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「三大陸周遊記(抄)」 イブン・バットゥータ

前嶋信次 訳  中公文庫  中央公論新社

今、イブン・バトゥータの「三大陸周遊記」(中公文庫版)読んでいる。行くとこ立ち寄るとこ、大歓迎(笑)。ムスリム社会って、ムスリムであるならば、どの場所の共同体も旅先で困らないようにもてなしてくれる、らしいけど。今でもそうなのかな。少なくとも気概の点では。

さて、「三大陸周遊記」は今日の分は、バクダッドから始まり、コンスタンティノープルで終わった。
ちょうどイブン・バトゥータの時代は、バクダッドでアッバーズ朝が倒れて70年くらい後、コンスタンティノープルでビザンティン帝国滅亡の100年くらい前、の中間期。日本では南北朝の前後…
(2008 03/27)

昨日、「三大陸周遊記」を読み終えました。最後はニジェール川へ(イブン・バトゥータ自身はナイルだと思っていたらしい)。
前に、イブン・バトゥータの黒人王国記述には、当時のアラブ・ムスリム社会全般にあった黒人蔑視観がある、という意見をどこかで見たことがあるが、読んだ感じ(この文庫自体、抜粋してあるから言い切れないが)そんなに「蔑視」ってなようにはみえなかった。まあ、王様がけちんぼだとか、食べてるものが貧素だとかは書いてあったが、それは別の地域でも同じこと。逆に治安のよさ(同時代のヨーロッパの方がよっぽど悪い?)とか、優れた人物の描写とかも書かれていたし…
その意味でいうと、中国(シナ)の方が、居心地悪いとかって書いてあるだけで、何が悪いのか突っ込んで書いてない気が…まあ、ほんとに北京まで行ったのか怪しいところもあるというから…
(2008 03/31)

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