ネイルへの熱量が低い理由
よくネイルのことを聞かれます。
「ネイル、凝ったのできないけどやりたいよね?」「休みの日とかは塗るんでしょ?」と、「本当はネイルが好き」という前提で。
「うーん、あんまりやらないかも。すぐかけてしまうんですよね。」
ネイルをしない理由をひとつひとつ説明すると、話が長くなっちゃいそうで、なんとも曖昧な返事でごまかしてしまいます。
服とかメイクとか好きなのに意外だね、と言われるけど、わたしはネイルはほとんどしません。
ネイル自体は好きだし、爪先がキレイだと何度もチラチラ見てしまうくらいにはドキドキしてしまう。マニキュアもそれなりに持ってもいる。
しかし、どうも服やヘアスタイルほどの熱量を、ネイルに見出せないのです。
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ふと思い返すと、わたしの記憶の中の父の手は、緑色でした。
緑色は、高速道路の斜面を緑地化するために使った薬剤の色。
父は、高速道路の植栽や測量などの仕事をしていたらしい。(詳しいことは、10年以上会ってないので全然わかりようもないのだけど)
父とは性格的に相容れないものがあったし、家にはほとんどいなかったし、尊敬ともまた違うのだけど、汚れた父の手はずっと印象に残っています。
ネイルをしない理由はたぶんそこにあって、技術なんて呼べるものはなくとも、父のように働く手でありたいんだと思います。
ネイルを塗っていると、どうしても爪先に神経がいってしまう。丁寧な所作が求められるときはそれでいいんだけど、仕事では、「手」に最大限のポテンシャルを発揮させてあげたいと思ってしまう。
(あれ、これってもしかしてファザコンってやつなのかな……)
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もともと爪がかけやすい、仕事柄子どもと触れる機会が多い、そんな事情もあります。
けれど、それは取ってつけた理由で、本当は「働く手」でありたい。
ってうまいこと話せたらいいんだけどな。これを一言で伝えるとなると、意外と難しいよね。
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