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志望理由書はどんなところを見られるか

こんにちは。カンザキジュクスタッフのOです。 弊塾代表の神崎の著作「志望理由書のルールブック」解説5になります。 今回は、志望理由書の評価ポイントについて抜粋・解説です! 多面的評価 みなさんは「多面的評価」って聞いたことありますか? 学力検査だけでなく、面接を行ったり、小論文、調査書、志願者本人 が記載する資料、資格・検定試験の成績や個々の活動歴などを評価したりすることを「多面的評価」といいます。いわゆるテストの成績だけではなく、「何をなぜ学びたいのか。」「どういった経

    • 解説!「志望理由書のルールブック」4

      こんにちは。カンザキジュクスタッフのOです。 大学の3つのポリシー(方針) 大学側は、「研究テーマを持っていて、それをしっかり語れる人」を求めている、という話を前回しました。 さて。高校までの学びと大学出の学びは違っています。 ・高校→既知の学び ・大学→未知の学び 学びの次元の違いがポイントです。 ゆえに、大学側としては、こうした次元の違う学びに応えうる、 未知の学びに対応でき、探究や研究ができる人を求めているわけです。 一般入試では、既知の学びが優秀な人(いわゆるテ

      • 解説!志望理由書のルールブック3

        大学はどういう人を求めているか?大学側の目線で志望理由書を読み解いてみる。 こんにちは。カンザキジュクスタッフのOです。 弊塾代表、神崎史彦著書「志望理由書のルールブック」解説の第3回です! これから志望理由書を書こうとしている人へ、初回、二回目にわたって、志望理由書には何を書けばいいのか?を解説しました。 三回目では、大学は一体どういう人を求めているのか?について解説します。 例えば、誰かに物を売ろうとするとき、その相手が何を欲しいと思っているのかがわかれば、売りやすい

        • 解説!志望理由書のルールブック2

          こんにちは。 カンザキジュクスタッフのOです。 弊塾代表の神崎著作「志望理由書のルールブック」 抜粋&解説その2になります。 そもそも大学って何するところ? 志望理由書を書くにあたり、そもそも大学って何するところなんでしょうか?という当たり前のことに着目してみます。 学ぶところなのは当然ですが…。これまで学んできた高校までと、いったい何が違うのか? そもそも、大学は、「研究機関」です。 研究とは、探究を重ね、最先端を見つけること。 つまり、既知の領域を広げ、知を生み出す

        志望理由書はどんなところを見られるか

          解説!志望理由書のルールブック1

          こんにちは カンザキジュクスタッフのOです。 弊塾代表、神崎の著作 「志望理由書のルールブック」より志望理由書の書き方について、抜粋してご紹介いたします! 「志望理由書とは何か?」 さて 志望理由書には、何を書けばいいのでしょうか? 神崎は ①なぜその学部(学科)を選んだのか ②なぜその大学を選んだのか この2点を挙げています。 それは、大学側が学生に「何を学ぶ意思があるのか」を確かめたいからです。 大学でどう学ぶのかという計画(プロジェクト)を持っているか、確固たる意

          解説!志望理由書のルールブック1

          札幌日大高校 宿泊研修

          札幌に来ています。札幌日本大学高校の宿泊研修の同伴です。研修の内容は探究のマインドセット。今年で3年目。これまでは創業メンバーがやってきましたが、今年度は若手が主導して進めていました。創業時の熱量が次世代に伝わればいいなぁ、と思いながら、先生方とディスカッションをしていました。 最後に講評をということでしたが、この研修ができる前夜の話をしてみました。この研修は4年前にできた先生方の探究ワーキンググループから生まれました。最初のうちは「札幌日大ならどんな探究にするか」というと

          札幌日大高校 宿泊研修

          総合型選抜と体験(一緒に仕事しませんか?)

          総合型選抜では体験が大事になるんだよ、というときに、確かに志望理由の信憑性を裏付ける証拠(絵空事や嘘ではなく、本心でその研究・探究をやりたいのだということを裏付けるには、それまでの自身の過去の体験から導いたということを証明する必要がある)として機能させようという目的もあるのだけれど(これは戦略上必要だし、だから高校での研究や探究との接続が必要だという話になる)… もっと大事なのはその世界に浸かったときの違和感を起点に問いを抱き、仮説と検証の中でまた違和感を抱き、それを続ける

          総合型選抜と体験(一緒に仕事しませんか?)

