たぶん僕は傷ついたのかもしれない。

職場界隈で集まりがあった。
色んな人がいて、色んな価値観がある。

そんな中で、「恋愛対象は、男なの?」と聞かれた。

僕は基本的に、自分から話すことはないけれど、質問には嘘なく答えるようにしている。男で男が好きで。別段隠してもいないし、隠せてもいないと思う。

だいぶ自分を受け入れるようになったし、誰がどう言う価値観でもいいと思うし、どんな考え方でもいい。それを強要することがなければ。だから、別にその質問に傷つくことは、今の僕にはもうない。

だから、特段迷うこともなく、「はい!そうですよー!」と答えた。

その流れで僕の恋人の話になった。
そもそも僕に恋人がいることに、驚いた様子もあった。

そして、その恋人を揶揄するような言葉があった。その人はその恋人を知らないし、冗談だし、悪くなんかない。

悪いのは僕だった。

特に否定もせず、ヘラヘラ笑って受け流した。

でも、その後は、とても空虚な気持ちだった。
なんで大切な恋人のことを守るように否定しなかったんだろう。どんな風にでもできた、冗談っぽくでも、返せた。

僕と付き合ってることで、そんな風に思われたり、揶揄われたりするのなんて、申し訳ないのに、僕をからかえばいいんのに、揶揄われたことより、それをちゃんと否定しなかった自分が嫌になって。

そのあと、ずっと空虚で、頭がグレー一色だった。

SNSにでも書けばいいのかもしれないけれど、憶測が広まるのも嫌だし、本当に心配してくれる人もいるけれど、ただ、知りたいだけで、探ってくる人もいる。そんなつもりはなくても、そんな風に僕がとれると、また、グレーが濃くなる。

だから、誰にも届かないように、でも、吐き出すように、ここに書く。

ごめんね。

大切なものは大切だと。
好きなものは好きだと。
ちゃんと言えるようになりたい。

たぶん、僕は今日傷ついたのだと思う。
誰かに知ってほしいわけではない。
でも、誰かに聞いてほしい気もする。
届かなくてもいい。どこかに聴こえてほしい。
そんな矛盾するような感情を抱えている。

多分、傷ついたというのは、誰にも悟られていなくて。でもそれでよくて。吐き出したいだけ。

LGBTというものの権利を、とか。
申し訳ないけど、本当にそんなことはどうでもよくて。そこではなくて。

自分の大切な人を、そう言われたら、怒らないんだろうか。

自分の子供を、そんな風に言われたら、嫌な気持ちにならないんだろうか。

自分の趣味を、揶揄されたら、どんな気持ちになる?

少し傷ついて、ちょっと怒った。
そんな夜でした。

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