詩「ハビタブル」

宇宙の中の点にも満たない
ちっぽけな地球に
なまじ80億もの
人間とやらがいるものだから
目が見えなくなるのも道理だ
やれ
「オレはヤツより金持ち」だとか
「ワタシはあのコよりキレイ」だとか
「ワシは巨大な権力を持ってる」だとか
そこいらのことで満足している
それを得ることに汲々としている
何も持たなくても
宇宙に思いを馳せること

宇宙には
兆を軽く凌駕する星があるのだから
その中には
太陽のような穏やかな星もあるだろう
そこから丁度良い距離の
青い惑星もあるだろう

そこに生きるナニモノかが
同じように思うとしたら
そちらの方が
遥かに有益な気がしてならない
数億光年を隔ててつながるこの感覚
明日飢えて死のうとも
この感覚を持ち得たことで幸せだ

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