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”ふらっと”ディズニーに行ってみての気づき

今年の春休み、同級生たちの大半が卒業していった。
1年遅れる私は、就活や卒論から解放されたみんなの、社会人になる前の最後の遊び期間に何をしていたのか聞きまくった。4,5人の体験を悪魔合体させた春休みはさぞ充実してしたものになるだろう。コロナもかなり落ち着いたし、海外旅行に行った話とか、ぱーっとした話をたくさん聞かせてほしい。

しかし、彼女たちは思ったよりも手堅い春休みを過ごしていて、1番聞いたエピソードが「数人の友達とのディズニー」だった。確かに、ディズニーは予約が難しい時期もあったし、なんだかチケットはどんどん高額になっているし、豪勢な遊びではある。が、東京に住む私たちは、中学も高校も卒業遠足がディズニーだったし、そうでなくても年に1回くらいのペースで通常時も行く。
過酷な就活と卒論を終えた後の、学生時代最後の遊びがディズニーでいいのか。もっと遊んだって誰にも責められたりしないんじゃないのか。
遊んでいる場合ではない私は、正式に遊んでいる場合のみんなに心の中で腹を立てた。

私もディズニーに行きたい。
色々述べたが、つまるところこういう事である。でも、最後のご褒美的なそんな感じじゃなくて、もっとカジュアルに行きたい。電車で40分くらいだし。

ということで、私は初めて「ひとりディズニー」を決行してみる事にした。なるべく、ふらっと行く感じで。

・チケット予約
決行日の1週間前、バイトの休憩時間にすき家で公式アプリからチケットを購入した。すき家RADIOのDJの声も、さながらディズニーランドの入園のアナウンスのようである。

・出発
いつもは電車で向かうディズニーに今回は、バスで行ってみることにした。そういえば小学生くらいまでは、よくバスで行っていた。
テンションの上がり切った子が7時台のバスターミナルで、グミを食べ過ぎて吐いている所を見たのを思い出す。

バスタ新宿から出発。ガラガラだった。

新宿から舞浜までの移動は、東京観光にもってこいのルートを通る。東京タワー、レインボーブリッジを越え、ベイエリアをぐるっと見ながら千葉に突入すればあっという間に舞浜に着く。
私はこの東京-千葉間の臨海エリアが大好きなので、既にテンションはいつぞやのグミリバースキッズ並である。

平成の面影を感じるレインボーブリッジ

ここが今日のハイライトになっては困ると、なるべく落ち着いていようと心掛けたが、なかなかハイな気持ちが抑えられない。1回1000円のアトラクションとしてカウントすることにした。

・到着
12時頃パークに着いた。
1日のパスを買ってこの時間なのは、なかなか大人になった気がする。

お供のスリンキー


・ごはんを食べる。

ディズニーランドは、うっかりすると「屋内で座ってご飯を食べる」ということを忘れる。外でターキーにかじりついたり、列に並びながらポップコーンを食べたりこぼしたりしているうちに帰る時間に、ということも多々ある。だから、今回はゆっくり座ってごはんを食べたい。

ミッキーワッフル 600円

看板がかわいい

さっそく屋外で立ったままごはんを食べることになった。

予約制ではなかったので、列に並ぶ。20分くらいだった。

よく見るとちょっと怖い。

ミッキーのお顔にシロップを流し込む。堀の深めのお顔だったので、お皿にシロップが流れ出ず、しっかりワッフルの中に滞留してくれるので食べやすかった。
堀が深く、溝が多いので、カリカリの部分が多くておいしい。
チュロスが500円のなか、この大きさで600円はお買い得フードな気がする。
普通に外界で食べても、うっかりすると1000円くらいしそうである。

付属のメープルシロップ。「メープル”入り”シロップ 蜂蜜入」だった。どっち。


グランマ・サラのキッチン


今度こそ屋内で座ってごはんを食べる。

グランマ・サラのキッチンで、オムライス (シーフードクリームとカニトマトソース 1360円)を注文。

窓からはスプラッシュマウンテンが見える

たまごの中からチキンライスではなく、白ごはんが出てきたのは少し寂しかったが、ホタテがゴロゴロ入っていた。

途中、カニトマトソースのかかっていない所を食べている時、シーフードエキスおじやの味がした。私の鈍感な舌ではわからなかったが、本当は白ごはんではなくバターライスだったのかもしれない。

これから滝つぼに落ちるというのに、のんきにしている人たちを数十人以上見送りながら、オムライスとコールスローが食べ続けた。
やはりディズニーランドでは、屋内で座りながらごはんを食べるに限る。

・散策

完全なる自由行動である。今日に限っては、どういう類いの絶叫には乗れないのかの説明をする必要もない。
「スペースマウンテンは落ちそうで落ちないから乗れるけど、スプラッシュマウンテンは無理なんだよね~」とか言わなくて良いのだ。
本当はスプラッシュマウンテンはおろか、どんぐりコースターもカリブも怖い。だから今日は乗らない。

・悪夢系アトラクションに乗る

ピクサーっ子なのでバズに乗る。
このアトラクションがオープンした時、これを目当てに行ったのに入り口のデカバズが怖くて非常口から出たことがある。本当に両親には申し訳ないことをした。

そんなトラウマアトラクションも、今ではディズニーランドで一、二を争うくらい好きな乗り物になった。中盤のエイリアン達のサイケ感がたまらない。蛍光塗料でギラギラな装飾も、夢に出てきたら間違いなく悪夢という感じで好きだ。

他にも、ディズニーには子供の頃大号泣、かつそれゆえに中毒性モリモリのアトラクションが多いと思う。白雪姫なんかは注意書きがあるくらいに、怖いと有名だが、ロジャーラビットなんかもだいぶ怖い。プーさんの夢のシーンもかなりだ。
ファンシーでふわふわ~♡で済まないというか、キャラクターたちがアクティブすぎてそうなるのか、日本のゆるキャラには作り出せない雰囲気を感じる。

好きと上手いは違う


・お土産店へ

カリブの海賊には乗らなかったが、お土産屋さんにだけ入った。
ここは他のお店とラインナップが全く違い、徹底して海賊モチーフのものだけを売っている。カリブモチーフというよりも、”海賊風”グッズが点在しているところが面白い。

どこかに隠れミッキーでもいるのかと探したが、本当に海っぽいだけのグッズもあった。ちょっと江の島みたいになっている。

もはや海賊風でもない

このリングに至っては、普通にガチャガチャで回したことがある。
値段もあまり変わらなかったので、1つ購入した。
駄菓子屋のものよりも、傷が少なく綺麗な気がする。

値札の東京ディズニーリゾートの文字が眩しい
1個400円。ガチャガチャのものは1回300円だった。
黄緑のリングがガチャガチャ、ピンクはディズニー。

・家路に

その後、いくつかアトラクションに乗り、最後にもう一度バズに乗って、エレクトリカルパレードが始まる前くらいにパークを後にした。

一日の間で少し成長


並んでいる間、人生で初めてディズニーランド内でポッドキャストを聴いた。ピーターパンの列の途中で平成の事件史について思いを馳せたことは、一度たりとも無かった。
今後何度来てもピーターパンに並ぶ度に、「BSEの影響で牛丼が豚丼に変更されたらしい」という事を思い出すのだろう。絶対に友達にこの話題を唐突にしないようにしたい。


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