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漫才台本「ありきたりな話」

琴葉姉妹のために書いた漫才の台本です(最後に動画がありますので御覧ください)

台本

茜・葵「はいどーも」
茜「歩くときは右足から踏み出します。琴葉茜です」
葵「私は両足同時!琴葉葵です」
茜「ジャンピングスタート!?」
葵「二人合わせて」
茜・葵「琴葉家です!よろしくおねがいします!」
葵「ちょっと今日はありきたりな話を聞いてもらおうと思ってきたんですよ」
茜「ありきたりな話?なんやろ」
葵「あれ?なんだっけな?うわーなんだったっけ」
茜「わすれてしもたん?」
葵「いやー、お腹まで出かかってるんだけどな」
茜「ほぼでてきてへんやないか!へそで喋るやつの思い出し位置やからそれ!」
葵「参ったなー。ありきたりだけど一応お姉ちゃんに聞いて欲しかった話なんだけどなぁ」
茜「まあでも忘れてしもたんやったらしゃあないよ。なんか別の話したらええから」
葵「それはそれで嫌というか、だったら死んじゃったほうがマシというか」
茜「どんな覚悟でありきたりな話しようとしてるねん!ええて別に。うちは葵と話せるだけで嬉しいんやから」
葵「お姉ちゃん、ちょっと今思いだそうとしてるから黙っててもらえる?」
茜「えぇーー!?結構エモいこと言うたつもりやったんやけど!?うちかわいそ!」
葵「ありきたりではあるけどお姉ちゃんは喜びそうだったんだけどなぁー。今股ぐらいまで出てるんだけどね」
茜「下がっとるやないか!どんどん忘れていってるやん!しかしうちが喜びそうな話か……なんやろな。いいエビフライが当たったとか?」
葵「いやー、もうちょっとありきたらないかなぁ」
茜「珍しいことをありきたらないって言うてんの!?聞いたことないわそんな言葉!」
葵「あああああ、どうしよー右足に入っちゃったよー!」
茜「どんどん忘れていってるやん!ていうかそんなにリアルタイムで体のどこにあるか考えながら思い出さんでええわ!」
葵「どうしようなぁ、こんなに思い出せないものかぁ」
茜「全然関係ないことしてたらふと思い出したりもあるから、むしろ関係ない話したほうがええんちゃうか?」
葵「このままだと足首から出てこなさそうだし他の話しちゃうかぁ」
茜「その位置からやと思い出すのは難しそうやしな」
葵「しょうがないからちょっと雑学の話になっちゃうんですけどね」
茜「それはそれで興味あるな」
葵「皆さん、板チョコってご存知ですか?あれって結構特徴的な溝が刻まれてるじゃないですか」
茜「確かに板チョコはホンマに平べったい板ってわけじゃないもんな」
葵「その溝はちゃんと理由があって作られてるんだよ」
茜「え、これは俄然興味出てきたんじゃないですかみなさん?」
葵「その理由は……あれ?えっと?なんだっけ?」
茜「忘れてしもたん?」
葵「どうしよ、左足に入っちゃったかも」
茜「一番気になるところで話止められたんですけどー!?これはなんとか思い出してくれ!」
葵「でももう左足に入っちゃったからなぁ。えっと、最近あったびっくり仰天な話なんですけど」
茜「いや話の引き出し何個あんねん!待ってくれ!これ以上両足に話溜め込まんでくれ!話しだしたらどっちかの足にはいってまいそうやから!」
葵「でもさっきまでの話両足から取り出せそうにないし、せっかく漫才ご覧くださってる方もいるんだから話を止めるわけにはいかないんじゃない?」
茜「今うちが喜びそうなありきたりな話と、気になる雑学を聞きたくて脳が悲鳴あげてんねん!次も途中でやめられたら好奇心で失神してしまうから!」
葵「まあでも、かなり驚いた話だからさ、この前」
茜「あぶなーーい!」
葵「なになになに!?」
茜「導入聞いたらしまいやねん!これ以上犠牲者を出すわけにはいかん!」
葵「お姉ちゃんありがとう。たしかに思い出したいのに思い出せないのって気持ち悪いし、話し出さなかったら私も犠牲にならなくてすむんだね」
茜「犠牲者はうちと聞いてくれてるお客さんや!!チョコの溝の謎気になりながらありきたりな話なんやったんやろってずっと思ってるんやから!」
葵「じゃあさ、お姉ちゃんが話してくれる?それに相槌打ってたら思い出すかも」
茜「確かに葵が喋りだしたら忘れてしまいそうやもんな。ちょっと前にあった話なんですけどね?スーパーで買物してる時に」
葵「鮮魚コーナーでカツオがほしいよーって泣いてる子供は流石に珍しいよねって話なら前に聞いた気がするけどね」
茜「あれ?そうやったっけ?これすでに話してたか。じゃあえっとー、この前公園で」
葵「ゲートボールが盛り上がりすぎて公園中の人が集まって応援してた話ね。あれはお姉ちゃんの盛りグセが出すぎてるんじゃないかなって疑ってるんだよね」
茜「そうか、これも話してたか。えーとー、じゃあー、この前団地の前を歩いてたら」
葵「3箇所から同じタイミングでボール追いかけてる子供が飛び出して来て危ないけど笑っちゃった話は私も笑ったなぁ」
茜「なんで自分の話はでてこんのにうちの話はオチまでスラスラでてくるねん!!あとお客さんがおるんやから初めての体で聞けよ!」
葵「でもお姉ちゃんのお陰で胸ぐらいまでは戻ってきてるんだよね」
茜「ほんまか!よかった!そのまま思い出してくれ!」
葵「あ、ほんとに思い出しそう!あとちょっと!」
茜「がんばれ!うちに呼吸を合わせぇ!ヒーヒーフー!」
葵・茜「ヒーヒーフー!ヒーヒーフー!」
葵「思い出したー!」
茜「やったー元気なお話の子です!」
葵「実は来月からコンビニでチョコの溝が好きそうなたくさんのエビフライがすぐに冷えて固まるように一番くじが表面積を増やす目的で始まるんだって!」
茜「うちに話したかった話と雑学が混ざって出てきてもうとるやないか!!もうええわ!」
茜・葵「どうもありがとうございました」


参考URL:https://ddnavi.com/serial/616477/a/
最後に何の話だったかのまとめ
「実はチョコの溝はたくさんの製品がすぐに冷えて固まるように表面積を増やす目的で作られていましたー!」
「来月からコンビニでお姉ちゃんの好きそうなエビフライ一番くじが始まるんだって!」




あとがき

思い出せないことってありますよね。ところで、エビフライの一番くじってどう考えてもありきたりじゃないですよね?
なんか勢いで書ききっちゃったけど……

動画

この台本から作った動画です。どうぞ御覧ください


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