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【映画評】『バッドボーイズ RIDE OR DIE』

 『バッドボーイズ RIDE OR DIE』を劇場鑑賞した。

 シリーズ4作目にしてウィル・スミスの復活作。前作と直接繋がっており、マイクの息子やAMMOのメンバーが再登場する。シリーズ初となるスカイ・アクション、FPS感覚の戦闘場面、臨死体験を経てスピリチュアルに目覚めるマーカス、家族ができてパニック発作に襲われるようになったマイクなど、見所が多い。それぞれのキャラのサイドストーリーも豊富で、それでいてテンポ良く2時間にまとめられている。

 前作で暗殺されたハワード警部に汚職疑惑が掛けられる。疑いを晴らすために捜査を始めたマイクとマーカスだが、罠に嵌って逆に容疑者にされてしまう。こうして警察からもマフィアからも黒幕からも追われる身となった2人は、前作で収監されたマイクの息子、アルマンドに頼らざるを得なくなる。

 マイクに家族ができたことで、今まで以上にファミリーの絆が強調されている。独身貴族のマイクと家族第一のマーカスで釣り合っていたバランスが一気に崩れた形だ(そういえば2人の関係は『リーサル・ウェポン』のリッグスとマータフのそれと似ている)。家族至上主義と言われても仕方がないだろう。アメリカで何十年も続く、主に裕福な白人家庭を舞台にしたファミリードラマの影響が色濃い。

 前作で「若い世代から邪魔扱いされる中年刑事」に甘んじたマイクとマーカスだが、本作ではマイクのオラオラ感が戻り、マーカスのコメディリリーフ度が増している。前作の成功を踏まえて(製作陣が)まだまだ行けると判断したのだろう。本作も高評価なので、更なる続編が期待できそうだ。

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