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古賀史健

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古賀史健の note、2018年以降のぜんぶです。それ以前のものは、まとめ損ねました。
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2018年12月の記事一覧

積年の逆恨みが晴れた12月。

積年の逆恨みが晴れた12月。

いろんなところで何度も書いたし、何度も思ってきた。

師走というこの時期のドタバタ感は、どうにかならないものか。そもそもなぜ、これほどにも師走は気ぜわしいものなのか。なんだか毎年この時期は、締切に追われてひーひー言ってる気がするよ。

「……毎年?」

自分が何気なく漏らしたことばをぼくは、見逃さなかった。そうだ、思えば24時間を1日とし、30日を1か月と考え、12か月で1年なのだと線引きすること

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年末恒例のこんにちは。

年末恒例のこんにちは。

「古賀さんは何日まで働くの?」

ネパールから帰国後、もっともたくさん聞かれた質問はこれかもしれない。おおくの会社ではあしたが仕事納めなのだろうし、きのうが仕事納めだった会社も、きょうがそれだという会社も、わりあい身近にいくつもある。その一方で当然に「年末年始、1日も休めねえっすよ!」なフリーランスの方々も周囲にはたくさんいて、さてさて、ぼくはどうするのだろう。深い意味もない、年末恒例のこんにちは

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来週のいまごろ、おれはきっと。

来週のいまごろ、おれはきっと。

きのう、ある方のツイートを見て、大笑いしてしまった。

週間天気予報の画面に「1月1日」が入っちゃってる、年の瀬はもうそこまで押し迫っている、という内容だった。いやいやいや。本来なら戦慄しつつ年内に締切を設定した原稿に取りかからなくてはならないのだけど、なのに引越の最終決着、会社の登記(本店移転)手続き、新オフィスで急きょ必要になった諸々の買いもの、紛失したかと思われた鍵の捜索活動に追われるなどし

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ミニマリストの定義と対義語。

ミニマリストの定義と対義語。

ミニマリスト、という人たちがいる。

シンプルで、必要最小限な、ほんとうにほしいものだけに囲まれて暮らす、大量生産・大量消費主義のカウンターのようにして注目されるようになった人たちだ。所有からの解放。暮らしのノイズキャンセリング。理屈としてはよくわかる。それがいいよなあ、そうあるべきなんだろうなあ、とあこがれる気持ちだってある。とはいえやはり、おれにはできないだろうなあ、とひとりごちて、ふと思う。

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【その他いろいろ編】 旅に出ているあいだ、みなさんからの質問にお答えします。

【その他いろいろ編】 旅に出ているあいだ、みなさんからの質問にお答えします。

訊くことは、つながることの第一歩。

今回、たくさんの質問を受けてみて、自分でもあらためてその対象を言語化しなおしたり、なるほどぼくはそういうふうに映っているのかと気づかされたり、いろんなことを考えさせられました。質問を寄せてくださったみなさん、あらためてありがとうございます。5日間にわたって続けてきたQ&Aも、きょうが最後。この note が更新されるころにはぼくも、帰国している予定です。

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【人生編】 旅に出ているあいだ、みなさんからの質問にお答えします。

【人生編】 旅に出ているあいだ、みなさんからの質問にお答えします。

ネパールへの旅は、ぼくをどんなふうに変えていくのだろう。

いま気づきましたが、ぼくはひとつの仕事に臨むとき、それが自分の人生を変えてくれることを期待しているような気がします。今回のネパール行きも完全にそう。

本日は「人生編」に分類させていただいた質問と、その答えです。

人生にまつわる12の質問。

Q.1 ライターをやめようと思ったことは、ありませんでしたか?

