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固執を手放したらいまの気分に合う手帳と出合う
歳女の私は今年はロルバーンの虎の手帳を買うと決めていた。そのくせになかなか買いに行かず、年が明けてからにしようとのんきに構えていた。いざ買おうと思ったら見つからない、しかも私が思い描いていた色の組み合わせは存在しないと知り、一気に焦り始めたのは昨日のnoteでも書いたところ。
自分を労い祝う日にしたかったから、今日1日を誕生日休暇と銘打って朝から美容院の予約を入れてあった。
担当の美容師さんやアシスタントさんから年始の挨拶に加えて誕生日を祝われると何だか気恥ずかしくくすぐったい気分になる。うれしいくせに。さらにこちらの美容院では1日に何度かプロの生演奏が行われている。誕生月の来店者にはリクエスト曲の生演奏がプレゼントされる。ヴァイオリンやアルパ、ギターやフルートの時もあったが今日はピアノの方だった。
朝からなんだかトロイメライを聴きたい気分だったけど、リクエストメニューの中には見当たらなかったので、今日はビリー・ジョエルのhonestyを選んだ。
早い時間帯の予約だったからか、いつもよりもお客様の人数が少ない。Happy Birthdayからはじまった演奏が、店内に豊かな響きをもたらした。
やわらかな指使いと音色が背中から全身に沁み込んでいくのを感じた。
Honesty is such a lonely word
Everyone is so untrue
Honesty is hardly ever heard
And mostly what I need from you
カット、カラー、トリートメントとたっぷりケアしてもらって美容院を後にする。では手帳を買いにいこう。
虎の手帳を探しにいく、黄色の虎でいいからありますようにと心で祈りながら。
ロルバーンの売り場に向かうと、時すでに遅し。虎の手帳は1冊たりとも残っていない。黄色でいいからなんて失礼なことを考えたからだと反省する。妥協で買われても手帳だって嬉しくない、きっと分かっていたんだろう。
他のロルバーンにするか、それともまったく違うものにするか、売り場を一巡してから決めようと思っていたら、すぐに目に留まったのがこの手帳だった。
紺のカバーに書かれたPaintDiaryの文字。見本を広げると…
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画用紙のような少し厚手の紙。手帳部分を通り越すと、本や映画の記録をつけられるページが現れた。読みたい本を書き込み、終わったら色を塗る。映画のタイトルや感想を書ける。アルバムとして利用できるページもある!
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今年の手帳はこれに決めようと一気に気分が盛り上がる。決して妥協ではなく、この手帳がいいと心から思えるものに出合えた。
ロルバーンの虎の手帳とは縁がなかったけれど、1年楽しみにつけられそうなこちらの手帳を見つけることができた。
固執していたらこの気分にはならなかったはず。
ただ、今まで使っていたものよりもメモのページが少なくなってしまったので、別にもう1冊メモ用のノートを購入。
こちらはロルバーンの20周年記念ノート。そしてペンのセットも見つけた。
ほらよかったじゃない、固執を手放したからいまの気分に合う手帳と出合うチャンスが広がった。
すぐにでも手帳を書きたいから、ひさしぶりに大好きなillyに行こう。
ロゴを見るとイリさんのお顔が浮かぶ。お元気かしら、なんて思い出しながら。
まずはスケジュールを書き入れ、つづけて大事なメッセージを伝えてくれた方の名前と共に書き込んだ。私がこの1年の課題として掘り下げていくもの、忘れてはいけないこと、自筆でひと文字ずつていねいに。
書き終えて紅茶を飲むとまだ時間がある。観たかった映画に間に合いそうだとアプリで予約し、映画館へ向かう。
3本の短編から成る映画が始まると、驚きを隠せない。
トロイメライが流れてきた。
「ここにつながっていたんだ」
不思議な縁に導かれてここに辿りつく。どこでつながっているか、答えは自分で見つけられる。そんな気がしている。
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