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2月は切り落とされている

結構いろんな人が思ってるというか、感じてる気がする。

なんか2月って足りなくないか? と。

単純に他の月に比べて短いからというだけじゃなくて。短いといったって2日とか3日だ。そりゃ、10日ぐらい他の月より2月が短いなら、それは納得できる。2月は20日まででおしまい。それはあまりにも足りなすぎる。

けど、今年なんかとくにうるう年で29日まであるのだ。30日まである月と比べたらたった1日しか違わない。なのに、この足りない感じはなんなのだろう。

個人的にいつも思うのは、2月は切り落とされてるからだ。

他の月はなんとなく30日とか31日という数字が頭の片隅にある。月末というアイコン、ゴールみたいなもの。そこに向かってなだらかに月日が流れていく。なだらかじゃないことのほうが多いけど。一応イメージ。

月末だからそれまでに処理しないといけな事務的なあれやこれも、そのアイコンがチラついてるおかげで、一応、意識からこぼれることなくこなせる。なのに2月だけは、それがないのだ。

月末へのなだらかさがない。ある日、気づいたらバスッと気持ちいいぐらいの潔さで2月は28日とか29日で切り落とされてる。

えっ、と思って2月の切り落とされた断崖みたいなところから覗きこんでみるのだけど、あまりにも絶壁すぎて何も見えない。時折、2月の底をなんともいえない音で風が吹き渡っていくのが聞こえるだけだ。

品川に急いでるのに、突然、山手線が大崎止まりになって絶望する感じを1000倍ぐらい増幅させたらこんな感じになるんだろうなという気がする。

大阪の環状線なら、1年前から森ノ宮にカレーうどん食べに行くつもりだったのに京橋止まりしか乗れないトラップにはまってしまった感じ。そんな人いるんだろうか。

無情にも2月は突然切り落とされて終わる。どうするか。引き返すわけにもいかない。月日は引き返せない。

切り落とされた2月をみんなはどうやって飛び越えていくんだろう。僕が知らないだけで、みんなはもうちゃんと何か2月の切り落とされた崖を超えていけるアイテムを手に入れてるのかもしれない。

2月に文句を言いたいわけじゃないけど、せめて突然、大崎駅で切り落とすみたいなのはやめてほしいんだ。