A. あります、あります。何

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【仕事編】 旅に出ているあいだ、みなさんからの質問にお答えします。

【仕事編】 旅に出ているあいだ、みなさんからの質問にお答えします。

思えば去年のいまごろ、ネパール出張なんて想像もしてなかったなあ。

いちおうこれ、仕事ですから。出張ですから。あそびに行ってるだけじゃ、ありませんから。ゲラゲラ笑いながら旅してるに決まってるけれど。まじめにお仕事していると人生、なにが起こるかわかりませんね。

というわけで本日は、「仕事編」に分類させていただいた質問と、その答えです。

仕事にまつわる10の質問。

Q.1 会社勤めの私には、就業

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【プライベート編】 旅に出ているあいだ、みなさんからの質問にお答えします。

【プライベート編】 旅に出ているあいだ、みなさんからの質問にお答えします。

みなさんがこれを読んでいるいまごろ、ぼくはネパールの山頂にいます。

ネパールについての下調べ、なんにもしていません。だから、見るもの聞くもの、ぜんぶがあたらしく、びっくり仰天なんだと思うんですよね。えー、本日は「プライベート編」と分類させていただいた質問と、その答えです。

プライベートにまつわる10の質問。

Q.1 今でも福岡に帰る事はありますか? また、帰ったらどう過ごしますか? 福岡

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【文章編】 旅に出ているあいだ、みなさんからの質問にお答えします。

【文章編】 旅に出ているあいだ、みなさんからの質問にお答えします。

はじめての国に行くのは、わくわくするなあ。

今週はネパールへの取材旅行に出ているため、ネット環境に不安のありげな現地からの更新がかなわなかった場合にそなえ、事前に「質問箱」までお寄せいただいた質問にお答えしていく note を予約投稿しております。

「文章編」「プライベート編」「仕事編」「人生編」「その他いろいろ編」と続きますので、どうぞよろしく読んでやってください。

それではまず、文章編と

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そのことばを使う資格がおれにはあるか。

そのことばを使う資格がおれにはあるか。

言っちゃったもん勝ち、としか思えないことばがある。

前にも書いたような気がするけど、あまりに鮮烈な記憶として残っているのでもう一度書くと、いまから20年以上前の1995年、堺屋太一さんが『大変な時代』という本を出版された。正確には「大変」の文字にカギカッコがついた『「大変」な時代』という表記なのだけど、そして実際に読めば国際化や情報化、高齢化など、社会の構造変化に警鐘を鳴らす先駆的な内容の本なの

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5年前のきのう、目の前にあった扉。

5年前のきのう、目の前にあった扉。

ひやひやするというのか、なんというのか。

いまアート引越センターのみなさまが荷物を梱包してくださっている横で、これを書いている。そういう契約だし、ぼくが手伝おうにも役立たずなのでこうすることが正しいのだろうけれど、なんとなく申し訳なさが先に立ってしまうのは、ぼくが小者だからなのだろう。

で、ふつうに書くと、きのうときょうは引越の話オンリーになってしまうのだけど、じつはきのう(12月12日)はち

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理由が求められない場所をぼくは。

理由が求められない場所をぼくは。

あたまのエンジン、その回転数が上がっているということだろうか。

忙しくなるとなぜか、ふだんは考えないようなこと、つまりは余計なことをたくさん考えるようになる。まさに気忙しいという状態で、ここ1週間のぼくは完全にそのモードに突入し、もしかしたら気づかないところでさまざまなひとに迷惑をかけていたり、失礼を働いたりしているのかもしれない。

たとえばきょう、通勤の電車でガールフレンドと LINE する

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ビッグに、リッチに、それはつまり。

ビッグに、リッチに、それはつまり。

感慨深い、というほどではないにせよ。

時代はちゃんと変わっているのだなあ、ぼくが若かったころの時代はもう、「むかし」という呼び名になってしまったのだなあと思いつつ、ぼくは通勤電車に揺られていた。今週末からのネパール旅行にむけて募集させていただいた質問(お送りくださった方々、ほんとうにありがとうございました)を読んでいたのである。

むかし、ぼくが若かったころ。ライターという職業について寄せられる

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ダメ人間のダメさ加減が更新されるとき。

ダメ人間のダメさ加減が更新されるとき。

さて、今週はたいへんだぞ。

木曜日には引越があり、金曜の夜からは一週間、海外だ。当然ながら月曜から水曜までのあいだに、もろもろの引越準備を終わらせねばならぬ。この、資料や書類のジャングルを、どうにかなんとか引越業者にバトンタッチできるところまで整理しなければならぬ。それだけでも下半期最大の大仕事なのに、いまは師走の真っ只中。あの仕事もあれば、この会合もあり、あちらの打ち合わせも控えている。大丈夫

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