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おとーさん日記 2023年春①

おとーさんはただいま(2023年3月下旬)入院中である。
毎日話していたのに、ここのところこちらから電話をしてもなかなか通じず、おとーさんからの電話を待つ日がつづいている。はっきり言って淋しい。

おとーさんが入院したのは、今から1ヶ月ほど前。
最近は運動不足を少しでも解消するために、毎日電話で廊下を3周(回廊式の建物なので)歩くよう声がけをしていた。
その日の夕方、夕食前に運動できるように電話をかけたのだけれど、横になっていたらしい。天気の話をしていて外を見ようと立ちあがろうとしたらしいのだが、
「なんだ、立ち上がれない。あれ、おかしいな。どうしたんだ?」
と言いながら、携帯を脇に置いたらしい。
職員の人がちょうどのぞいてくれたようで、おとーさんが状況を話しているのが聞こえているうちに電話が切れた。

5分ほど経ってから電話をしたときには、椅子に座ってテレビを見ていたので少しホッとしたのだけれど、さっきのことは覚えていなかった。そんなわけでとりあえず運動の件については触れず、しっかりごはんを食べるように伝えた。

ただちょっと気になったので、グループホームの職員の方の手が空く頃(夕食の片付けがひと段落した頃)を見計らって電話で様子を聞こうと思っていた。

そこへ電話。
おとーさんの部屋でバタンと大きな音がしたので駆けつけると、おとーさんがトイレの前で転んで倒れていたらしい。1人では起き上がれず、3人がかりで起こしてベッドへ座らせたけれど腰が痛いと言っているので、救急車で病院へ搬送してもいいかと言う。もちろんすぐにお願いした。

検査の結果入院することになり、妹が手続きをしてくれた。
尿路感染症(急性腎盂炎)に罹っていたこと、転んでまた腰椎を圧迫骨折したことなど、報告を受けた。実はグループホームでもおとーさんの様子がちょっとおかしかったので、熱を測ったりしてくれていたらしいけれどその段階では発熱していなかったらしい。

とにかくいきなり入院することになり、抗生剤の点滴と導尿用の管の処置を受けたおとーさんはちょっと混乱して、何度も管を抜こうとして大変だったと夜中近くまで付き添っていた妹が言っていた。おかげで抜かないように手にミトンをはめられたらしい。

土曜の夜だったこともあり、搬送された病院はグループホーム系列の病院ではなかったため、面会が可能だったので翌日はおとーさんの大好きな孫娘のMも一緒に会いに行ったらしい。痛がってはいたけれど、彼女の顔を見ておとーさんも笑顔を見せていたと聞いて、ホッとしていた。
しかし週明けには系列病院へ転院が決まっていたから、面会できるのはこの一時入院の時のみだった。


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