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パーフェクトデイズ

(藤原)
週末。映画を観たいと思って、ムロツヨシの忠臣蔵を観に行こうと決めていたが、当日になって面倒になり、役所広司の「PERFECT DAYS」を観ることにした。

余談だが、会社の福利厚生でいつでも1500円で観れると鷹を括っていたが、12時間前に発券が必要とのことで、1時間前行動の私にとっては非常に悔しい限りだったが、アプリをダウンロードすると400円引きクーポンを獲得できたので、なんとか定価で観ることを避けられた。

2時間通して、ほとんどセリフなし。
役所広司が起きて、身支度して、BOSS缶コーヒー買って、社用車を運転し、東京のトイレを何ヶ所か清掃し、昼にサンドイッチを食べ、また何ヶ所か清掃し、夕方前に帰宅。銭湯に行き、行きつけの駅なかの居酒屋でいつものメニューを食べ、帰宅し、本を読んで寝る。
毎日がこれの繰り返し。
週末は、コインランドリーに行き、町の古本屋で本を買い、飲み屋のママと常連と会話し、寝る。

これの繰り返し。テレビもない、スマホもない(ガラケー)中で、ただ毎日それのみ繰り返す。
現代人にとって理想郷のような毎日である一方で、典型と化した貧相な毎日を生きているようにも見える。
でも確実に、毎日を、世界と繋がりを持って確かに生きている姿がそこにはあった。
役所広司だから表現できている部分もあるが、
映画館で、無音・虚無をひたすら浴びる感覚は一種のファンタジーを観ているようだった。
虚無感の仕事(トイレ清掃員)の日々にある温かな人との繋がり
同じことしかしない毎日にある確かな変化(広くない家で沢山の植木鉢で植物を育てている)
そして関わる人とはほぼ会話しないながらも、確実に信念を持って接する姿
理想郷、まさにPERFECTなDAYSを過ごす姿がそこにありました。

映画の中では、文学作品や、アメリカン・クラシック‘70〜’80年代のレゲエやジャズなど、色々なものが登場したので、また別途探ってみよう。

写真はタイでは絶対に外せない秘境と言われる観光スポットの一つ、カオラック。(23年4月撮影)
で、川下り体験をした時の写真。
彼らも毎日朝早くから車でボートを運び、観光客を乗せて川を下り、またボートを川上に運んで、下り。
を繰り返す毎日。自然ありきの仕事と、決して裕福ではない生活ではあるがそこにある笑顔・生き生きとした活力は感じた。
とはいえ、彼らもスマホ持ってるし、暇があれば動画見てるし。
案外、私たちと変わらない生活しているんだよな。
ちょっと羨ましい。

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