ULTRA CELL 1
君の手に触れる度に
僕は凍えてしまう
それほどまでに求めている
君の頬に触れる度に
僕は燃え尽きてしまう
それほどまでに欲している
この気持ちの
名前すら知らない僕等は
空回りする感情の
歯車を持て余して
生きてしまっている
返歌
名付けられない感情を抱くのがわたしにだったら幸せなことで
返詩
あなたを見ただけで
燃えてしまいそうで顔を背け
触れられただけで
感電するように電流が走り
口付けられただけで
蜂蜜のように溶けてしまう
そんな言葉にできない
理屈に合わない感情や現象の集合体を
恋だと知ったときがあった
それはいつしか愛に変わった
季節が移り変わるうちに
あなたの気持ちもうつろい
二人は終わりを告げた
それでもあれらの感情や感覚は
色褪せることはない
壊れた恋のかけらを小瓶にしまい
時に取り出して掌で包んでみる
その密やかな営みが
わたしの心を癒し また寂しくなる
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