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交易で土偶を手に入れる

はじめに言っておくが、これは「あつまれどうぶつの森」の話。
前回「あつ森で縄文生活 草創期編」の続きである。

交易について

交易とは簡単に言えば物々交換であり、5000年前の縄文時代から行われていたと言われている。新潟県の糸魚川周辺でしか採れないヒスイが全国各地の縄文遺跡から出土されていることからその事が証明済みである。そりゃーそうだよね。あの時代に緑色に光る石が隣村の人が身に着けていたら欲しくなるよね。人は自分の土地にないものを、他の土地で手に入れるしかないのだから。(画像は三内丸山遺跡のホームページより)

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さて、あつ森の交易はどうだろうか? 
無人島で暮らすこのゲーム。実は島固有の果物、色や形が島単位で異なるアイテムがある。つまり自分の島の暮らしの中では絶対手に入れられないものが多数あるのだ。交易の手段は近く人で行うローカル通信、もう一つはインターネット通信があり、島の行き来、もしくは電子郵便みたいなもので、他の島のアイテムを手に入れることができるのである。

いにしえのちょうこく

ちょうどGWが始まる頃、ゲームのアップデートにより「つねきち」という怪しい狐のキャラクターが登場した。この狐は密航船で島に乗りつけ美術品を売るのだが、この中のひとつの品を巡って「じょーも島」に激震が走った。島に活火山があったなら間違いなく噴火していた。そのぐらいの問題アイテムがあつ森に登場したのである。

それは「いししえのちょうこく」である。

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ご覧のとおり、まごうことなき遮光器土偶である。両足揃っていることから国立博物館で所蔵されている有名な遮光器土偶と異なるが、ほぼアレに間違いない。「ちょうこく」という括りにいささか抵抗は感じるが、間違いなく縄文を目指す「じょーも島」に必要なものだ。
しかし、この「つねきち」の船は不定期便で一回の運航で数品しか持ってこないのである。さらに偽物も存在する。つまり運の強い人しか本物の遮光器土偶が手に入れられない仕組みになっている。

さぁどうしたものか。入手法はざっと4通り考えられた。
①自分の島で気長に待つ
②リアルな知り合いが手に入れたら譲ってもらう
③スイッチの時間操作で手に入れる
④ネット交易をする

①②はいつになるかわからず、不定期な密航船が来るペースを考えると1年後になる可能性もあった。③は何となく禁じ手な気がして除外した。そう、残るは④のネット交易しかないのであった。

さあ、土偶探しの始まりだ!

あつ森は世界中で発売後6週間で1,341万本売れたらしい。
日本の小さな「じょーも島」のどぐーが、1300万もの島から土偶を探す壮大な旅が始まった。さあ、いざ出発だ!
島民のどうぶつからは「bon voyage!」と激励されているかのようにも感じた。土偶を見つけるまで帰れない。1週間、いや1か月かかっても絶対に入手してやる。熱いたいまつの炎のような気持ちでネットの大海原に飛び込んだ。

一日で見つかりました。

それがネット社会、インターネッツ。現代の交易なんてこんなものである。ただ簡単かというと割と面倒くさいし手順については割愛する。(写真は土偶を手に入れドヤ顔で記念撮影)

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あつ森の交易については、基本はほのぼのとした世界観をもとに行われるのだが、4月途中くらいから「マイル旅行券」というアイテムが仮想通貨のような役割をして、いろんな場面で「マイル旅行券」が交換アイテムの主流となっていた。縄文時代なら「黒曜石」みたいなものだろう。

もうひとつの土偶「どぐろう」

このゲームには「いにしえのちょうこく」の他にもうひとつの土偶要素が実装されていた。それは「どぐろう」と言う名の土偶ぽいハムスターの住民である。あつ森人気が絶頂の頃、ジャックちゃちゃまるといった非常に人気の高いどうぶつ住人が話題となり、一部の界隈でその住民を入れることがステータスみたいな風潮があった。その気持ちはわからんでもなかった。なぜなら「どぐろう」を「じょーも島」に住まわせることがステータスと感じていたからだ。

この「どぐろう」を住まわせる方法はどうするのか? まぁいろいろ方法はあったが、これもネット交易によって、他の島で引っ越しを希望している「どぐろう」を探してスカウトをした。ネット上には、「あつ森」の通信に関してきな臭い交易もあるようだが、一応、やばそうな雰囲気がしない方の島からスカウトさせて頂いた。

縄文時代においても情報がわからない相手の取引もあったと思う。下手すれば命の危険性もある。ネットの交易も少なからず変な緊張感を感じながら取引が必要であり、「あつ森」を通して交易の疑似体験も味わうとは思ってもいなかった。

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まとめ

あつ森における交易は縄文時代の交易より時間はかからないが、熱意がないと気軽に手に入れられないのは間違いない。そして、相手がリアルな人間なのでそれなりにドキドキするのである。ごめんなさい、土器土器するのである。

わかったこと。
交易には情熱が必要なのだ。それは今も縄文時代も変わらない。

次回、あつ森で歴史資料館を作る話でも書こうかなと思ってます。

ご興味を持ってくれた方、twitterであつ森アカウント、インスタグラムで土偶アカウントやっているのでご覧くださいませ。
Twitter:@jomojomo
Instagram::@fukutayo

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