ぼくたちの、夏。【#2000字のドラマ】
「やば!遅刻!」
急いで着替えを済まし、自転車をかっ飛ばして学校に向かった。
ジリジリと照らす太陽にやられ、ダラダラと汗が止まらない。気温は30℃。そりゃあ汗が止まるはずもない。息を切らしながらも学校に着いたのは9時10分。予定より10分も遅れてしまった。きっと2人は怒っているに違いない。恐る恐るプールへ足を運ばせる。
プールの近くには野球部らしき坊主頭の少年が1人いるだけだった。なんだ。2人も遅れているのか。僕は安堵した。すると、
「ごめーん!遅れた!」
こんなに