせたり、作業の足並みが揃わなくなる可能性があるからです。
この「具体↔抽象」のプロセスが行われていることでデザインの精度・解像度が上がっていくんだよということを一緒に作業するメンバーに理解してもらうことが重要です。
認識のズレを無くす方法
1. デザイナーの取り組み方を共有しておく
あたりまえなんですけど、デザイナーの取り組み方を共有しておくことが重要です。
・Bで示したような「反復して精度を高めていく」工程をあらかじめ共有しておく
・UIデザインだけでなく、抽象度の高い設計もアウトプットとして共有しておく(例えばジャーニーマップやインタビュー分析など)
2. 反復を促す「問い」を意識する
「具体↔抽象」を理解してもらえるような問をデザイン(設計)の際に意識してみましょう。
抽象から具体(これは意識しなくてもやるんだけど)
・実際の機能だとどんなものがありそうですかね?
・実際のUIだとどんな感じになりそうですかね?
具体から抽象
・その機能はどんなニーズを満たすんでしたっけ?
・それは誰が嬉しいんでしたっけ?
3. UIデザインは「要件確定後の開発」ではなく「設計」と捉えてもらう
デジタルプロダクトのデザイナーにとって一番具体的なデザインはUIデザインになるのかなと思いますが、UIデザイン始めるときは要件が固まっている状態って思われているときはないですか?
UIデザインもあくまで設計の一つであり、UIデザインを元に機能設計や要件定義が変わる可能性があること(可能性を残すべきであること)を理解してもらう必要があるでしょう。
補足
今回の内容はあくまでプロダクトの質を高めるために反復を行うという話で、
「デザインのためには納期とかは関係ないぜ!」
「仕様がいつまでもFixしないのは当たり前!」
ということが言いたいのではもちろんありません、あしからず。
チームメンバーがお互いの動き方を理解して、楽しく開発できるようにしていきましょう!
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