          総探とコンテスト出場

          総探では「コンテスト出場」をゴールに据えることが多いようです。何のためにコンテストに出場するのか、ということを考えてみます。 中間発表を含め、最終発表会やコンテストは「他者から批判的な眼差しを受ける機会になること」が最も重要な要素だと思います。自らがつくったプロダクトであろうと、積み重ねてきた研究であろうと、つくった者の人格を否定することなく、その意図を実現するためにどういう懸念があるのか、論理の飛躍があるのか、フラットに語り合うというために行い、より実現に近づけるという役

          総探とコンテスト出場

          批判に感謝する

          今日の授業の話。企画案のプレゼンテーションとディスカッション。そのさい「その案以外の方法を検討しましたか?それらの案の中で比較検討し、なぜその案が優位なのか説明してください」と高校生に問うたのだけれど、「経験したことが最も確かだし信頼性がある。他の案は経験が不足しているから」との返答がありました。正直言って、自らの経験はごく限られたものであって、経験の外にもよき選択肢があると思うのだけれど… 彼には自らの案にもクリティークする必要があるし、そもそもその案やコンセプトを否定し

          批判に感謝する

          総探の時間の所感

          今日は某高校の総探の時間の訪問。私は迷える子羊と対話をし、軌道修正する役割。 ある生徒との対話。「自分が興味ある探究テーマを決めたのに担任にダメと言われた」、それは調べれば出てくる問いだから、とのこと。そんなことあるのかなと疑問に思いながら話を聞いていると、ボタンの掛け違えの様子。 担任側は「本当にその探究をしたいのか?」という疑問を抱いていたようで、問いをクリティークしたみたい。大人から見ると先が見えてしまうようなものだったということらしい(調べて、ハイお終い探究)。

          総探の時間の所感

          総合型選抜のゆくえ

          しばらくぶりの投稿です。 私が主宰する塾(カンザキジュク)の本年度の総合型選抜の対応がほぼ終わり、結果がおおよそ出揃いました。 今年は教室を二子玉川に移転して2年目。 しっかり実績を出せたことに安堵しております。 ところで、毎年思うのですが、私が素晴らしいと思う生徒の取り組みが、大学側になかなか届かないということもあるのですよね。 志望理由書は通過したけれど、小論文や面接でNGというのが典型例です。 才能ある高校生を取りこぼしているなぁ、と感じます。 先日、某大学のアド

          総合型選抜のゆくえ

          リクルート『キャリアガイダンス』連載「創造的思考力を育てる 書かない小論文」を終えて(雑感)

          昨年より6回にわたって、学校経営者・管理職・進路指導担当者向け雑誌である『キャリアガイダンス』(リクルート)で連載記事を寄稿していました。 タイトルは『創造的思考力を育てる 書かない小論文指導』。 編集長と記事担当の方との初ミーティング。 リクルートマーケティングパートナーズ@目黒。 松岡正剛氏プロデュースのミーティングスペースでした。 私の興味関心は、次世代のキャリア形成と創造的思考力にあります。 そもそもなぜこの世の中に矛盾や差別や争いが起こるのか。 それは資本主

          リクルート『キャリアガイダンス』連載「創造的思考力を育てる 書かない小論文」を終えて(雑感)

          スタディサプリ感謝祭に出席

          今日はスタディサプリ感謝祭。 初の対面参加。 講師の末席に入れていただきました。 感謝祭にて、小論文講座の反響が大きく、テキストがかなり売れていると伺いました(PDFでダウンロードできるのですが、学校では紙にして欲しいというニーズがあるらしく、有料でテキストを販売しています)。 徐々に浸透しているようで、何よりです。

          スタディサプリ感謝祭に出席

          価値を価値付ける大事さ コーヒープロジェクトから

          木更津のTHE COFFEE代表、近井さんと久々に会いました。 超素敵な店構え。 スペシャリティコーヒーの世界にドップリ浸かれます。 コーヒーのプロジェクトを進めている私の生徒と引き合わせ。 「多様性」「サスティナブル」というフォースウェーブの流れで、各々の個性の価値を価値づける大事さ、コーヒーの美味しさを純粋に届けるプロと、生産者の願いや想いを伝える生徒との繋がり方に感動。 素敵な1日に立ち会えたことに感謝。

          価値を価値付ける大事さ コーヒープロジェクトから

          PBLで大事なのはDriving QuestionsではなくQuestioning the Drive

          久しぶりにぼやいてみます。 私の塾が最近活気付いてきまして、高3生少人数制クラスが満員御礼状態になりました。 これ以上増えたら、クラス増設を検討します。 さて、方々の高校の生徒から総合的な探究の時間やPBLの話を聞くことがよくありますが、結構辛辣なことを言うんですよ。 「『海洋ゴミを拾うためのロボットを創造せよ』というテーマだったけど、想像してプレゼンするだけで、形にもならないし、実現もしないことをやってて、何のためにやらされてるのか全然意味不明」 「『SDGsの項目を

          PBLで大事なのはDriving QuestionsではなくQuestioning the Drive

          探究と、紐づく思想との関係性

          こちらの話の続きです。 流れを整理すると、以下の通り。 割と多いのは、調べ学習を始めて分かった気になって止まるケース、そもそも調べ学習が進まないケースですかね。 混沌の世界を(時には歪んだ形で)広げてしまったり、混沌とした世界に呆然としているという状況でしょうか。 ということは、コンセプトレンズをもとにモデルを抽出する(問いを導く)手続きがいるということなので、どういうコンセプトレンズを装着させるのかによって、調べ学習の様相も変わるということです。 レンズを本人たちが

          探究と、紐づく思想との関係性