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今から約10年前、東急井の頭線の永福町駅から徒歩数分の場所で一人暮らしをしていたことがある…
「東京にしては珍しく、ここのは関西風の出汁で、美味いよ。」 かつて4年間ほど、代官山の蔦…
「誰かをフォローするために生まれてきたんじゃないよ。」 2020年12月、書店で目に止まったそ…
「ファッションとか音楽とか映画だとかのカルチャーはもう、卒業するべきだと思うの。」 「そ…
学生時代からの友人である加藤は、現在連絡をとっている私の唯一の友人だ。もちろん数年に一度…
「あれ?そっちの方が可愛い。さっきまでついてた赤い口紅は男ウケしないから絶対にやめた方が…
上京したての18歳ぐらいの頃、私は渋谷から原宿のあたりをよく歩いた。 好きか嫌いか、と言われたら何とも言えないのだが、間違いなく多くの時間を過ごした街である。 私の渋谷での最初の思い出は、18歳の夏に、仲のいい男友達と「恋愛寫眞」という日本映画を見に行った時のことだ。 私は、たしか、ノースリーブのワンピースにコンバースのオールスターを履き、アンダーカバーのコットンのトートバッグを肩から下げていた。 あの頃の渋谷はいまよりも空が灰色をしていて、道端にはたくさん煙草の吸い殻
私が18歳で上京する2年前に、2歳年上の兄は、東京の大学生になった。 兄が長期休暇で帰省す…