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間違うから私の思ったことは話せない

その価値観が人生のどの段階で刷り込まれたのか
定かではないけれど
ずっと 間違いは悪いこと という価値観の中で生きてきた
私は間違いたくなくて 安心を得たくて
テストで良い点を取ることだけに固執して
大学受験終わったら何をして良いのか分からなくなった

正解が分からないので
研究室でみんながしている話についていけなくなった
本を読んでも理解できないし
解説されても結局正解がなんなのか分からない
私の専攻は哲学だったので
そもそも正解なんてない学問を選んだのに
私は自分の考えていることなんて間違いだという
妄想に取り憑かれていた

ところが見てると みんなそれぞれに自分の意見があり
臆せず発言していて…
それも正解なのかなと思ったりして
つまり私以外の意見は全て正解で
私の考えていることは全部間違い

それまで0か100かで生きてきて
私以外を100に設定してしまったので
必然的に自分自身は0になった


ここ数年で私は0ではないことがわかったのに
間違いを指摘されると途端に0を思い出すようで
しばらく立ち直れなくなる

何がこんなに辛いのか
なんでこんなに心から血が溢れるのか
ぼんやり考えていたら
それだなあって。気づいた。

何かを発信する立場になった時に怖くなるのも
間違いたくないから
0に戻るのが怖いから
資格にこだわるのもそれ
資格は 100を補償してくれると思ってる

間違った自分には価値がない?
間違ったら誰かに責められる?
お前はダメだと人格まで否定される?

間違いはその場限りのことなの?
間違いは0ではないの?

子供や後輩の間違いに対して不寛容な自分に
気づいてはいたが
なぜこんなに腹が立つのか分からなかった

私が私を縛っていたからではないか?
間違ったら誰が私を責める?

「自責しない私」の陰で
「私」に気づかれないように
暗殺者の自分が間違い警察をしていたのだ
見つけ次第射殺も厭わない
それほどの厳しさで

今 「私」は その暗殺者を捕らえた
その暗殺者を始末するか?
と問うたところ
無罪放免にすると判決が出た
暗殺者をお日様の元に引き摺り出したら
塩をかけたなめくじみたいに
溶けて小さくなったから
何が溶けてったのかなあとよく見たら
ものすごくキラキラした
宝石の粉みたいなやつだったので
暗殺者もやはり決死の覚悟で正義の名の下に
戦ってたことが分かったから

暗殺部隊の自分について思うと
戦争が終わったことを知らずに一人
ジャングルの奥地で戦闘を続けていた
日本兵を思い出す

#雑記

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