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漫才台本「ホテルの支配人」

琴葉姉妹のために書いた漫才の台本です(最後に動画がありますので御覧ください)

台本

茜・葵「はいどーも」
茜「ラーメン二郎の注文はニンニク少なめヤサイマシ。琴葉茜です」
葵「ラーメン二郎の注文はアブラマシマシメンはナシ。琴葉葵です」
茜「スープだけ飲みに行く人!?」
葵「二人合わせて」
茜・葵「琴葉家です!よろしくおねがいします!」
葵「最近ホテルに泊まったときに思ったことなんですけど」
茜「どうしたんですか?」
葵「何かを支配したい私みたいな人にとって、ホテルの支配人が実は支配者の中で最も近い位置にいるんじゃないかって」
茜「ちょっと独特な発想過ぎて今のところついていけてないですけど?」
葵「だからさ、みんな一度は支配者に憧れるじゃん」
茜「というと?」
葵「闇の支配者とか」
茜「そういう中二病的な感じの話ね。闇の支配者なんて言うと体の周りを紫色に光る玉が2,3個浮いてそうな感じですけどね」
葵「浮かせたいじゃんね紫色に光る玉。ほかにもほら、影の支配者とかね」
茜「すべての悪の組織を裏から操る感じ?」
葵「いいねぇ!そんでホテルの支配人」
茜「一気に規模かわりすぎやろ!せいぜいホテルの従業員にパワハラできる程度やから!ホテルの支配人出身の影の支配者なんて聞いたこと無いねん!」
葵「ちょっと待って?パワハラって言った?」
茜「まあ言いましたけど?」
葵「パワハラは許せないでしょ!ホテルの支配人程度のくせしてパワハラするなんてありえないよ!それこそ影の支配者ぐらいまでいってからじゃないとパワハラなんてしていいはずないじゃん!」
茜「パワハラに対する意識謎すぎるやろ!一瞬常識人かと思わせてちゃんとパワハラするために権力持ちたい危険思想家やないか!」
葵「というわけで今日はホテルの支配人を経由して、闇の支配者までいくロードマップを考えてきたので、発表したいと思います」
茜「話し終わるまで満足してくれなさそうなんでとりあえず聞きたいと思います」
葵「まずはホテルスタッフとしてどこかのホテルに就職するのはマストでしょ」
茜「そこはちゃんと下積みするんやな」
葵「そして働きながらホテル実務技能認定試験とホテルビジネス実務検定の2つをとって他の従業員にアドバンテージをとっていって」
茜「そんな資格試験みたいなのもあるんやな」
葵「そして3年ぐらいかけて存在感を示して経営者にアサインしてもらってまずはホテルの支配人になる。このスキームについてはお姉ちゃんもアグリーしてもらえる?」
茜「意識高い系か!ちょこちょこ横文字気になんねん!あと支配って言葉に囚われすぎて気づいてないかも知れへんけど、支配人になるタイミングで経営者っていうホテルの真の支配者現れてるから!」
葵「ちょっとまって!真の支配者!?なにそれかっこいい」
茜「やから支配人なんてのは名ばかりで真の支配者は経営者やねん。まずはお金ためてホテルを経営するほうが早いって」
葵「そしたらパワハラし放題?」
茜「いいえ?ちゃいますよ?どんな地位になってもパワハラはあきませんよ?」
葵「じゃあお金を貯める策が必要になってくるのか」
茜「実際ホテル経営者ぐらいになると影の支配者に一歩近づいた感じあるしな」
葵「でもお金をためてからホテル経営なんて悠長なこと言ってられないよ!借金してでもホテルを経営して、そこから軌道に乗せて行くほうが近道な気がしてきた」
茜「何をそんなに急いでるんや?」
葵「早く人を支配したくて頭がおかしくなりそうなんだよ」
茜「なんやこの支配ジャンキー!!明らかに人の上に立っては行けないタイプ!!」
葵「ホテル経営を軌道に乗せるためにはやっぱ冷徹にことを進める優秀な側近として支配人が必要だね。できれば4人」
茜「1つのホテルに4人支配人は多くないか?」
葵「その名もブリザードフォー!」
茜「中二病すぎるやろ!冷徹でブリザードなんかしらんけど、向いてるんかそいつらは?ホテル支配人に必要なのはお客様への真摯な対応なんやけど。」
葵「もちろんそういった点でもプロの4人だからね。必要とあらばお客様の悲しみに共感して泣くし、必要とあらばターゲットを消すなんてことも当然!それでこそプロ!あ、そうだ。捕まったときに拷問に耐えられるように痛覚を遮断する手術も受けさせよう」
茜「なんやそのお客様の痛みがわからなくなりそうな手術は!!そんなやばい奴らが接客するホテルで泊まりたいやつおらんやろ多分」
葵「いいんですかそんなこと言っちゃって。お姉ちゃんを真っ先に消させることになりますけど?」
茜「支配者気質ですぎですぎ!まだ妄想段階やのに支配者になった気で身内を手に掛けようとすな!」
葵「しかしブリザードフォーをどう集めるかが課題になるなぁ…」
茜「そもそもそんなやつら身近に置いてる時点で他の組織から狙われそうなもんやけどな。どうするんや、とんでもなく苦痛な方法で暗殺してくる殺し屋とか向かわされたら」
葵「ああ、私も痛覚遮断してるから大丈夫よ」
茜「なんで葵もしとるねん!もうええわ!」
茜・葵「どうもありがとうございました」




あとがき

葵ちゃん狂気シリーズとでもいいましょうか……まあボケなんである程度仕方ないにしても、そうとう歪んだヒビを送ってそう。とかはいいとして、個人的には「支配者気質ですぎですぎ!」っていうツッコミは気に入ってるんですが、なんかたまに思うのが、つっこみの瞬間ボケが定まる時があるというか。このつっこみも「身内を手に掛けようとすな!」とか「まだブリザードフォーおらんねん!」とかいろいろツッコミの方向が考えられるわけなんですよね。だからなんなんだって話なんですけど。つっこみはほんとに思いつかないことが多くて個人的にシンプルなものが多くなってる印象です。まあそれでも好みのツッコミとかでないわけじゃないんでいいんですけど。

動画

この台本から作った動画です。どうぞ御覧ください


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