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腎嚢胞の様子がおかしい…レポート書く前にこれだけは知っとけ!Bosniak分類

どうもふるかぶです。
超音波検査をしていて、『なーんかいつもの腎嚢胞と違うような…』って思うときありません?レポート書くときにちょっと詳しく書いておきたい。…なんて思ったけど、どこをメインに書けばいいんだっけ?
今回はそんなときに書くべきポイントをCTでの腎嚢胞分類法であるBosniak分類に沿って書いていこうと思います。

Bosniak分類とは

造影CTでの腎嚢胞性病変の分類方法です。良悪性のリスクをⅠ、Ⅱ、ⅡF、Ⅲ、Ⅳの5カテゴリーに分類します。
分類するにあたり評価するのは、
『隔壁』や『石灰化』の有無、
『嚢胞自体のサイズ』、
『造影効果の有無』、
『嚢胞内充実部の有無』
です。
超音波検査での分類ではないので、その点はご注意ください。

カテゴリーⅠ

【良性】
・単房性
・薄い嚢胞壁
・水濃度と同程度

カテゴリーⅡ

【大部分は良性】
・2つ以下の薄い隔壁
・わずかな石灰化
・3cm以下の高吸収嚢胞

カテゴリーⅡF

【悪性の可能性は低いが要経過観察】
・3つ以上の薄い隔壁
・最小限の造影効果
・3cm以上の高吸収嚢胞

FはFollowの意味だそうです。

カテゴリーⅢ

【悪性の可能性あり】
・厚い不整な隔壁や嚢胞壁構造
・明瞭な造影効果
・粗大な石灰化

カテゴリーⅣ

【大部分が悪性】

・隔壁や嚢胞壁から隆起したり、嚢胞外へ浸潤する充実部
・造影効果を伴う

隔壁?多発嚢胞が隣り合ってるだけ??

これ、結構悩みます。
結論として、外側の細胞壁との連続性に注目し鑑別することが一番だと思います。
別々の嚢胞なら、つながりを意識して追っていくことで見分けられるはず。

ただ腎実質がほとんど嚢胞で置き換わっているような場合は鑑別が難しいと思います。
そのときはレポートにその記載をする、カテゴリーⅡ(F)とカテゴリーⅢを分ける嚢胞壁(隔壁)の肥厚や石灰化だけは見落とさない。
このことは意識しましょう。

最後に

今回、腎嚢胞性病変のチェックポイントを述べさせてもらいました。
腹部エコーやってると、腎臓は蔑ろになりがち…。
ただ忙しいルーチン業務では致し方ないとも思います。
レポート記入画面の前でうんうん唸る時間も、検査始める前にばたばた参考書を探す時間も勿体ないので、こちらを参考にサクサクと仕事を進めていただければ嬉しいです!


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