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成功はつまらない

成功つまんないよね、失敗は学びスイッチ入るからおもしろいよね。

もはやいつ始まったのかもよくわからない世間のゴールデンウィーク終了日。通常運転で打ち合わせに出向いた先で、そんな話を聞かせてもらった。

仕事上、もちろん結果を出すのは当たり前だけど、結果を出せることが目的にはならないし、そもそもそれだけではおもしろくない。

当たり前にできてお金になることも仕事だからやるんだけど、それよりも、本当にできるのかどうかみたいな仕事のほうをつい選んでしまうと、その道30年の人は言う。

本当にできるのかどうかみたいな仕事は、30年の経験を持ってしても「失敗」することもあるらしい。

ただ、失敗認定の基準が恐ろしく厳しいので、結果的には全然問題ないんじゃないと思えることでもその人の中では「もっとうまくできたはず」と考えるのだ。

そこから、じゃあどうしたら「もっとうまく」が可能になるのかの学びスイッチが入るのが自分でも楽しいのだという。

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「失敗を恐れるな、チャレンジングなことを楽しめ」とか、それっぽいことを言う人はいるけど、どこか実体がないのは「失敗したとき、その人はどうするか」が見えないというか、そこはふわっとしてるからかもしれない。

その道30年のその人は、悔しいながらも失敗する自分もフラットに受け入れていて、失敗からの学習、気づきもセットにして「失敗はおもしろい」と本心で思ってるところが違うんだろうな。

低い学習コストで成功するためのなんとかしか価値がないような風潮の中で、「成功つまんないよね、失敗は学びスイッチ入るからおもしろいよね」というのは、かなり変わってるのかもしれない。

でも、あえて高い学習コストをかけて失敗からも学ぶ人が見るもの、感じるもの、辿り着く場所のほうになぜか惹かれるのだ。自分でもよくわからないのだけど。